宗碩の虎 宗石の虎 そうせきのとら

江戸残雪 (えどざんせつ) 鉢7.0号 立ち葉で葉巾が広く濃緑色の葉に白い虎が美しく現れる品種。性質は強健で少し日光を取ると白く柄がはぜます。古典品種、数が少なくなっています。 江戸時代鹿児島に伝わる珍しい品種。江戸時代の千駄ヶ谷(現・渋谷区)に住まいの医師・高坂宗碩氏が紹介したことからその名があります。
播磨明石藩主・松平平衛督直昭候の江戸屋敷で『宗碩/宗石』に虎斑が出たと伝わっています。参勤交代時に江戸から鹿児島の島津藩へ持ち帰って愛培したことから『江戸残雪』の別名で呼ばれています。

『江戸残雪』を参照

万年青(おもと)の別名は?意味は?

 

万年青は日本で様々な使われ方をしてきたので別名が多い

万年青(おもと)は、古くは薬草として、また、引越し万年青やお祝い万年青、生け花としても用いられてきた歴史があります。また、雪隠万年青(せっちんおもと)のように、外のトイレの脇に万年青を植えることで不浄な場所を清浄にする、という意味合いや、引越しの際にまず万年青を植える、入れることや、屋敷の鬼門の方向に万年青を植えるなど、風水でも大切にされた植物でありました。万年青の使われ方が様々なので、実は別名も非常に多い。植物の中でも一番なのでは?と思っています。

今、私たちが楽しんでいる園芸としての万年青は江戸時代の園芸ブームで大きく花開いたものです。

万年青の意味

まず、万年青が意味するのは、冬も枯れずに、万年、青々としているその姿のことをいっていて、常緑多年草を意味しています。

日本での別名

日本では、万年青、萬年青、天福の霊草、霊草、老母草 冬不凋草 不老草 レイロ・リロ(藜蘆、藜芦、莉蘆、黎蘆)、縁起草、吉草、長寿草、辛抱草(しんぼうぐさ)、イワラン、烏木毒、蒀、於茂登、御許、母人、大本、大元、ももよ草、百代草、不毛草

ともよばれています。

★万年青が常緑、長寿で生命力のあることから、万年青、萬年青、長寿草

★冬も枯れない常緑から、冬不凋草、万年青

★毎年下葉は落ちるが、同じように新芽がでて姿は変わらないことから 不老草

★実が付いたとき、母(古い葉)が子(新しい実、葉)を守るように育つため 老母草 母人

★冬、他の植物が葉を落とすときも力強く常緑の葉が長く楽しめたことから長寿草

★常緑で長寿なことや、風水として大切にされたことから縁起草、吉草、霊草

★万年青を遊ぶ時、辛抱して増やしていけばいつか報われるというところから辛抱草

★古くの薬草書からレイロ・リロ(藜蘆、藜芦、莉蘆、黎蘆)

★岩の隙間に生えるランのようだったことから イワラン

★中国名「烏木毒」の中国読み[wu-mu-tu]からとも。烏木毒

中国では、蒀 の一文字で萬年青だそうです。

※妄仚 様より教えていただきました。『萬年青の中国の本名”蒀”』

★原産と言われる地名から於茂登、御許、於茂登山、御許山がある それらの山はいずれも霊山として、日本人に信仰され、大切にされてきた山です。その山の名前からおもとの音になった、また逆に、おもとがあるから、おもとの音を山がとったとも、諸説あります。

★大本、大元 大本・大元ーオオモトの意味からの訛で、オモトと呼ばれるようになったとも、株の元が太いからや、大きな株ということで大元と呼ばれるようになったとも。

★ももよ草 百代草 万葉集の【父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで】のももよ草が万年青のため。万年の青と、百代の草ということで、意味がほぼ同じことをいっている。↓に詳しい

万葉集におもと!? ももよ草(百代草)とは?

