おもとの植え替え 完全版(仮)

植え替えの時期 について

 植え替えの周期は、一年に一回が一般的です。古い本をみますと、春秋と年2回の植え替えを推奨しているものもありますが、おもとが根付く暇もなく、また一番よい肥料のあげ時に植え替えをするので肥料の効きが悪かったり、効きすぎたりと、あまりよくないように思います。だんだんおもとがお棚に慣れてきて根落ちが少なくなったら、二年に一回、三年に一回にして、おもとにじっくり成長してもらいたいです。
 植え替えの時期は春もしくは秋に植え替えます。ベストのタイミングは、夏の暑さを乗り越えた秋の今。この時期が一番根を落としています。寿命や暑さで落ちた根をを綺麗に洗い、綺麗な用土で植え替えます。彼岸明けに植え替えをする方もいらっしゃいますが、ここのところの異常気象で暑さもあり、最高気温が25℃にまずならない時期が失敗しにくいです。
 植え替えの刺激は秋根を出させます。しっかりと秋根がでれば、来年の新葉はより多くでます。逆に、葉数の多いもの、親木は秋根がよく出てしまうことで下葉を落としてしまいますので、展示会直前や、なるべく秋も深まった頃にする方が葉をよく保ちます。おもとの数がある方では、若い木から植え替えをしていき、葉数の多いものを一番最後にしましょう。また、繁殖の割り子も、理想を言えばより寒くなっていく秋に割るのが理想です。
 秋の終わりから春の、気温が10℃をきってくる時にはおもとは休眠に入ります。そうなると根が伸びにくく、根付くのに時間がかかってしまいますのでそれまでには植え替えを終わらせます。
 植え替えを始める前までに、鉢、用土、植え替え道具の筆やランセットを揃えておきます。私たちでは用土に朝明砂(あさけずな)・矢作砂(やはぎずな)という乾きやすい川砂と、少し保水性の高いパミス(軽石)を使っています。水やりが多過ぎて根落ちが多い場合は、パミスの割合を減らして(例パミス4 川砂6)、川砂を増やします。逆に、水が少なかった場合は、パミスの割合を増やし(例パミス6 川砂4)、川砂を減らします。人の水やりの感覚はなかなか変わらないので、根の状態を見て、次の一年の用土を乾きやすかったり、乾きにくかったりと少しずつ変えています。
 お仕事が忙しく、夜中に帰って水やりをする時間がなかなかという方は、もう少し水持ちのするボラ土、日向土や、鹿沼土、赤玉土を混ぜ、水やりの間隔をあけて、忙しくて水やりを少しぐらい忘れても大丈夫な用土にしておきます。
 

植え替えのメリット

用土を綺麗なものに変えれる
万年青の大きさにあった鉢に変えれる
秋根がしっかりでやすい 
根が落ちやすい夏の後の根芋の状態を確認
新根が上からでてくるので、根上がりを防ぐ
用土をかえるチャンス
崩れた用土・肥料のカスを取り除く

植え替えのデメリット

下葉をおとしやすい 
肥料をしっかりやれない(春も秋も)

動画解説 万年青の植え替え おもとの豊明園

 

動画解説 植え替えのタイミング、道具、時期、用土とその理由【万年青の豊明園】【Transplant / Repot OMOTO】

梅雨時の植え替え

6月23日右のおもとを左の錦鉢に植え替えします。

獅子の根っこ 新根と新しい根が元気に出ています。

完成 この時期の植え替えは前の用土8割で植えかえしています。傷んだ根がない場合、なるべくそのままの状態で新しい鉢に入れかえます。このような入れ替えの場合はほとんど同じ場所で管理しても良くできます。

 

植え替え後の管理

植え替えは、鉢の中の用土が変わり、万年青としては、環境がすべて変わります。そのため、この時に荒い管理をしてしまうと、葉焼け、水切れ、根などにダメージを与えることになるため、丁寧な管理を2~3週間します。

その2-3週間の間の、水やり、置き場の日よけ、風よけ、肥料、状態が悪かった時、についてお話していきます。

 

水切れ、葉焼け対策の水やり

砂利が新しいものですと、用土が乾燥しているので、万年青が水を吸うよりも、砂利や鉢が水を吸って乾いてしまいます。毎日水遣りをして、水切れを起こさせないようにしましょう。

置き場、日よけ、風よけ

植え替えをする時期は、春や秋のエアコンのいらない時期がベストです。そんな時は日も柔らかいですが、それでも一日中直射日光を当てると葉焼けしやすいです。できれば、活着するまでの2-3週間は、日陰で管理し、だんだんと慣らすようにしたいです。また逆に、真っ暗ですと刺激がなく、新根が降りません。柔らかな木洩れ日のような日が入ると、新根がよくでて、植え替えた後に元気になります。

風についても、そよ風程度は問題ありませんが、まだ根が活着するまでは、強風、寒風に気を付けたいです。風で乾燥し、葉焼けを起こしてしまいます。

寒くなると、万年青の豊明園では寒く強い西風、北風が吹くので不織布で囲うことがあります。植え替え後の気候を考えて、風よけをします。

じゃあ室内に??

