水苔について 使い方
万年青の栽培で水苔は様々な場面で使われます。
万年青の植え替えでの水苔の使い方
一番一般的なのは、鉢内の湿度を保つために鉢の表土を覆うように置く水苔です。特に、春、秋の新根が下りるときに乾燥すると根の成長が止まってしまうので、新根が順調に伸びるために置かれます。
風が吹きやすい場所、乾燥しやすいところでは厚く置いたり、夏場の蒸れが気になる場所では薄く置いたり、様々です。梅雨の前後に上苔替えといって、水苔と表土の一部を替えるところもあります。
また、水苔植えをされる方もいらっしゃいます。富貴蘭のように、100%水苔でやることもあれば、折衷植えといって、芯の部分は水苔で、外側と底には砂利を使う方法もあります。獅子系統では根が上に上がってくるので、水苔だけで植える方もいます。
生水苔と乾燥水苔
水苔にはこの2つがあります。現在は生の水苔を日本に輸入できないので、海外からは乾燥水苔しか入ってきません。主にニュージーランド産(NZ)が多いですが、中国産、チリ産もホームセンターで見かけることがあると思います。完全に乾燥しているので、水でもどして使います。水苔の戻し方は下で説明します。
私たちはNZ産の水苔を主に使っていますが、広大な沼地から水苔を採取し、乾燥させてこちらに送ってもらいます。本当の大自然の中で育てているので、苔の状態がよく、長いものが多いです。また、かなりきれいにごみは取ってありますが、それでもトゲのある葉が入っていたりします。
生水苔について
海外からは乾燥した、完全に死んだ水苔しか輸入されないので、生水苔は国産のみです。山の湿度のある沼や沢に近い場所、湧水がわく場所に自生していますが、多くの(ほとんどの)場所では逮捕されるので、私たちは山の所有者に水苔を送ったもらったり、自分たちで育てたりして生の水苔を使っています。ごみなどが入りにくいのがよいところです。自然の中、山の中の水苔を採取しに行くと、場所によっては採取が5分、ゴミ取り2時間ということもあり、手間暇のかかる楽しい作業です。
私たちの乾燥水苔について
水苔3A 40L 500g ニュージーランド産 などの商品が小さな12Lから大きいものがあるときは240Lなどがあります。特に重さは湿度などで変わるので、前後します。
吸水がよく程よい太さで色合いよく柔らかで使いやすいニュージーランド産の水苔です。
等級について
1A~4AまでAの数で表し多いほうが優良で苔の長さが長い。
コケは自然物、工業製品と違い長さも様々です。等級の高い4Aでも短いものもあれば、等級の低いものでも長いものがあります。
戻し方は?
バケツに水を入れ、そこに乾燥水苔を入れ、3日もすれば使えるようになります。水苔の芯にまでしっかりと水を吸水させるため、何度か水の中で水苔をぎゅっぎゅと握ってやると吸水が早く、確実になります。
吸水させる時間のベストは1週間程がいいでしょう。半日、1日でも見た目は戻りますが、芯が乾いていると乾きが若干早くなるようです。
一度で使いきれない場合
一度で使いきれない場合、圧縮乾燥されていますので使う際に必要な分を千切れないようにほぐしとってバケツなどの中で吸水させ戻します。
保存方法は?
乾燥したままでしたら、冷暗所に保管してください。
日が当たると、水に戻したときにぼろぼろになります。また、乾燥しすぎるところ、高温になる場所も同じように状態が悪くなります。
すでに水に戻した水苔は、私たちはそのまま甕の中にいれたままです。新根の根止まりや根上がりで苔が必要な時にすぐ使うためです。この水苔をしっかり絞り、乾燥させて保管される方もいるかもしれませんが、多くは苔のふさがボロボロになり使い物になりません。
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