鳳凰 (ほうおう)

分類    薄葉系統  剣葉系
作出年代    明治30年頃
登録    昭和27年
作出者   山中(愛知県)
命名者   日江井(愛知県)
登録者   日本萬年青連合会

鳳凰(ほうおう) 4年生 鉢 3.5号 命名時(明治30年)頃の鉢

小型で中立ち葉に縞柄を現し剣葉を出す。縞のない物を「栄冠」と言う
縞柄が美しく、剣葉とのコントラストが華やかな希少品種
性質は中、繁殖良い。採光は普通。

剣葉系。小型種。淡い緑の艶のある地に黄色みのある覆輪が美しくかかる。幅広い葉に雅糸竜をのせ、剣葉、鈴虫剣の葉芸もだす。腰折れのよい姿となる。性質はやや弱いほうだが、繁殖は普通。

栄冠(えいかん) 3年生 鉢 3.0号  大正5年 命名 水野淳治郎
覆輪だけの物を栄冠と呼び縞柄が現れると鳳凰と呼びます。
明治の鉢は青い鳳凰が丹誠に画かれています。

虎額宝 (こがくほう)

分類    薄葉系統  図柄
作出年代  不詳
登録    昭和9年
作出者   不詳
命名者   水野淳治郎 (豊明園初代)
登録者   日本万年青連合会

虎額宝(こがくほう) 5年生 鉢 16cm

葉幅広く、葉先に丸みをもち、中型の中立ち葉、葉全面に黄白色の斑柄をみせ中に図柄を現わします。希少種性質は中、繁殖良い。採光は普通。

万年青 虎額宝(こがくほう)

岡崎の料亭花家にて名前の人気投票が行なわれ、この虎額宝(こがくほう)という名前にきまりました。虎のような勇ましい葉姿が魅力の万年青です。相撲力士の大鵬に贈られ名古屋場所を盛上げたという歴史があります。

黄白色の斑柄に図柄をみせます。

剣舞 (けんまい)

分類    羅紗系統
作出年代  不詳
登録    昭和9年
作出者   不詳
命名者   水野淳治郎 (豊明園初代)
登録者   日本萬年青連合会

 

葉幅2㎝、葉長8㎝内外の中型種。折下げの良い葉に盛り上がった総雅糸竜、玉竜、跳ね竜、本剣、鈴虫剣を現す、多芸品種である。雅楽の「剣の舞」を彷彿させる葉姿を見せる事から名付けられた。性質は非常に強健で、子上げも良い。採光、施肥ともに強いほうが良くできる。

万年青 剣舞(けんまい) 5年生

元気のよい葉姿に、力強い雅糸竜、剣葉を現す。毎年、葉数がよくでて、葉持ちもよい。芸も早いのですぐに楽しめる。性質は、特別丈夫で、よく殖えて初心者には特におススメ。丈夫なので、引越しおもとにも最適。採光、施肥とも強いほうが芸がよく出る。よくできると厳しい芸を示してくる。

剣舞 (けんまい) 5年生 鉢3.8号 濃緑色の葉に雅糸竜、剣葉、鈴虫剣を現す。子吹きの良い品種。性質は強健で作りやすい。

万年青 剣舞(けんまい) 5年生  至芸を現わす。

初心者向きのおもと「剣舞」この品種が優れているところは、なにしろ強い!ところです。他にも、「お多福」や「新生殿」、「玉輝冠」、「瑞泉」など丈夫な品種はほんとに丈夫で、水遣りを多少忘れたところで元気にしてますし、肥料も一番多くあげても悪い影響が出にくいです。若くから芸も楽しめて、そして子吹きがよい。2~3才ですぐに子がでるので、孫、ひ孫を連れた大株も良く見かけます。「剣舞」の名のごとく、すらりとした「剣葉」が舞うように生えてきます。日を良くとると、銘品『八雲錦』のような味わいも楽しめます。初心者さんにおススメのおもとです。
万年青 剣舞(けんまい)4年生 鉢10cm鉢
毎年、葉数がよくでて、葉持ちもよい。芸も早いのですぐに楽しめる。性質は、特別丈夫で、よく殖えて初心者には特におススメ。丈夫なので、引越しおもとにも最適。採光、施肥とも強いほうが芸がよく出る。
まだ若い3~4才 覆輪も深く、華やか。
初心者のための羅紗としてこれからも愛されていくだろうおもと。

笑福獅子 (しょうふくじし)

分類    獅子系統
作出年代  平成元年
登録    未登録
作出者   水野雅章(愛知県)
命名者   水野雅章(愛知県)
登録者   未登録
作出地   愛知県

笑福獅子(しょうふくじし) 逆鉾芸をもった変わり獅子。葉幅2㎝内外、葉長15㎝ほどの細長い葉が、逆鉾芸を現すことで他の獅子では味わえない奇天烈な巻を現す珍品。葉の両面に見せる雅糸竜、「逆鉾」などの様々な芸がより一層賑やかさをみせ、福笑いのような姿。性質は強健、採光、施肥は普通から強め。子上げも良い。

