牡蠣柄錦福 (かきがらきんぷく)

分類   実親系統 縞柄
作出年代 昭和26年頃
登録   2007年
作出者  鈴木和三郎 (愛知県)
命名者  不詳
登録者  日本萬年青実生研究会

濃緑色の細長い葉、葉先は尖る。短い甲竜を見せる品種。地質は艶消し地、根は太い。花穂は長く交配しやすい。

『V』『カキガラ錦福』は羅紗の特級の親で現在羅紗の最高峰の芸の質、『寿冠』『巌武』『天翔』を作出した親でもあります。芸の質は保証されています。寿冠は豊明園で修業した加藤氏の作出で、今は人気が人気を呼ぶ羅紗を作る縞羅紗系の王者。

『寿冠』を作った『牡蠣柄錦福』カキガラ錦福(かきがらきんぷく) (V)は素晴らしいもので、とんでもないものを生み出します。12月7日

1月1日 『カキガラ錦福』から加藤庄市氏が作出『寿冠』が出てから有名になる。羅紗系のメス木・オス木に最適。
やはり実親で有名な岡山の小野田氏も面白い羅紗が多くでて、Vとして、VC~、BOV、VA、として多用した。今も万年青のトップと言われる『寿冠』を出しただけあり、『カキガラ錦福』も実親で横綱である

12月4日 カキガラ錦福(かきがらきんぷく) (V)
カキガラ錦福から加藤庄市氏が作出『寿冠』が出てから有名になり 『厳武』『天翔』が生えた実親。  羅紗系のメス木・オス木に最適

 

加藤庄市氏から分譲いただいたカキガラ錦福

 

牡蠣柄錦福 (かきがらきんぷく)

5月27日 カキガラ錦福
雄しべを全部使って、雌しべの蜜が出てくるのをまっています

 

 

 

牡蠣柄錦福 (かきがらきんぷく)

カキガラ錦福の生え

丸葉型の地合いの良い実生

 

 

 

 

おもと秋の育て方、管理

万年青 秋の管理

寒さ暑さも彼岸まで、とはよくいったもので9月下旬になってようやく秋の管理にステッチできるようになります。 おもとは1年中楽しめますが、本年の葉がでそろう秋が最も充実し美しい時期になります。また植え替えに適した季節であり、新しい環境に順応しやすいため、おもとを買い入れるのにも良い季節のひとつだといえます。

植え替えについて

首元や根が砂利の表面から出ていたり、水はけが悪くなっていたら、10月前後に植え替え、砂足し(おもとが成長して上に上がってきた時、砂を足して新根を隠す。増し土)を行います。根や芋の様子を確認する意味でも1~2年に1度を目安に植え替えましょう。植え付け用土は伊勢砂(朝明砂)・矢作砂・軽石・富士砂などを基本に、各々の作場環境や管理方法に合うようにアレンジしていきます。こまめに水やりの出来る方は水はけのよい用土で植え付け、乾きやすい環境や水やりの少ない方は水持ちの良い混合土などで植えておいたほうが管理しやすくなるでしょう。ご自分のお棚で芸も良く、葉数も多い、展示会に出品したいと思うような木があればその木だけは展示会の1週間ほど前に錦鉢に植え替えするようにしてください。植え替えの刺激と環境の変化で下葉が落ちてしまうことがあります。

置き場所

夏の間遮光していた寒冷紗はまだ付けたままにしておきます。地域にもよりますが、寒さを感じるようになる11月までは日中の強い日射しは避け、朝の柔らかい光で作っていたほうが安心です。また、この時期は台風等の接近で強風が吹くことがあります。葉を大きく揺すられたり、鉢を倒されてしまわないように注意しましょう。風を除けられる場所に避難させる場合、日頃から金枠に入れて管理すると移動がらくです。

 

水やり

残暑が終わり、彼岸を過ぎた秋の生育期になると葉や根が伸びる季節ですから水も欲しがります。鉢がよく乾くようになったら、春と同じく根どまりしないよう、朝か夕の涼しい時期にしっかりと水をやります。

肥料

9月下旬になり、暑さが落ち着いてきたら肥料を与えます。春同様に鉢縁に有機質の玉肥を置くほかに、ワラ灰のアク汁(ワラ灰約10gに水10リットル)を2回与えます。ワラ灰に含まれるカリ分によって根や芋が丈夫になります。

病害虫対策

まだまだ病害虫に油断はできません。夏の猛暑時よりも幾分涼しくなった秋に病害虫がみられます。春同様にベンレートなどの殺菌剤やオルトラン粒状剤を活用し予防に努めましょう。

 

秋から冬にかけてのトラブル

 

