おもとの花

花穂が伸びて花が開き始める姿。

東海地方では5月下旬の時期、おもとの交配や実を付けることについての
問い合わせがとても多いです。
多くの地域で、花芽が上がってきていますね。早い方では、5月の中旬には花芽が上がってきていて、交配を始めた方もいます。
上の写真のような、大きな『つくし』のような形の花芽が上がります。
大葉などの大きい物が中心で、羅紗などの小さなおもとでは花芽はまず上がりません。獅子や千代田、縞甲などは花芽が来る品種が多いです。

花芽が上がって少しすると、つくしの部分が少しづつ黄色くなってきます。
そして、蜜がでて、独特なにおいがすると思います。そうなると交配、受粉の適期です。

実を付けるだけなら、柔らかい筆でなでてやれば付きます。蜜の匂いのある時は、毎日、優しくなでてください。他のおもとにも花芽が上がっていれば、交互になでると、実は付きやすいです。自家受粉が付きにくいおもとがあるため。

交配したい場合は、
♂にしたいおもとの花粉をとって、
♀の蜜の出ている柱頭につけてやります。

花が開いている状態

雄しべが7分開いている状態。雌しべの柱頭から少し蜜がでています。

 

5~6月、1本の花穂に多数の花を咲かせる。仏炎苞のないミズバショウのような花。

万年青引越し 置き場所

どこに置くとよいですか?

一番よく飾られる場所は玄関ですね。ご自宅の入り口に縁起のよいものを置こうと考えてのことでしょうか。他には、リビングやトイレなどもよく置かれる場所の一つです。窓があり、カーテン越しのちょうどよい光が入ります。何より、おもとのよい気が部屋を明るくしてくれます。床の間があるお家ですと、床の間に飾り、昔のお殿様がおもとを楽しんだ気持ちが味わえます。

お多福 (おたふく)  玄関の棚に飾り福を呼ぶ
100年以上愛される万年青
葉姿美しく特に丈夫なおもと『お多福』と名前よい
愛嬌ある福の葉姿が人気
引越しおもと・お祝おもとなどお部屋の観葉植物に最適
、丈夫な品種 特徴がはっきりした品種が人気

明治26年5月、明治天皇がお求めになったおもと、
『於多福(おたふく)』『折熨斗縞』の2品 資料豊明園HPに掲載

瑞泉 (ずいせん)

露地植えの場所
関東以西の温暖な場所冬の気温-5℃まで、
木陰又は半日陰になる水はけの良い場所に植付けをする。
時期は厳冬期をさけ春・秋の季節に植え付けします。
大葉系統で路地植えします

おもとは瑞草です。
新築祝い・引越し祝い・敬老のお祝い
に贈りましょう

万年青 引越し

おもと(万年青)は、めでたい植物
不老長寿の縁起のよい植物といわれています。
慶長11年、徳川家康公が各大名に江戸城の普請役を行なわせ、その造成成るとともに入城しました、入城に際し家康は愛知県三河の国長沢村の長島長兵衛から贈られた、斑入りの
おもと3鉢を抱え入城しおもとを床の間に飾り徳川300年の繁栄を築いたという古事が広く知られています

お多福 (おたふく)  
玄関の棚に飾り福を呼ぶ 100年以上愛される万年青
葉姿美しく特に丈夫なおもと『お多福』と名前よい
愛嬌ある福の葉姿が人気
引越しおもと・お祝おもとなどお部屋の観葉植物に最適
、丈夫な品種 特徴がはっきりした品種が人気

明治26年5月、明治天皇がお求めになったおもと、
『於多福(おたふく)』『折熨斗縞』の2品 資料豊明園HPに掲載

 大黒殿(だいこくでん)
きりりとした葉姿美しく特に丈夫なおもと
縁起良い大黒の名前に美しい葉姿が人気
引越しおもと・お祝おもとなど
お部屋の観葉植物に最適

おもとは常緑の観葉植物です。中国では「万年青」と書きます。
これをわが国でおもとと読んだのは、大本・大元ーオオモトの意味からの訛でしょうか。
古代より、鶴・亀などと同様、吉兆のシンボルとして用いられてきました。
徳川家康公が江戸城におもとをもって入城以来、新築・新居・開店・引越しのお祝い結婚式におもとを贈るようになりました。
 おもとは露地の日陰に植えると強く、四季を通じていつも青く、丈夫です。

