おもとの育て方 6月 岡崎市

万年青 夏 愛知県岡崎市 豊明園 栽培管理

お棚の環境

6月3日 風通しをはかります。窓は全開してあります。第二温室

 

6月9日 豊明園第二温室 オモトの新芽が勢いよく伸びてきます。

6月28日 獅子おもとの展示

梅雨時のオモトの管理は天候が不安定なだけに、1年を通じて最も難しいです。雨の日も多くなり湿度・気温も高くなったりと変化の大きい時期です。こうした月ですから雨の日の雨よけ、蒸れるような暑さもありますので風通しには特に気を使います。

潅水

ぐんぐんと生長する6月は5月と同じく絶対に水は切らせません。しかし、5月と違うのは温度と梅雨です。昼間は生長に最適な30℃弱の気温より高いことも多くなり、梅雨に入ればより高い湿度になります。あまり水や肥料が多いと根や芋の傷みの原因になってしまいます。水を切らさず、かつ、過湿にならないバランスのとれた水やりが大切です。雨が多ければ水やりも控えます。昼間、強い太陽光線で鉢が熱くなり、鉢内が蒸し風呂のような状態になっていくので、水やりは朝から夕方・夜の水やりにします。

おもとの水遣り 6月20日 鉢底まで充分水が抜けるまで灌水します。おもとの成長が盛んに動く時期水を切らさない事、梅雨明け頃まで(新根の出る時期まで)注意。

6月8日 雨 外棚は1日中雨に当てて管理しています。雨に当たると弱いオモトは淘汰されます。雨に当てた場合次の日の潅水は中止し、朝早くダイオネットを張ります。

梅雨入りまでは5月と同じですが、梅雨に入ると、できるだけ渇き気味にして管理します。鉢底の湿り具合や表土の渇き具合又は湿度計を見ながらおこないます。

最高気温が30℃を越えてくると、朝水をやっても、正午では鉢の中に水を多く含んでいることがあります。強い太陽光線で鉢が熱くなり、鉢内が蒸し風呂のような状態になっていきます。そうなる前に、5-6月から夕方の水やりにかえていきます。夕方に水をやれば、朝には水はしっかり切れているので蒸し風呂状態にはならずにすみます。

 

動画解説 【梅雨の長雨と万年青】【万年青の育て方】しっかりと雨にあてて、生長させます。雨に当たると弱い万年青は淘汰されます。【万年青の豊明園】【How to grow OMOTO in the rain】

 

採光

6月23日 日差しがきつく11時からダイオネットを張る。

初旬は11時頃まで充分に採光し、以後はヨシズやダイオネットなどで日陰にして管理します。梅雨に入ると雨の日が多くなりますが、急に晴れた場合日差しがきついので早めに遮光します。雨の日の次の朝は朝から遮光しておきます。

ダイオネット

通風が良く50%の日陰が作れます。
日よけ ダイオランSG  色(シルバー)ネットの販売をしています。市松模様なので通風がよく軽くて丈夫、遮光率40~50%
 
 
 

通風

これから高温多湿になるので、オモトにとって最も悪く、鉢の中が蒸れると病気が発生しやすく、芋痛みの原因にもなります。なるべく風通しの良いところでオモトを置き蒸れないようにします。

 

施肥

6月25日 新生殿(しんせいでん)下葉が落ち始めます。

梅雨入りとともに、追加の置き肥は控え、液肥はより薄く(スーパー1の場合、3-5千倍を1万倍ほどに)していきます。まだまだ生長期なので、天気のよい日の朝に液肥をやり、成長を止めないようにします。根も活発に動くので、液肥は濃すぎると根がすぐに傷むので気を付けて。豊明園では置き肥は追加はのせず、今までの肥料は夏中のせたままで秋まで栽培します。

ワラ灰

はしっかりとやっていきます。肥料が多いと、万年青の芋はともすると膨れがちで柔らかくなりますが、ワラ灰をやることで芋を締め、堅いつくりにします。

 

病害虫の予防と駆除

高温多湿が病害虫にとっては最適な条件になり、病気が発生する時期です。オモトに症状が出ていない場合でも予防の農薬散布が必要です。主に出る病気は赤星病、害虫はスリップス・カイガラムシ・ナメクジなど。