こんにちは、万年青の豊明園です。

今回は、お客様からの質問にもよくある、秋から冬にかけてのトラブルについてお話します。

秋から冬は、夏の高温による高温休眠から覚めて秋の生長期、寒くなってきて霜が降りる頃には冬の休眠期に入っていきます。

その間のトラブルとして、

秋の病害虫、植え替え後の葉落ち

秋の肥料、図、虎などの柄の暗み

冬の強風、寒風による葉焼け

霜、寒さ、日による葉の退色 などが考えられるので、

どんな症状なのか、と、対処法について解説していきます。

スリップス 春から夏の食害が多いですが、秋にも温かい時は発生します。

顕微鏡写真 1ミリ前後の体長

スリップス 日本名 アザミウマ

秋の病害虫

秋の病害虫については、春から夏の病害虫と同じで、発生前に殺菌剤、殺虫剤による抑え込みが大切です。

春夏ほどは活発ではありませんが、万年青の生長期には葉を食べる害虫赤星病などの病原菌も元気になるので、発生前に噴霧しておきます。温かい秋では発生が多いので、しっかりと、寒い秋では病害虫も発生が弱いので、注意深くみながら対策をします。

私たちはこの量を3回ほどやります。

病気と虫はまた別なので、それぞれ対処します。

ペタット 虫をくっつける

EUなどの海外に送る際も、こちらをつけて虫の検査をして、輸出しています。

 

 

植え替え後の葉落ち

一番多いご相談です。

葉が落ち始めて、黄色くなっている。よく見ると、腰が太くなり、葉が元から割れているものも

 

春と秋は植え替えのベストシーズンなので、首元や根が砂利の表面から出ていたり、水はけが悪くなっていたら、植え替えをされる方も多いでしょう。私達も、1年から3年に1回の植え替えを基本にしてやっております。植え替えをすると、鉢の中の環境はガラッと変わるので、それが刺激となって新根がでて、外側の下葉は落ちていきます。万年青は植え替えひと月以内に葉を1~3枚落とします。

これは自然なことなのでしょうがないことですが、初めてではびっくりしてしまうかもしれません。秋芽もでてくるので、大らかに構えて、自然の摂理と、気にせずに楽しみましょう。今年の新葉の数以上に葉がおちるようならちょっと心配なので、もう一度植え替えをして根芋をチェックしてもよいでしょう。

春から秋までの生長期の葉落ちは自然なことです。世界中のおもとで葉が落ちています。

 

秋の肥料

こちらはトラブルではありませんが、この肥料をやることで、秋芽、また、来年の春夏の生長が違ってきます。この時、植え替え後、2週間は肥料を置かないようにしましょう。根がしっかりと根付いてないところに肥料を置くことで、根落ちした根元や芋が傷むことがあるので、気を付けます。

天光冠 ゆっくりと肥料を効かせます。

良く成長しているときは、2-3個置きます。

 

図、虎などの柄の暗み

図物、虎物、アケボノなど、万年青には様々な柄があります。性(しょう)、性質の性の字を書いてしょうと読みますが、この性がよいものですと、秋から冬にかけて寒くなるにつれ、柄がより白く抜け、目も覚めるような美しい柄をみせます。

しかし中には、綺麗な図、虎、曙、などの柄を焼きたくない、と思ってしまい、日に当てるのを怖がってしまい、暗んできます。万年青を大切にしたい気持ち、美しい柄を残したい気持ちは十分わかりますが、綺麗な柄をしっかりと固定させるために、秋から冬もできるだけ朝日をとった方が、柄は冴えてきます。

外輪山 曙柄

朝日、日に当てずにおくと、秋に色が暗んできてしまいます。

 

 

冬の強風、寒風による葉焼け

これは都市部、山間部どこでも起きるのですが、冬の寒く強い北風、西風がオモトに当たることで、白い部分が乾燥して葉焼けを起こします。都市部ですとビル風や、家のすき間を強く吹く風、建物や木などの関係で巻き込んで吹く風で葉焼けをしてしまいます。

これは、寒い2-3月まで続くので、強い風がもろに当たってしまう場所ではビニールや不織布、よしづなどを周りに張って、風を止めたり弱めたりするのがよいでしょう。

強い光だけでなく、風で葉が焼けるのは想像しにくいかもしれません。白い部分が弱いです。

お客様の暴風、強風、寒風対策

 

霜、寒さ、日による葉の退色

霜、寒さ、日に長時間あてることで、冬場に緑色が薄くなることがあります。これは肥料が足りていないから起きます。秋と春の生長期の肥料を幾分増やしたり、薄い液肥をやるとよいでしょう。

この時期に緑が薄くなるのはある意味自然で、ここで少し薄くなった方が、来年もっとオモトが強くなる、人間でいうと、全体の免疫が上がりますので過保護にはし過ぎないようにします。春の梅の時期から肥料をすれば、だんだんと色は戻ります。

こちらは寒さで葉が凍り、色が濃くなっています。それでも問題ありません。この時は-5~-10℃ほどだったか。葉の緑はかなり薄くなっているのは分かると思います。和多志たち万年青の豊明園では、世界中に万年青を出荷するので、なるべく肥料を少なく、厳しい環境を耐えられた万年青を出荷するよう心がけています。