★Wikiより 於茂登岳(おもとだけ)は、沖縄県石垣市にある標高525.5メートルのである。地元ではウムトゥダギと呼ぶ。『球陽』では宇本嶽宇茂登嶽と記されている[1]。於茂登岳は沖縄県の最高峰で、正保年間の『正保国絵図』に名前が記された琉球で唯一の山である。 古くから霊山として信仰の中心的存在であり、山名の「ウムトゥ」は「島の大本」を意味するともいう[1]

御許山 おもとやま 大分県宇佐市にある神社、宇佐神宮について

★不毛草 不明。葉に毛がないことからか。名古屋に伝わる。

冬不凋草と日本、中国で呼ばれることがある。雪をかぶっても、冬の寒さでも枯れない。

動画解説【万年青の別名】天福の霊草、老母草 冬不凋草

不老草 レイロ・リロ(藜蘆、藜芦、莉蘆、黎蘆)、縁起草、吉草、長寿草【万年青の豊明園】【Another name for OMOTO】

使われ方でも様々な名前があります。

●雪隠万年青 外のトイレの脇に神聖な万年青を植えることで不浄な場所を清浄にする 海外ではSacred Lily とも呼ばれ、万年青が神聖なものであることが広く伝わっています

●引越しおもと 引っ越しの際に、まず万年青を入れ、家やその人が、万年、青々と栄えてゆくことを願う。徳川家康公の江戸城入城の際の三鉢の万年青が有名。

●お祝いおもと お祝いに万年青を飾る、贈る。開院、開業、結婚、お正月などの慶事に万年青を飾ったことから。江戸時代から、池坊の生け花ではお正月のお花、また結婚式のお花が万年青であった。始まりの万年青を飾ることで、万年青のように、物事が万年と栄えることを願った。お正月のように一年の始まりに、結婚の二人、新しい家の始まりに、開院、開業のように事業の始まりに、栄えることを願う気持ちから万年青を贈り、飾った。

 

万年青の花言葉

花言葉も、その植物の今までの使われ方が花言葉が決まってきます。植物の性質と、文学や風習、文化が元となって花言葉ができるので、万年青のように日本人、中国人の生活に根差した植物には多くの花言葉があります。

(長寿) (母性の愛) (永遠の繁栄) (長命) (崇高な精神)

常緑で、それこそ万年、青々としているという万年青の名の通り、【長寿・長命】や【永遠の繁栄】という花言葉は誰でもわかります。

万年青の野生種は、お正月に赤い実がなります。日光東照宮や北野天満宮の400年前の万年青彫刻にも赤い実を付けた万年青が彫ってあります。600年の歴史があるとも言われる生け花の池坊は、お正月、結婚式などの祝いの席に万年青を実付きで立てます。赤い実(子供)を青い万年青の葉(母)が包むように育つ万年青をみて、【母性の愛】という花言葉が生まれたのでしょう。

万年青などの園芸は、古くは園藝と書き、その藝は、植物に手を添え、土を植えることを意味しています。藝術はもともとは、高貴な人の植物を楽しむことでした。古くから高貴な人の生け花や、趣味として発展してきた万年青の花言葉に、【崇高な精神】が入るのは当然かもしれません。

 

引越しおもと、お祝いおもと。天福の霊草として、縁起草として親から子へ、友人へプレゼントする習慣が今も益々盛ん。魔除けの意味もあります。

芸 藝の字源

  • 原字は「」で「」+「」+「」(両手を添える様)の会意文字で、植物に手を添え土に植えることを意味した。「艸」を添え、「」として、植物であることを強調。「」は「」を音符とし、「たがやす」に意を持った別字であったが、後に混同された。

意義

  1. 植物を植える。
  2. 技術
  3. 才能也–【康煕字典網上版】-原圖掃描版 -檢字- 1065 快速跳頁 [1]
  4. 人前で演じるための特別な技。

Wikiより

 

花言葉(はなことば、: langage des fleurs: language of flowers: Blumensprache[1])は、象徴的な意味を持たせるため植物に与えられる言葉で、一般に「バラの花言葉は愛情」のように植物と単語の組み合わせで示される。日本では、主に西欧起源のものを核として様々なバリエーションがあり、花をつけるものだけでなく、草や樹木にも花言葉が考えられている。花詞とも表記される。 Wikiより

 

久能山東照宮の万年青彫刻 徳川家康公は特に万年青を大切にしていたということが伝えられています。

万年青と付く他の植物

万年青が古くから大切にされ、また姿が特徴的なので、他の植物にも万年青とつく植物があります。

砂漠万年青 奇想天外 ウェルウィッチア

紫万年青

濱万年青 浜万年青

眉刷毛万年青

 

 

中国では

万年青 マンネンチェン 冬不凋草(常緑で冬に枯れないことから)