おもとの消毒 6月19日 前回の農薬散布より20日目(予防の農薬散布)農薬散布は葉の表側と裏側全体を均一に散布します。散布は園内全部のおもとにおこないます。

農薬散布機

100ℓのタンクを使用します。ホースは50m

水野博道 毒物劇物取扱者の資格を持つ培養責任者。ジマンダイセン・スミチオンを混合、展着剤も使用朝夕の涼しい時に散布してください。
(半日くらい雨が降らない天候の時に散布してください。)
虫に抗体ができますので農薬を時々かえること。農薬は説明書をよく読んで希釈倍数を確認すること。
趣味の山野草2011年8月号に『おもとのもと』26 「よくある失敗」が掲載されます。

6月おもとの根っこ

6月3日 大黒殿(だいこくでん)

親と子の新芽の伸びと、新しい子が出始めているのがわかります。

色の白い新根が首元の葉を突き破り出てきています。水やりの間隔が良いと、枝根として新根が出てきます。

6月23日 大黒殿(だいこくでん)鉢から抜いて見ました。
この時、根・芋の部分を注意深く観察します。

 

根の色は用土によって少し変わります。
新根がさかんに動いています。又新芽が出てきます。
この時期水遣りの仕方で伸び具合が変わります。

 

6月20日 太陽殿の虎(たいようでんのとら)

新根が勢い良く伸びています。この時期の植え替えはオモトを鉢から抜いたらすぐに植え替えします。用土は前の用土が新しい場合は今までの用土で植え付けします。古い用土の場合は新しい用土にして植え付けします。1週間ほど日陰で管理して元の場所へもどします。

交配

6月6日 おもとの花 交配作業

写真はオシベの花粉をメシベにつけているところ。蜜がでて独特の匂いがするので適期はわかります。花粉をつけた後の数日間は、花芽に水をかけて花粉が落ちないようにしましょう。交配が成功すれば、数週間で実は膨らんできます。どんな新しい万年青ができるのかワクワクの時間です。

12月に赤くなった実をとり、春に実をまいて、6月に芽がでてきます。根が種を持ち上げるので、根が干からびないように出てきたら埋めなおすようにしてください。

万年青の育て方 実をつけるには

おもとの交配  万年青の品種改良

万年青 実がならない   実が付かない

おもとの花 実の付け方  おもとの花交配時期

万年青の実の付け方            おもとの花芽・交配

おもとの実をつけるには  おもとの時期・花・実

万年青(おもと) 生け花      おもとの生け花・種類

おもとの育て方交配・実生  オモト交配の仕方

 

6月28日 縞獅子(しまじし) 交配した実が膨らみ始めました。

 

6/8 交配した実が膨らむ

交配した花粉が実の先端についているのがわかる

親木はこの5-6月から12月、1月まで栄養を送りつづける。半年以上かけて種子をつくっていく

おもとの実をつけるのは、人が子供を宿すのと同じくらい力がいるので、親木を休ませるために出てきた花芽を落とすこともします。花芽を出しやすい性質の実親や大葉では、弱っていても花芽をだすので、1-2年使ったら花芽を落とすようにしています。連続で花芽を使うと、やはり少しずつ親木が小さくなってしまいます。

 

6/26 BO10に花芽があがったので交配

実が膨らみ始めて一安心

おもとの繁殖芋吹き

6月8日 芋吹きの芽が出てきました。

芋吹きも膨らみ始め、新芽がでてきます。最初の5㎜ほど芽が出るまで暗い場所で管理し、動き出したら鉢植えをして日に当てて慣れさせます。暗い場所で長く芽を伸ばすとひょろひょろの弱い芋吹きになるので注意。基本的に秋までは肥料はしません。

芋吹き6月10日水苔ふかし方、まだ箱の中の芋吹き、芽の動きが遅くても芋吹きの鏡(表面)の色が良ければ吹き上ってきます。

今年の芋吹き6月10日ハッポースチロールの箱で管理している芋吹きを3日おきに棚に出しています

芋吹き6月17日 1月~4月までに芋吹きしたオモトの3/2ほど吹き上がりました。

6月14日 おもと翠峰(すいほう) 腰が膨らみ始め、新根や新芽が出てきました。この時期に下の葉が色が変わり、下葉が枯れ始めます。

写真のように、新根が下葉を突き破って出てくるので、春から秋は下葉は落ちていきます。湿度もある6月は一番新根がでる時期なので、下葉も落ちやすい。元気な木では腰が太り、下葉を割ることもあります。

 

6月14日 種から芽が出てきました。

6月21日 豊明園 第一温室

6月27日 実生の新芽

 

 