そこまでではありません。これから外で育てる場合、慣らす意味でも、外の風には当てた方がよいでしょう。元々室内で、これからも室内で育てる場合は室内でOKです。

室内で育てる楽しみ いつも手元で見れるからよいですね。徳川家康公のように、床の間に置いても、現代風にリビングやトイレに置いてもよいです。たまに外の風に当てると万年青が元気になります

肥料

2-3週間は控えます。植え替えの際、根の悪い部分などを取ったり、切ったりしています。その切り口に【かさぶた】ができるまでは肥料を控えるようにします。まだ【かさぶた】ができないのに、肥料をやると、傷む原因になります。

 

根芋や、全体に状態が悪かった場合

植え替えの際、根が水のやり過ぎでほとんど落ちてしまった、何かが原因で葉がたくさん落ちてしまった、など、状態が悪い場合もあるでしょう。そんな時は、和多志たち万年青の豊明園では、棚下などの日の弱い場所で管理したり、土、砂利に植えずに生きた水苔に挿して、新根がでて、復活を待ちます。

この生の水苔に挿しておきます。水苔自体が生きているので、悪い病原菌がいない、抗菌作用もあり、湿度もベストで新根が良くおります。ニュージーランドの乾燥水苔に水を含ませて根芋をくるんでおくのもよいですね。

水苔の育て方

水苔について 乾燥水苔の戻し方

 

植え替え後のまとめ

植え替え後は

2-3週間は、毎日水やりをする。

置き場の日よけは、直射日光をさけ、やさしい木漏れ日程度に

風もそよ風程度に

肥料は2週間は置かない

 

●動画解説 【万年青の育て方 植え替え後の管理】水やり、置き場、日よけ、風よけ、水切れ、葉焼け、肥料 根が悪かったときの対処法

【万年青の豊明園】【What do you do After Replanting?】

 

 

こんにちは、万年青の豊明園です。今回は、お客様から、万年青を地植えにするにはどうすればいいですか?というご質問をいただいたので万年青の地植えについて紹介したいと思います。

地植えにするには?

人によっては、植え替えの際、万年青を地植えにしたい方もいらっしゃるでしょう。和多志たち万年青の豊明園は鉢植えが専門なのですが、地植えで育てた経験や、お客様の地植えの成功失敗、自生地などから地植えのポイントをご紹介します。

今回のトピックは

地植えのよさ メリット 地植えする万年青の種類

地植えをする万年青の前の用土

地植えと水やり 地植えする場所

畑に地植え 畑のデメリット 地植え失敗のよくある原因と対処法 です。

地植えのよさ メリット

きちんとした場所でしたら、水やりや日よけ、肥料などの手間なくすくすく大きくなってくれます。

古くからの神社でも、風水でも、自分の敷地に万年青があるのは魔除けにもなり、運が開け、縁起もよいことです。徳川家康公や多くの神社がそうしているように、万年青を大切にすることは、万年の繁栄をもたらします。

日本の室町時代の水墨画家、雪舟が描いたように、真冬の雪をかぶっても青々とした葉、真っ赤な実をつけた万年青は生命力の強さの象徴です。その万年青を毎日見ることで人は元気をもらいます。

今回の写真は熊本城の万年青。大木の前に万年青の大株立ちがあります。お城から北東の鬼門の方角にありました。

地植えする万年青の種類

大葉、中葉、実親がよいでしょう。あまり小さな種類は地植えには向きません。葉の長さが15cm以上の万年青は多くが実をつけます。地に植えると実付もよいです。

地植えをする万年青の前の用土

地植え前の、鉢植えの万年青が砂利で植わっている場合、その用土を半分まぜるとよいでしょう。砂利から土に変るので、1年ほどたって慣れてくるとおおきくなるでしょう。土で植わっていた場合も同じく、半分ほどその用土を残して地植えします。半年ほどで慣れ、大きくなります。

 

地植えと水やり

お庭の土がどんな土か、で違ってきます。

ほとんどコンクリートでそこだけ土がある場合、雨があまり降らない場合は植え替えた後、水やりをしなければならない場所もあるでしょう。

砂利のような所では水やりが必要で、土気をしっかりと足した方が後の管理が楽でよいです。

庭の多くが土で、あまりコンクリート、アスファルトがない場所でしたら、水やりは本当に雨が降らない時以外は水やりは必要ありません。

地植えする場所

鉢植えでは日当たり、風通しを考えて万年青の置き場を変えることができますが、地植えをしたらずっとそのままなので、この地植えする場所が一番肝心です。万年青は半日陰を好むので、真夏に直射日光がガンガンにあたる場所は日が強すぎます。万葉集でも語られているように、屋敷の裏の(北)や、東側に植えて、朝日は当たるが、昼間は陰になるような場所が万年青が楽をしますし、人も後々の管理が楽でしょう。