笑福獅子(しょうふくじし) 獅子の珍品獅子に逆鉾芸をみせる、変わったおもと逆鉾芸のため、巻きが不規則で、変化に富んだ芸をみせる。縞が美しい、見学者から人気のあったおもと、整った羅紗おもとも立派ですがおもとの変化する姿を見てたと思います。乱れる葉姿の面白さ。獅子系の珍品。福を招いているような葉をだし、変わった巻きを楽しむ。

笑福獅子(しょうふくじし)
葉の表・裏に雅糸竜を見せ、さざ波葉やビリを打つ姿が面白い。
笑福獅子(しょうふくじし)
葉の表・裏に雅糸竜を見せ、さざ波葉やビリを打つ姿が面白い。
笑福獅子(しょうふくじし)

金龍閣 (きんりゅうかく)

おもとの種類

分類     薄葉系統 裏芸
作出年代    昭和52年
登録    平成15年
作出者   水野淳蔵(豊明園2代)
命名者   水野雅章(豊明園3代)
登録者   野村ツキエ・福岡龍太郎・水野雅章(豊明園3代)
作出地   豊明園

 

おもとの中の珍品。
おもとらしいのは、珍品だが、気品がある。

金龍閣(きんりゅうかく)  鉢3.5号

金龍閣の苗の状態、芋吹きの当歳(1歳)です。まったく芸をしていません。羅紗の芋吹きと同じですが、この裏芸系統も当歳では芸をしていません。ここから、力が付いてくると裏芸がぐっとでてきます。太陽と同じく、未だに値が上がり続けている品種。また、人気の品種なので、偽ものに注意。
金龍閣(きんりゅうかく) 4号鉢 昭和52(1977)豊明園にて長寿海と錦長寿を交配して生える。昭和62年頃縞柄に覆輪が廻り、平成元年頃から完全覆輪の子が出始め、葉芸がすぐれた変化を現す。おもとの中でも特に特徴のあるおもと。裏芸といって、葉の裏側が芸をして、玉竜、裏雅糸竜が素晴らしい。
覆輪は黄白色で深覆輪が成木になると葉全体を覆い、龍が天を突き刺すような葉姿で腰太く渦を巻く玉雅糸竜を現す珍品で、誰が見ても一目で分かる品種です。性質は強健で育てやすく、繁殖は普通である

金龍閣(きんりゅうかく)

裏芸 みえているのは、すべて葉の裏側。表の葉は、ほぼ閉じている状態。裏芸にもいくつか種類があり、金龍閣は、裏雅糸竜という、裏に雅糸竜が昇るもの。成長して親になると、玉竜ものせる。(こぶのようにみえるもの)

萬陽 (まんよう)

分類    薄葉系統
作出年代  昭和55年(1980年)
登録    平成20年
作出者   水野雅章(豊明園3代)
命名者   水野雅章(豊明園3代)
登録者   野村ツキエ・林敬一・水野雅章
作出地   愛知県 豊明園

葉幅広く濃紺の地合いに黄金色に輝く雅糸竜が美しい。人気品種「太陽」の実生で、より覆輪が深くなり、葉姿は整然として迫力と美しさをもつ。葉先は若いうちは丸みを持つが、親になるにつれ鋭くなりすっきりした印象。「太陽」と同様強健で採光、肥料は強め。子上げは普通、芋吹きも良い。希少で棚入れ希望者の多い品種。

萬陽 (まんよう) 2年生 鉢3.8号

深い覆輪と厳しい雅糸竜が特徴

萬陽 (まんよう) 7年生 鉢14cm 堂々とした葉姿を見せる中型の豪快な品種。太陽型の迫力ある品種。濃緑色の広い葉巾に細かい総雅糸竜・深覆輪を現す豪快な品種。覆輪が首元から深くはいり、葉先尖り、葉姿は横に雄大に広がります。艶消しの渋い地合い、雅糸竜の緻密さに品格があります。成木になると広葉一面の雅糸竜が白く美しく輝き、その大きさと迫力に魅了されるおもとです。性質は強健で育てやすく、繁殖は普通です。

根岸松の図 (ねぎしまつのず)

分類    薄葉系統  千代田系 図
発見年代  大正末期
登録    昭和9年
発見者    水野淳治郎(豊明園初代)
命名者    水野淳治郎(豊明園初代)
登録者    日本萬年青連合会
作出地    不明

安政4年に作出された「根岸の松」に図があらわれたもの。葉長15㎝、葉幅3㎝内外。葉先は尖り、扇状に開いた葉姿は女性的な品の良さがある。鮮明に入る図は根岸斑と調和して美しく、扇に描かれた錦絵を感じさせる。図性の違いにより二宮、河原井、榎本、館山などの各系統に分かれ、変わらない人気を保っている。また最近では、固定された感のあった図性に変化が現れ、新しい図性の系統を確立する夢を追うマニアが増えています。図性の良いものほど性質が弱く、採光と施肥のバランスに気をつける。

