万年青 病害虫対策

ロングウッドガーデン(Longwood garden)

アメリカ フィラデルフィア近郊にある大きな観光庭園

 

ロングウッドガーデン 噴水

ロングウッドガーデン

病害虫   Spider

Mite  ハダニ

Thrips スリップス あざみうま

Aphid  アブラムシ

これから、特に3月の暖かくなってきた時期からスリップスの被害を受ける人がでてきます。豊明園では2月からスリップス用の予防薬をやります。これらの害虫は温室害虫とも呼ばれ、温室などの温かい場所で繁殖、越冬するので外棚はそこまで気にしませんが、温室では気を付けておきます。やわらかい新芽が好物なので、新芽の動き始めにきちんと防除。

上の写真のように、植物の小さな毛と同じくらいの大きさで1ミリ以下、ほぼ見えないと思います。あざみうま の名は多くが顔が長く馬面で、「馬出よ」といいながらアザミの花をふって、出てきた花粉食のアザミウマを数える古い時代の遊びに由来します。スリップスは6000種以上確認されていて、おもとの世界では害虫として嫌われていますが、他の害虫、ダニを捕食するものもあり、それらは益虫として研究が進められている。

多くが植物を食べるが、花粉や菌類の胞子を食べるものまでいる。足が短く、動きは活発ではないが風にのって移動する。ロングウッドガーデンは殺菌剤、殺虫剤も使用するが、基本的にできるだけそれらを使わず、益虫を使って温室内をコントロールしたいと考えていて、イギリスと同じく益虫を買っていた。

ロングウッドガーデン

ランとコンサーバトリー

奥に部屋があり、デュポンやプライベートでの晩餐会、音楽会がある。奇跡の星の植物園でも結婚式や前撮りをされる方がいましたが、こちらでも同じように植物園、温室を楽しく使っています。

今日聞いて今も信じられないのですが、ロングウッドガーデンはネコを20匹飼っていて、ネズミを捕るのに使っているそうです。私が主に仕事をしている繁殖温室は殺虫殺菌剤を使うのでいませんが、それらを使わない温室はネコをはなしているそうです。ガーデナーたちの癒しにもなっているようです。ちなみに未だにネズミは見たことがありません。   2018年2月 研修

完全装備で消毒

おもとの害虫対策

オルトランDX粒剤 5号鉢に1gを目安 浸透移行性殺虫成分が植物に吸収され、植物全体を害虫から守る効果が持続します。

おもとの害虫対策

オルトランDX粒剤 農薬は根から吸収されます。おもとの芽が動く前からおこなうときれいな新葉がでてきます。特に中葉や大葉におこないます。

 

おもとは万年青と書き、その常緑が永遠に続くかのように栄えていったので、万年、青々と栄えるという意味で、万年青と書きます。

おもとの虫 

おもとの害虫 カイガラムシ

カイガラムシはオモトの葉の養分を吸収し弱らせます。カイガラムシが発生すると、蟻が寄ってきます。又スス病という黒い幕を張ります。

 カイガラムシ

蜜を分泌するのでアリがやって来ます。又アリが他のオモトにもうつします

カイガラムシは硬い甲羅に覆われています

カイガラムシ

暖かい地方では3月~10月に発生、孵化します。大きくなる前に(幼虫の内にハブラシや硬い筆で取り除く) 農薬散布通風が悪いと発生しやすい。通風の良い場所に移動。

病虫害防除

病害虫の種類と発生は万年青は他の植物と比較してもそれほど多いものではない。しかし油断していると被害に遭うため、定期的な薬剤散布は欠かすことが出来ない。動物と違って一度被害に遭うと元の状態に戻すことは不可能となるため、薬剤散布は予防的な意味の作業といえる。

○マラソン乳剤   2000倍
○スミチオン乳剤  1000倍
◎スプラサイド乳剤 1000倍
◎カルホス乳剤   1000倍

などの薬剤に展着剤を加えますと効果的です。7~10日おきに数回連続して散布します。薬剤は同一のものを使うと免疫ができて効能通りの薬効は得られないため、数種類の薬剤を交互に散布することが効果的です。

◎オルトランDX粒剤の場合は4号鉢に1gを目安(浸透移行性殺虫成分が植物に吸収され、植物全体を害虫から守る効果が持続します。)