心をこめた贈り物に最適のおもと

おもと美人

江戸時代から万年青と美人はよく合います。おもと美人画を見たことのある人も多いでしょう。

華のある獅子を、短冊家の吉祥鉢に植えて

万年青の花言葉が、【長寿】と【永遠の繁栄】なので、長寿の祝い、結婚式、新築、引越し、お正月と祝い事に用いられます。

天福の霊草として、いけばなでは使われています。

おもとの実をつけるには

おもとの実 品種 錦秀の松(きんしゅうのまつ)      12月8日の写真

おもとの実をつけるには

来年のお正月に向けて、万年青に実をつけてみてはどうでしょうか?おもとは、4~8年で親になると言われていますが、なかなか毎年は実がつきません。

万年青の実を毎年楽しんでいる人は、万年青を3~8本立の大株にして、どれかが花芽がくるようにしています。

【花芽】がでてきたら、チャンスです。花芽が伸びきって、クリーム色から黄色に変わっていくときにおしべをめしべにつけてあげましょう。おもとは自分のおしべとめしべでも実がなりますが、他のおもとのおしべの方が実がつきやすいです。

上の写真のように、触ってもふにゃふにゃの柔らかい筆で、2つのおもとの花芽を撫でてやります。両方交互に撫でることで、片方の花粉がもう片方につきます。

おもとの花 中心がメシベで蜜が出ている状態(交配適期)

5~6月、1本の花穂に多数の花を咲かせる。仏炎苞のないミズバショウのような花。花を咲かせるには大葉系と薄葉系・実親系が主

 

交配は花粉のみを取りだしメシベにつける自家受粉よりも他家受粉のほうが実付きが良い

おもと 品種 国の花(くにのはな)  6月8日の写真

約2週間でめしべが膨らみ、青い実ができてきたら成功!肥料を切らさず、育てていきましょう。

花芽が出るのは力のある証拠ですが、人間の出産と同じで非常に体力を消耗します。花芽があるとわかったら、その木はちょっと多めの肥料をして、花芽を助けてあげてください。

始めよう!伝統園芸 万年青 より

おもと 品種 国の花(くにのはな) 7月10日の写真

おもとの耐寒性

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おもとの耐寒性

ついついおもとが可愛いので過保護にしがちですが、おもとは実は非常に寒さに強い植物です。

おもとを厳しく育てている方は、このように10センチ以上の雪にずっと埋まっていても大丈夫だとしっているでしょう。あまり寒さが厳しいと綺麗には育ちませんが、その分強く育ちます。昔、ハワイで育てれば年中育つので倍の速さでおもとが大きくなるといって育てた方がいましたが、なぜだか2-3年目くらいから調子が悪く、うまくいきませんでした。おもとは冬の寒さを必要としているのかもしれません。

アメリカでは、-25℃の環境でも元気に育っています。温かいところに育てているおもとをいきなり-25℃の環境にしてはさすがにおもとも参ってしまいますが、ずっと外で管理していれば、おもとも環境に慣れて、寒さ、暑さに適応します。

万年青が万年、青々と常緑を保つのも、冬の寒さに強いからです。多くの植物が秋から冬にかけ葉を落とすのに対し、万年青は冬こそ青々と元気になります。

古代の日本人は寒さ厳しい冬に、青々とした常緑を保つ姿に神性をみて、生花では正月、祝いの花に、徳川家康公は引越しの縁起物に、万年青を使いました。

万年青の名もそこから来ています。

万年青が縁起物として重宝されるのと、耐寒性は切っても切れない間柄だったんですね。

常緑で耐寒性に優れるおもと。是非冬のお庭や野山でおもとを楽しんでみてください。

おもとの鉢について

 