中国では古くから薬草として用いられ、日本と同じく、原産地でもあります。

中国の百科事典 三才圖會 三才図会(1609) に萬年青の記述/絵

中国名「烏木毒」の中国読み[wu-mu-tu]からとも。烏木毒

中国では、蒀 の一文字で萬年青だそうです。

※妄仚 様より教えていただきました。『萬年青の中国の本名”蒀”』

藜蘆、藜芦、莉蘆、黎蘆は中国の漢方名からか。

他にも、Wikipediaから千年蒀、開喉劍、九節蓮、冬不凋、冬不凋草、鐵扁擔、烏木毒、白沙草、斬蛇劍など、中国でも多くの別名があります。

中国の萬年青 from Wiki

萬年青(學名:Rohdea japonica)是萬年青屬下的一種,是多年生常綠草本植物,又名蒀、千年蒀、開喉劍、九節蓮、冬不凋、冬不凋草、鐵扁擔、烏木毒、白沙草、斬蛇劍等,原產於中國南方臺灣和日本[1],是很受歡迎的優良觀賞植物,在中國有悠久的栽培歷史。 萬年青葉翠綠,四季常青,冬季時綠色的葉子配上紅色的果實,高雅秀麗,有永葆青春、健康長壽、友誼長存、富貴吉祥的美好寓意[2],這一點從1688年陳淏子的園藝學著作《花鏡》中可以得知:「以其盛衰占休咎,造屋移居,行聘治塘,小兒初生,一切喜事無不用之。」春節時,人們喜愛將萬年青擺在室內來慶祝節日。

翻訳すると

萬年青(科学名:Rohdea japonica)は、萬年青の種です。これは、多年生の常緑の草の植物です。別名、蒀、千年蒀、開喉劍、九節蓮、冬不凋、冬不凋草、鐵扁擔、烏木毒、白沙草、斬蛇劍等、中国南部、台湾や日本原産。中国で長い間栽培されてきた非常に人気のある観賞植物です。
常緑の緑の葉、常緑の季節、冬の赤い果実のある緑の葉は、エレガントで美しく、永遠の若さ、健康で長寿、長続きする友情、繁栄と縁起の美しい意味を持っています。1688年陳淏子の著した園芸作品「花鏡」を学ぶことができます。「その盛衰で吉凶を占めて[??]、新築、引っ越し、結納[聘:迎える、嫁にやる、嫁がせる、結婚する]、堤防を治める[??]、子供が生まれる、すべての祝い事に萬年青を使います。」春節の間、人々は常緑樹を屋内に置くのが大好きです休日を祝います。

漢方では

和漢薬、和漢方、漢方では、万年青根、万年青葉、万年青実として使われます。

 

淡路島 諭鶴羽神社 原種のおもと。青々と元気。江戸時代、幕府が山に入り薬草としての万年青を探させたこともある。

関連リンク 薬草のおもと 徳川吉宗将軍の忍者の薬草地図

 

英語名・学名は

学名のRohdea japonica Roth

Nippon Lily

Japanese Sacred Lily  日本の神聖なユリ

日本で神聖に扱われていた植物として伝わっています。

 

コラム 万年青の別名からわかる、万年青の文化と歴史

万年青は、20以上の別名を持つ、植物の中でも別名の多い植物です。それは、様々な日本人の文化、歴史に関わってきたために付けられた名前です。その万年青の別名を見ていくことで、日本人が昔どのように万年青を見ていたのか、どのように万年青を日々の生活で使っていたのかがわかるので紹介します。

★万年青が常緑、長寿で生命力のあることから、万年青、萬年青、長寿草

★冬も枯れない常緑から、冬不凋草、万年青

★毎年下葉は落ちるが、同じように新芽がでて姿は変わらないことから 不老草

★実が付いたとき、母(古い葉)が子(新しい実、葉)を守るように育つため 老母草 母人

★冬、他の植物が葉を落とすときも力強く常緑の葉が長く楽しめたことから 長寿草

★引越しおもと、お祝いおもと、福を招く草、縁起の良い、魔除けの草、風水として大切にされたことから縁起草、吉草、霊草、天福の霊草

★万年青を遊ぶ時、辛抱して増やしていけばいつか報われるというところから 辛抱草

★古くの薬草書から(藜蘆、藜芦、莉蘆、黎蘆 レイロ・リロ)

★中国名「烏木毒」の中国読み[wu-mu-tu]からとも。烏木毒

★大本、大元 大本・大元ーオオモトの意味からの訛で、オモトと呼ばれるようになったとも、株の元が太いからや、大きな株ということで大元と呼ばれるようになったとも。

★ももよ草 百代草 万葉集の【父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで】のももよ草が万年青のため。万年の青と、百代の草ということで、意味がほぼ同じことをいっている。↓に詳しい