6月27日 豊明園外棚

昔の岡崎は夏でも30℃にいくかいかないかだったのですが、今は普通に35℃、下手をすると38℃、40℃になってしまいます。5月から9月までの日除けが大事です。朝日はできるなら取り、9時から夕方までの強い光線は寒冷紗やよしず、すだれなどで弱めて、日焼けをしないように作った方が失敗は少ないです。豊明園の考え方は、葉焼けするぎりぎりまで日を取る、という考えでやっていますが、去年、おととしから日が強すぎて焼けてしまい、一部遮光ネット50%の部分を70%にしました。

6月28日 豊明園第一温室 引越しおもと・獅子・羅紗・大葉・江戸万年青など見れます。

公益社団法人 日本おもと協会 三河支部について

公益社団法人 日本おもと協会三河支部について

基本情報

公益社団法人日本おもと協会三河支部

会長  志賀 孝司

事務所 豊明園内 水野雅章

電話 (0564)51-4714

年会費

13000円(協会本部10000円+支部会費3000円)

入金口座は初回は豊明園にて代理しています。

次回以降は新年会、おもとを楽しむ会、三河おもと名品展などで会計にお願いいたします。

・ゆうちょ銀行 総合口座

○ゆうちょ銀行からのお手続きの場合

記号 12100 番号 74048291 名前 ユウゲンガイシャ ホウメイエン

○他行からのお手続きの場合

店名 二一八 店番 218 預金種目 普通貯金 口座番号 7404829

・ゆうちょ銀行 振替口座(入金確認までに1週間ほどかかります)

豊明園  00890-4-14721

・銀行送金

三菱東京UFJ銀行 岡崎駅前支店718(普通貯金) 616822 有限会社豊明園

特典

・萬年青銘鑑(3部作)

・年3回の会報(萬年青)

・年2回おもと展示会出品

主な活動

・1~2月  新年会 (会員との親睦・おもと展示会) 役員会

・4月第3土日 春おもとを楽しむ会  岡崎市 農遊館

(会員と三河おもと同好会の丹精込めた作品を展示・即売会)

・8月  役員会

・10月第4土日 秋 三河おもと名品展 岡崎市 農遊館

第92回三河おもと名品展 展示会風景

(会員と三河おもと同好会の丹精込めた作品を展示・即売会)

10~12月 他支部の見学会

11~12月 全国大会

・12月 忘年会

 

◎入会の申し込み、お問い合わせは

事務所 豊明園内 水野雅章

〒444-0813

住所 愛知県岡崎市羽根町鰻池165

電話 (0564)51-4714

このブログの使い方 FAQ Q&Aとして

このブログをQ&Aとして使ってみませんか?

右の検索窓で

下葉 と検索すれば万年青の葉枯れ、葉落ちなどがヒットします。

7月 など季節の管理も今までのブログがすべてヒットするので、自分の知りたい万年青の事を検索してみてください。

ワラ灰、新生殿などの万年青の品種、大車などの実親の品種、三河大会など万年青のイベント、病気、栽培の要点、江戸の万年青などの万年青の歴史など。

 

江戸時代に作出、発見の万年青 一覧

徳川家康公が江戸城に持って入った「永島」

別格の江戸万年青

万年青は大葉、中葉、小葉(羅紗)と様々な2000種ほどの品種があります。その中でも時代時代で、流行りすたりを乗り越えてきた現在残っている品種は、特別な魅力を持ち始めます。特に、歴史の審査をくぐり抜けてきた江戸時代のおもとは別格で、万年青から江戸の香り、殿様や大商人、町人たちの息づかい、万年青熱までが漂ってくるよう。江戸万年青だけをコレクションする江戸マニアはもちろん、志のある方はそれを保存、普及させるために江戸からのお祝いや引越し万年青として植物好きな友人にプレゼントしています。

江戸万年青 入手難易度

現在数があり、簡単に楽しめるものから、縁がないといくら1000万と大金を積んだところで入手できない超レア品まで。歴史を楽しんで、お金じゃないところが面白いところ。

入手難易度 易しい 残雪、日月星、一文字(古今輪)、五大州、富士の雪(古今輪虎)、都の城、根岸の松、大象観、文鳥丸、五大高嶺、宗石、満月、逆鉾、白牡丹(水菜虎)、初笑
入手難易度 中 永島(長島、永嶋、長嶋、長縞)、福包、帽子虎、松の霜、玉獅子、七変化、高隈、白生令、加治木高嶺、太白山(本高隈)、曙、
入手難易度 難しい 江戸紺、金鶏、折熨斗、司鼈甲、紅流(紅骨)、褥錦、黄実おもと、都獅子、乕の子、鯱(日月星の覆輪抜け)、大象観虎、江戸残雪(宗石の虎)、黒葛原
還城楽、折熨斗縞、墨流、東鑑、伏見錦、阿蘭陀、