根岸松の図 (ねぎしまつのず) 鉢3.8号 1年生

『根岸松の図』来歴   根岸松の図物語

大正13年佐世保市・高柳梅松氏の「根岸の松」に素人目にわ見えない米粒ほどの図柄が芯葉に入っているのを水野淳治郎氏が目を付けたのが始まりです。後に愛知県武豊町の名作者・榊原純平氏に売却、同氏が丹精込めて数年培養、昭和3年に3本の子付になり親子共に鮮明な図柄を現しおもと界を驚かせた品種です。図柄のよい割子を水野淳治郎が仲介し、越後の石油王中野忠太郎氏が1万円(米1俵10円60銭)にて譲渡された事は有名です。以来平成の今日まで趣味者に愛されて萬界の稀貴品、至宝として人気が続いています。

根岸松の図 (ねぎしまつのず)

この品種は、図物の中でも、また、根岸系統(千代田系統)の中でも人気のある品種です。江戸時代、おもとの柄に縞や曙、高隅など柄がそんなになかった頃、『根岸の松』の出現で、雰囲気は一気に変わりました。
それほど、この根岸系統の斑は珍しかったのです。
その『根岸の松』に、図の入ったものが『根岸松の図』で、大正末期から昭和の時代の話題をさらっていきました。系統が様々にありますが、時代や人の手をへて変わっていきます。性のよい、図の白さの良い物が良いです。図の変化で、打ちこみ図となっているもの、図の柄、白さ、入り方でも様々ですし、もとの根岸の松の斑の白さ、渋さ、覆輪の深さでも様々。何しろ良い物は常に数が少ない、図物の最高峰です。図の面白さは毎年確実に綺麗になるという保証がないところ。毎年同じ木で賞がとれることはなかなかありませんし、いきなり今年素晴らしい図になったということもあります。性の良い物なら、初心者でもビギナーズラックがあります。この変化が面白くて、ベテランの上作者さんほど、
好んで挑戦している品種です。賞を狙うなら、一枠(10鉢)良い物を揃えたいですね。最初、『根岸の松』の米粒もないほどの図から、ここまで人気がでてきたのもその魅力、面白さですね。

図の面白さは

毎年確実に綺麗になるという保証がないところ。毎年同じ木で賞がとれることはなかなかありませんし、いきなり今年素晴らしい図になったということもあります。性の良い物なら、初心者でもビギナーズラックがあります。この変化が面白くて、ベテランの上作者さんほど、好んで挑戦している品種です。賞を狙うなら、一枠(10鉢)良い物を揃えたいですね。

錦王雀の図 (きんおうじゃくのず)

分類    薄葉系統  中型
作出年代   昭和31年
登録
作出者   山本由太郎(愛知県)
命名者   水野淳治郎 (豊明園初代)
登録者   水野淳治郎 (豊明園初代)
作出地   愛知県

雀系統の品種は、初代が開拓していったおもとのジャンルです。小型で、葉数多く、柄美しいジャンル。殖えも良く、とても丈夫です。

白い縁取りの美しい砂子斑の「錦王雀」に、白いモザイク状の図が現れた美麗品。その美しさは一世を風靡した、ほしい人が殺到し、当時は家や借家、土地と交換する人も出たほど、今では冗談のような人気だった。格式ある古鉢に植えて今までにこういったおもとがなかったので、新しさ、珍しさから人気が出ました。おもと界のよいところは、こういった新しいジャンルをどんどん受け入れて、おもとの巾を広げていけるところです。江戸の昔は大葉系統の原種に近いものばかりだったのが、日月系や獅子系がでて、羅紗系や千代田系が、また、柄も縞、チリ斑、砂子斑、図など、どんな柄でも評価して行きました。

濃緑色の細い葉に砂子斑をみせ、葉に図が現われます。矢作砂・朝明砂(花崗岩)に植えて作ると良く繁殖します。最近すくなくなり希少品です。丈夫で育てやすい。長雨、霜には気を付ける。ラシャほどではないが日にも強く当てることで砂子斑はより鮮明に、図もより美しく映える。図の葉焼けに、2~3月に気を付ける。

東明殿 (とうめいでん)

分類    羅紗系統
作出年代  昭和  5年頃
登録    昭和12年
作出者   小島伊蔵
命名者   水野淳治郎(豊明園初代)
登録者    水野淳治郎(豊明園初代)
作出地    愛知県

東明殿(とうめいでん) 5年生 鉢10.5cm鉢 中型から小型の二面竜が主体の木。覆輪が深く、葉は柔らかな緑、葉重ね、葉繰りはよく、年に6枚ほどでることもよくある。そのため、葉を重ねやすく、姿もよくなる。性質は、丈夫で、採光は普通。繁殖は子上げ、芋吹きともによい。姿が美しく出来やすいので、おススメです。

中型種。細葉であるが、二面竜系の品種には珍しく葉繰り、葉重ね、そして襟組が良い。昭和11年の芋吹きに覆輪が回りいっそう注目され、「東明殿」と命名された。「東明」とは、まさに東に昇る曙光を意味するものである。地色は濃紺緑色で、光沢のある葉は緻密である。熨斗葉が主体で二面竜、まれに跳ね竜も見せる。覆輪は深く現れ、輪郭をめいかくにして、その特徴ある葉姿を印象づける。