★原産と言われる地名から於茂登、御許、於茂登山、御許山がある それらの山はいずれも霊山として、日本人に信仰され、大切にされてきた山です。その山の名前からおもとの音になった、また逆に、おもとがあるから、おもとの音を山がとったとも、諸説あります。

このように、万年青の名前、別名は、万年青の様々な特徴を捉えています。常緑多年草、冬に枯れない、長寿であるといった植物そのものの特徴や、日本人の文化に関わる薬草であったり、縁起担ぎとして、魔除けとして引越しおもとやお祝いおもととして人とともに日本中を動いたこと、万葉集の時代から万年青を植えていたことなど、別名を知ることで万年青の歴史もわかってきます。

これらには方言のような地域ごとの違いもあり、是非皆様の地元でどのように万年青が呼ばれているかをお教えください。ここに紹介していない呼び方や、万年青にまつわるお話が聞けましたら非常にありがたいです。

 

 

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万葉集におもと!? ももよ草(百代草)とは?

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新居には真っ先に神棚、仏壇、万年青 スピリチュアル幸運百科 江原啓之著 主婦と生活社

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引越しおもと・天福の霊草

引越しおもと 方位

薬草、和漢方としての万年青 薬効 藜蘆は万年青? レイロ リロ


和漢方としての万年青

 京都の武田薬品薬草園の大判薬草図鑑には万年青は載っております。

 また、某薬品会社から漢方薬として使うため、万年青の芋を1万株依頼されたこともあります。私どもの芋では価格が高くなりすぎてしまい実現はしませんでした。

万年青は藜蘆なのか?

最古の生け花 池坊の資料

 下は文化8年(1811) 池坊の免許状の一つですが、万年青を藜蘆レイロと書いてあります。池坊専應口伝(1542)にも藜蘆として万年青の生け花がのっているそうです(そちらは私は現物をみたことがありません)。

万年青の生け花について

 また、いくつかの古書には藜蘆はシシノクビキ、ショロソウ、ホソバシュロソウ、バイケイソウであり、万年青ではないと書かれているものもあます。

 生け花で藜蘆とすると絵ものっており万年青に間違いないのですが、他では絵がのっていないことから正しいとも間違っているとも断定しにくいというのが実情です。

1603年 イエズス会の日葡辞書

1603年にイエズス会がキリシタン宣教師のために長崎で刊行した日葡辞書(日本語、ポルトガル語の辞書)には藜蘆、リロにヲモトと当てています。

1603年刊行の辞書なので、その当時の言葉の音(オン)や使われていたのかなどが分かります。

中日新聞 世界で4冊目の日葡辞書をブラジルで発見

 

室町時代の辞書より 藜蘆(万年青)

資料は国会図書館より

饅頭屋節用集

室町時代末期と言われる 奈良の菓子商で歌人・歌学者でもあった饅頭屋宗二(林逸1498~1581)が刊行した書物。唐宋の詩文や節用集などがある。

雑字類書

レイロと書いて万年青とよむ 室町時代中期

室町時代の辞書は節用書、類書といわれ、イロハ順で書かれる。万年青はヲモトという表記になるので、ヲを探します。

節用集 室町時代

室町時代は1336-1590(戦国時代まで含めると)

 

これら室町時代の辞書には藜蘆にヲモトとしてしかルビがふっていないため、藜蘆は万年青を指すと考えています。

藜蘆など多くの薬草や植物の「漢字」が中国から入ってくる際、非常に困ったと思います。薬草の知識、植物の知識、中国語の知識、日本のそれぞれの地域の言葉などすべてがそろわないと中国ではこの植物だけど日本では違った、や日本にはその植物がなかった、場所場所で名前が違った、ということがありうるからです。

江戸時代の薬草園・尾張藩御深井御薬園の薬草 藜蘆(万年青) 徳川八代将軍・吉宗の藜蘆について 

江戸時代の尾張藩御深井御薬園や徳川八代将軍・吉宗の藜蘆(万年青)についての考察です。趣味の山野草より
増補改訂 日本薬園誌の研究
昭和5年
著者 上田三平
  

万年青の薬効

万年青の来歴

中国や日本の古書にどのように万年青は載っているのか

万年青の薬効は?

花とくすり 和漢薬の話

難波恒雄
(株)八坂書房
1981年4月25日 初版発行

万年青の歴史年表

 
原色おもと図鑑より