おもとの鉢について  

新生殿 (しんせいでん)

おもとでは、多くの趣味者が鉢も楽しむことが多いです。それは、展示会のため、というだけでなく、自分の部屋や玄関など、飾るときに美しくみせるためです。

古く、徳川家康公がおもとを楽しんだり、殿様、諸侯がおもとを楽しんだ時、そのためにわざわざ鉢を焼かせるほど、鉢にはこだわりをもっていました。室内のしつらえに合わせるためなのか、床の間に合わせるためなのか、非常に素晴らしい鉢が残っています。

万年青は室町や江戸時代では盆栽とも呼ばれていて、盆は鉢、裁は植物を現します。ただの盆、鉢だったのが、だんだんと装飾を施されるようになり、今の鉢文化に繋がっています。

江戸時代終わりごろの書籍には、おもととともに鉢を楽しむ姿が描かれています。

現代では、いつ、どれを部屋で楽しんでもいいように、化粧鉢や錦鉢とよばれる鉢で作られる粋な方もいらっしゃいますが、多くの方が黒鉢、プラスティックの鉢を使われていると思います。それでも皆さん、正月や、春や秋の植え替えの気候のいい日には錦鉢に植えて、将軍様が楽しんだように、おもとを愛でています。

縁起の良い植物 おもと

徳川家康公が最後に造らせた久能山東照宮 おもと彫刻

おもとは中国では4000年前から、日本でも少なくとも1000年前から家庭の医学の薬草として、日本人になくてはならないものでした。

古代の日本人にとって、おもとの耐寒性は特に目立った特徴で、寒さの厳しい冬でも常緑で万年、青々と緑を保つおもとは、万年青と書かれるようになりました。

万年青の常緑という特徴から、長寿や、永遠に続く繁栄といった花言葉に繋がり、長寿を祝い、結婚やお正月などお祝いにぴったりの植物になりました。

それに加えて、薬草という側面から、引っ越しの際、新居にもっていく風習が古くからあり、徳川家康公も江戸城入城の際、真っ先に万年青を入れたという故事にも伝えられます。

植物のありのままを表現するいけばなでも、そんな万年青の特徴を反映して、お正月、結婚、長寿の祝いに飾られます。

おもとは、これらを全部ひっくるめて、縁起の良い植物、幸運の植物と呼ばれています。

 

おもとの生花

おもとの生花    品種大象観(たいぞうかん)

その歴史は600年ともいわれるおもとの生花。平安時代より古くから日本人は花や植物を愛でる文化がありましたが、先祖や仏様神様へのお供えとして成立していきました。特におもとや松のような常緑の植物に神が宿ると考えられ、神の依り代として、常緑の植物が使われました。中でも、京都 六角堂の池坊専慶の花が評判となり、その形、器の使い方など、生花としての型ができてきます。

今では、日本のフラワーアレンジメントととして世界中で習う人も多いです。おもとと同じで、日本独特の価値観で美意識がつくられていて、西洋の価値観の中にない美しさが、こころを打つようです。このおもとの生花は池坊の七種花伝の一つに数えられる、池坊を代表する生花の一つです。

古くから、天福の霊草として庭にも植えられているおもとは、その縁起の良さから、正月を祝う花、結婚を祝う花、長寿を祝う花、と、祝い事に使われてきました。

江戸時代から大象観(たいぞうかん)を使い、濃紺、広く豪快な葉振りを生かしたダイナミックな形を作っていきます。

葉10枚、実1つを、立葉、露受け葉、前葉、流葉と自然の中にあるように立てていき、年中青く枯れることがなく、子々孫々まで繁栄することをおもとを通じて願います。常緑で日本に自生するおもとは、こまめに水を替えれば、正月前から4か月以上もちます。万福の霊草として、日本の文化とともに次世代に伝えていきたいおもとの生花。