カイガラムシ
カイガラ蜜を分泌するのでアリがやって来ます。又アリが他のオモトにもうつします。
農薬散布
朝夕の涼しい時に散布してください。葉の表、裏側を丁寧に散布。
農薬散布をする時は一揆に全体を散布します。夏の場合散布する時は夕方、気温が下がってから。
(半日くらい雨が降らない天候の時に散布してください。)
虫に抗体ができますので農薬を時々かえること。
農薬は説明書をよく読んで希釈倍数を確認すること。

 

おもとの病気

 

おもとの病気対策

左からスーパーⅠ(液肥)、合馬竹酢液、マルチケーミン(微量要素)の希釈

スーパーⅠ (液肥)肥料   価格 1200円     やりすぎに注意 3000~5000倍を週1回~2週間に1回 (32℃を超えたら2週間に1回ほどに控える晴れの日にやる)

合馬竹酢液 3000~5000倍を週1回~2週間に1回  価格 1500円

『竹酢液』(ちくさくえき) 竹酢液をおもとの水やり用の水に、3000倍から5000倍に薄めて、それをそのまま水遣りに使います。間隔は一週間ほど開けて使います。病害虫の出やすい、日中の温度が25℃から30℃になるときに
主に使っています。併用して、スーパー1、微量元素を使うと、おもとが丈夫になり、力がついてきます。病虫害対策・植物活性に最適。病虫害の発生が少なくなり農薬散布の回数が少なくなります。試験的に初めてからもう14年以上たちますが、虫が少なくなり、また実付きや、元気が良くなりました。すべての薬や、肥料にいえることですが、やりすぎは禁物です。気長にゆっくり育てていこうと思って使いましょう。

マルチケーミン  3000~5000倍を週1回~2週間に1回

微量要素 マルチケーミン 総合微量要素  価格 3000円
たとえば人間の食事のおかずの部分
根や芽が動いています。液肥スーパー1、マルチケーミン、竹酢液など灌水時に使用しています。希釈倍数を守る事。ラベル記載の倍数より3倍くらい薄めて使用しています。おもとは他の植物より成長が遅いからです。
注意早く効き葉の色艶が良くなる肥料、又中々子上げしないおもとに子供が出る肥料はおもとが長生きしないです。肥料濃度に注意。豊明園では有機質の遅効性の肥料をお勧めします。

ワラ灰 約1000倍を1週間に1回 アク水用ワラ灰 アク水用ワラ灰10gセット 10g入り×15袋 価格 1500円

主に夏と冬の休眠期に今は他の時期にもあげる人が増えたワラ灰も大切です。豊明園では年中使用しています。

健康体で、芋のしまったおもとにするにはワラ灰でK(カリウム)の補給と酸性に傾いた用土を中性にすることが大事。そうすれば肥料も良く吸えます。酸性に傾き過ぎると吸えない肥料がでてくるので、肥料のあげすぎやワラ灰を上げないと
おもとの調子が良くなりません。地域的に、アルカリに近い水が出る場所は、ワラ灰をあげなくても、また肥料を沢山あげすぎてもよくできますが、毎日の水がワラ灰と同じ効果があるのですね。

おもとの消毒について 

万年青植え替えの時の消毒

おもとの消毒について

おもとをきれいに育てるなら、定期的な消毒が必要です。春、秋の人も心地よいと感じる温度で、おもとは生長しますし、病害虫も活発になります。なので、春、秋はきちんと消毒をしましょう。

私たちでは約1カ月に1回、殺菌剤をしています。殺菌剤の袋には殺菌剤と書いてありますが、もう発生してしまった病気にはほとんど効きません。予防薬と思って使っています。なので、病気が出る前に消毒をするのが基本です。

病気は虫が媒介するので、竹酢液をその時期は週に1~2回、水やり変わりにやるようにしています。また、おもとの菌は水が多いと繁殖するので、葉に水がかからないように水やりをすることも肝要です。

秋、春の植え替えのときは、写真のように消毒液に数分、涼しいときはもう少し浸してしまいます。1000倍の殺菌剤ダコニールに展着液を入れています。この利点は毎月の消毒では根や葉の溝、隙間までしっかりとかからない場所もすべて消毒液に浸すことができ、完全に殺菌できます。薬害が怖いので、長く浸すことはNGです。特に暑い日にやる場合は気を付けます。

病害虫対策 農薬散布

農薬で適応品目の中におもとは見かけたことがないので自己責任でお願いします。
趣味家の間でよく聞く薬や一般的な農薬の扱い方についてご説明いたします。

農薬の種類

殺菌剤
治療薬としてベンレート ダコニールあたりが良く使われているかと思います。
また、
予防薬としてはマンネブダイセン ・ ジマンダイセン 等

殺虫剤
オルトラン ・ スミチオン 等

展着剤
アプローチBI 等、(除草剤向けの物も販売されていますそれらは濃度が濃いので勿論厳禁。)
どれでもいいですが計量の簡便さのために一般向けには倍率が低い物がおすすめ(1000倍以下が良10000倍は少量の計量に難あり)