万年青の古さ

永島(ながしま) 家康の時代の以前

大象観 池坊の万年青はこのおもと 室町時代か 江戸初期に似た形の絵が残っている 江戸時代との説あり

都の城 都城高嶺 都尉 十五代藩主島津貴久公の天文二年(1533)のころまでにはすでに存在したもので、霧島方面の山より出現したものと思われます。駿府の徳川家康公に贈られ、江戸城に移された話も残っています。

行田魁庵(江戸時代の絵師)四季屏風と江戸時代に生まれたおもと。鉢は江戸~明治期にかけて作られた物

左 日月星(じつげつせい) 安政年間 1855~1860

(菱文様楽鉢)  明治初期 14.1-14.6

玉獅子(たまじし) 天保時代 1831~1845

 

満月(まんげつ) 1860年の銘監に掲載、慶應元年の銘監に西前頭1段目7番に掲載されています。

福包(ふくづつみ) 江戸後期

右 根岸の松(ねぎしのまつ) 安政4年  1857年

一文字 寛政以前

 

高千穂(たかちほ) 文久元年以前

文久元年 五大高嶺 富士の雪 五大州【文久元年(1861年)に江戸本所中之郷の幕府御家人・速水氏が「高千穂」の種を播いて作出し、命名したものです。文久3年、浅草寺境内での展覧会に、根岸の肴舎2代目篠吉五郎氏が出品して人気を博しました。慶応元年(1865年)の銘鑑に登載】

 

加治木高嶺 万治年間(明暦の後、寛文の前。1658から1661までの期間を指す。 この時代の天皇は後西天皇。 江戸幕府将軍は徳川家綱) 「御殿高嶺」「御屋敷高嶺」が本名でした。島津家の家宝でたいせつにされていた品 加治木町から一般に広まつたので「加治木高嶺」が本名のようになった

太白山(本高隈) 享保11年(1726)以前か

 

紅流 江戸後期と推定される

 

曙 藩政時代 1603~1868

不明 司鼈甲、伏見錦、白生令、黄実おもと、都の城、江戸紺、逆鉾、阿蘭陀、虎(乕)の子、折熨斗、墨流し、白牡丹(水菜虎)、初笑、還城楽、文鳥丸、金鶏、

 

 

 

1000年前の薬草からお祝いおもとや引越しおもと

万年青は1000年前から薬草として国、寺社、民間それぞれで利用されてきた歴史があります。室町時代にはすでにお祝い事に使われる縁起の良い生け花としても利用されます。室町時代に始まる池坊もお祝いの万年青を使われてきました。

江戸時代、徳川家康が最初の江戸城入城の際に万年青を自ら持って入り、万年の繁栄を願い床の間に飾りました。

万年青は元々は人々の病を治す薬草であり、祝いの生け花であり、引越しの縁起物という歴史をもちます。そのため、薬草園をもつ寺社仏閣にて植物のやり取りがあっただろうし、生け花としてもどこどこ産地の細葉や広葉のものを注文して行き来があり、引越し万年青として日本全国に人づてに広がっています。

※中国の神農本草経には1500~4000年前から万年青を薬草として使っている記述があります。

『江戸残雪(当時は「宗石の虎」)』の日本縦断

江戸時代に万年青好きな人々の『江戸残雪』にまつわる話をみてみます。『江戸残雪』は播磨明石6万石、藩主・松平左兵衛直韻の江戸屋敷で『宗石』に虎斑が出て大きなニュースになりました。そこで、万年青好きな島津藩は、参勤交代時にその万年青『江戸残雪(当時は「宗石の虎」)』を江戸から鹿児島の島津藩へ持ち帰って愛培しました。島津藩の武士たちにとって江戸から持ち帰った残雪に似た万年青なので、主に『江戸残雪』と呼ばれています。

江戸時代の参勤交代のときからおもとが日本中と江戸を行き来したという話は残っていて、そんな殿様の話を聞いた宿場町の大将もオモトを楽しんで、代々、宿場町、城下町には万年青と万年青にまつわるお祝い万年青や引越し万年青の風習、文化が残っています。