万年青は風通しはあったほうが病害虫の被害にあいにくく、健全に育ちます。

路地裏の風通しが良い場所では葉の色つや良く、自然と育っていきます。

 

引越しおもと 方位 鬼門の北東に万年青を置く!?日陰植物の万年青にぴったり

 

畑に地植え

また、実親や実をつけるのを楽しみに作っていて、万年青を大きくしたい、実をつけたい方もいらっしゃるでしょう。多くは畝を作って水はけをよくし、適度な肥料をやれば万年青は大きくなります。土があるので、病気、害虫は出やすいので葉が綺麗に育てるのはよっぽど消毒管理が大切です。土が葉につくと病気になりやすいため、雑草除けのシートや、落ち葉、稲わらなどを敷いて、泥はねを防ぐ方が良いでしょう。

畑のデメリット

土地によっては、線虫(センチュウ)という万年青の芋を食べてしまう虫が出ることがあります。葉丈で長く育てていてもそういった虫が湧くことがありますが、苦土石灰をまいたり、しっかりと線虫の殺虫剤、殺菌剤をまくことで防ぎます。

アメリカ デラウェア園芸研修センターにて

冬、寒いと-20~-30℃にもなる寒い場所ですが、万年青だけは青々としているといって、万年青が植えられていました。寒さに強いのも万年青の魅力、強さの一つです。

 

地植え失敗のよくある原因と対処法

南の日が強すぎる場所に植えてしまい、真夏に日が当たり過ぎて万年青の色が薄くなり、弱ってしまう。最悪枯れてしまいます。この場合は、日よけをするか、夏にしっかりと陰になる場所へ植え替えしなおします。

線虫のいる場所で、芋が食べられてしまい、枯れてしまう。この場合は、石灰をたっぷりまく、殺虫殺菌剤を定期的にまきます。

コンクリートなどが近く、土も少ないので、真夏にしょっちゅう水をやらないと土が熱くなりすぎて水切れ、暑さで傷めてしまう。この場合はみずうちをしっかりします。難しいようなら、もう一度、鉢植えにして、日陰の風通しの良い場所へ。

湿地は病害虫の発生が多く、土壌改良が必要。

土が雨で跳ねて葉にかかり、病気、虫食いの多い葉になってしまう。対処法は他の動画にもアップしましたが、落ち葉、ワラ、雑草除けシートで泥除けをします。

小さな羅紗を地植えにして、雑草の陰に隠れてしまう。小さな万年青はあまり地植えには向きません。

実をつける、大きくしたいと思って肥料が強すぎて枯れてしまう。この場合は肥料を控えます。

もしこんな失敗をしてしまった、こうやったらうまくいった、というお話がありましたらお教えください。皆さんとここで共有(シェア)したいです。

 

国宝・久能山東照宮の石の間のおもと。徳川宗家のみが立ち入れる神聖な場所に、地植え万年青の彫刻があります。鳳凰の上、蟇股の真ん中にあり、どれだけ徳川家康公が万年青を大切にしていたかが分かる400年前の彫刻。この彫刻が石の間の入り口上にあり、魔除けの意味もあるのか。

 

●動画解説 【万年青を地植えにするには?】失敗する原因と対処法、地植えの方法、メリットデメリット、場所が大切

【万年青の豊明園】【How to plant OMOTO in the Ground?】

 

 

開運の引越しおもと | 花言葉、種類、育て方、植え替えについて 

 

おもとの植え替え コテ・さじの使い方

植え込みが済むと水の中に浸けます
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おもとの植え込み道具
コテ ・さじの使い方
全長25.5㎝ さじの幅約3.5㎝
コテの部分でかまぼこ型になるように表面を抑えて整えます。
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おもとの植え込み道具
コテ ・さじ
砂の表面を整えた後水苔をのせます、この時に水苔を抑えて形をきめる。
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植え込みの完成
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力和(りきわ)
お客様の力和の縞3年生、植え替え。一作でぐっと葉巾が広く肉厚になり力和らしくなりました。
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自分の気にィった鉢に植え込み。新しい鉢のため気泡が出ています。
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8分まで中へ混合砂を入れ込みます。それから芋底に小砂が入るように鉢をトントントンとたたきます。この時しっかりたたかないと芋底に砂がはいらないとガスがたまります。
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植え込みしてから水に浸けます。5分
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錦鉢に植え替え完成
新鉢をつかっいるので鉢の表面が乾きやすいです。1週間注意して灌水します。
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