使用法

上の名指ししたものなら一種類ずつ混和して使用できるかと思います。(例えば殺菌剤ベンレート殺虫剤オルトラン粉剤展着剤アプローチBIを一度に混和・散布)
希釈は水を入れてから農薬を混和していくとよいでしょう。
散布の際は温度が高く日光も強い日ですと薬害が心配です、朝夕の低温時や出来れば曇りの涼しい日に散布されるとよいでしょう。
葉の裏からかけ残しの無い様に全体にくまなく散布してください。
周辺に植物等あれば保菌の可能性がありますそれらも一斉に防除しましょう。

数鉢ならスプレーでも可能ですが散布対象の量により適した薬剤散布機をお選びください。
殺菌剤の治療薬は一般的に植物体内に菌が侵入している場合でも効果的に殺菌し体外の菌に対しても一定の効果がある。
予防薬は一般的に植物体内の菌には無力ですが雨等に強く長い間菌の侵入を防ぐことができる。
散布間隔は2週から4週間毎を行ってください。冬は基本的には病害虫が活動できないので無加温ならば必要ありませんし、淘汰できれば基本的には必要ありません。
希釈濃度について
例えば1000倍は1Lの水に1cc(粉剤なら1グラム)の濃度で混和せよとの意味で500倍なら1Lに2ccです。
計量にスポイトを使用する際3種の液剤を計量するならばスポイトは3本用意し乾いたスポイトで正確に計量しましょう、原液で接触されると効果や薬害に注意

使用機材は次回も安全で正確な散布ができるようよく洗浄し大切に保管しましょう。

注意事項

希釈倍数を厳守。その倍率で効果が高いことを十分に検証されているのでそれ以上は薬害(植物・散布者含め)を誘発させる率を高めるのみと考えてください。
風が強い日は人や洗濯ものに掛かる恐れがあるので散布しない。
農薬は使い切る量を作る事、残った薬液は下水や溝に流さない。

スリップス (あざみうま)

体色も食べ物や種類によってさまざま 6000種をこえる

体長 1ミリ 頭からしっぽ 口器は左右非対称のパーツが円錐状に組み合わさっていて吸汁用に特殊化しており、いずれも穴を開け内容物を吸い取る摂食法を行うが、縁の近いカメムシ目のように長い口吻を持たないため、餌生物の体の深部から食物をとることはできない。植物食者の場合には表皮に穴を開けて、その下の柔組織の細胞の内容物を吸い取る。花粉菌類胞子細胞壁に穴を開けて、中身を吸い取る種も多い。

Wiki

 

スリップスの症状

スリップス類(クロトンアザミウマ・ネギアザミウマ)
オモト界ではナメ虫といわれています。
・被害成虫、幼虫供に葉を吸汁するため葉がカスリ状になる。発生時期は4月下旬頃から9月中~下旬にかけて乾燥環境に発生する。主に新葉の柔らかいうちに発生しやすい。

おもとでは、スリップスは温かいと2月終わりぐらいから活動しだす1ミリ以下の事も多く、小さいのでなかなか見つからない新芽の柔らかい部分を好み、葉が出てくる前に植物の細胞の内容物を吸い取り、観賞価値を落としてしまう。

おもとの病害虫と防除   発生したら

○スミチオン乳剤 1000倍   ○マラソン 乳剤 2000倍
◎オルトラン乳剤  500倍 ◎エカメット乳剤  1000倍
などの薬剤に展着剤を加えますと効果的です。 7~10日おきに数回連続して散布します。朝夕の涼しい時に散布してください。(半日くらい雨が降らない天候の時に散布してください。)
虫に抗体ができますので農薬を時々かえること。
農薬は説明書をよく読んで希釈倍数を確認すること。

予防
発生前(新葉の生育前・桜の花が終った時点)オルトラン粒状を撒く5号鉢に1g程度。
9月初旬(気候の変わり目)オルトラン粒状を撒く5号鉢に1g程度鉢の隅に撒く。

 

おもとの病害虫防除は、病気や虫が出る前に対処できるのが一番良い

2-3月の新芽がもぞもぞ動き始める前の病害虫防除を大切に考えています。