 

雪舟の絵にもあるように、雪にも耐える万年青の生命力を、昔の日本人はとても大切にしてきました。

まとめ

秋の生長期にも病害虫が発生するので、早めの予防。

植え替え後には下葉は落ちる。植え替え後、2週間は肥料を置かない。

白さのきれいな図、虎、曙などは、ギリギリまで朝日をあてよう

冬の強風、寒風が厳しいところでは風対策をしよう。

春によくやる、スリップス対策のオルトランDX.スリップスをきちんと抑え込めなかった場合、秋にもやります。

 

このように、秋から冬のトラブル、注意事項をご紹介しました。美しい万年青を楽しむために、ちょっとした手間も楽しんでください。

 

 

月ごとの育て方、管理は?

おもと夏の管理

万年青の育て方 7月 おもとの採光・水やり・通風

万年青の育て方 8月 オモトの採光・水やり・通風

万年青の置き場所  6月 自作棚

万年青 の育て方 夏から秋の管理       オモト・採光・水やり・根っ子

夏の栽培 注意点 芯の水が煮える オモト直射日光

おもと秋の管理 

万年青の育て方 9月  万年青の採光・水やり・肥料・台風

おもとの育て方 10月  おもとの採光・水やり・通風・展示会

万年青の育て方 11月  11月オモト・採光・施肥・根っ子

岡崎 万年青の根っ子      10月の根っ子

万年青の管理  水苔・植え替え

おもと冬の管理 

大福 (だいふく)

分類   実親系統 千代田斑
作出年代 年
登録   2018年
作出者  熊谷善幸 (福島県)
命名者  熊谷善幸 (福島県)
登録者  熊谷善幸 (福島県)

千代田羅紗を生やす親木。実付き特に良く、種子を蒔くと千代田斑の実生が生える。性質は強健で子上げ良い。肥料が多すぎると傷みやすい。これから楽しみな千代田実生や丸みもある素直な姿有望実生を生やす
大福は 丸葉 力和のような羅紗を生む。『羅松』を作出した実親。

大福(だいふく) 8月4日実が膨らむ。

大福(だいふく) 1月1日実が実る。親木になると花芽が毎年つくため段々と木勢が弱るので、強制的に花芽を切り取り、隔年で交配を行うと効率が良い。

大福(だいふく)  1年生

大福 花芽も大きく実付きの良い品種

 

イメージ 2
おもとの実 大福(だいふく)
色づいてきました、今年は暖かいせいで色づきが遅くなっています。収穫は25日前後になります。千代田系の美しい柄を出す親木、外の棚で雨風にあてて丈夫に育つと今年も沢山の実が付きました。

出世鏡 (しゅせかがみ)

分類   実親系統 縞柄
作出年代 年
登録   昭和年追認
作出者  不詳
命名者  不詳
登録者  日本萬年青実生研究会

葉幅はやや狭く、やわらかい緑色の葉。葉は波を打ち、葉先は垂れて低い甲竜を見せます。葉繰は至って良く、葉持ちも良い。繁殖は子上げ良い。

生えた実生の1年目は葉肉が少々薄く、魅力に欠けますが年々地合いや紺地が良くなります。花茎はよく伸びて交配がしやすい。結実は良い。縞羅紗系実生作出にかくことのできない実親の一つです。主として雌木に使いますが、♂木として使ってもかなりの成績を収めています。

富貴錦 (出世鏡×大車)  富国錦 (出世鏡) 豊明殿 (出世鏡)

笠置錦 (大車×出世鏡)

聖雲殿、司宝、廬山、三河錦、月光冠など多数。

 

英宝 (えいほう)

分類    実親系統
作出年代     昭和頃
登録    昭和年
作出者     松岡英男 (岡山県)
命名者  松岡英男 (岡山県)
登録者  松岡英男 (岡山県)

濃紺緑色の葉は肉厚く、幅広の葉に雅糸竜・玉雅糸竜・甲竜を見せる。『英宝』は青の♂親木。羅紗芸を移す最適な♂親木。出世率は最高です羅紗実生作出の実績は高い、葉が厚く花芽が伸びにくいため、交配の時期は早めに花穂を伸ばす工夫をすること。優秀な羅紗を生む実親。

英宝(えいほう)
英宝の花芽、雄しべが下2段残っている状態

 

丸小 (まるこ)

分類   実親系統 縞柄
作出年代 昭和年
登録   昭和年
作出者  不詳(愛知県)
命名者  小野田敏男 (岡山県)
登録者  日本萬年青実生研究会

岡山の小野田敏男氏が三河地方で実生苗わ入手した♂木。 青い木と覆輪のものが増えているが交配はどちらとも♂木として使う。
葉幅広く、葉は厚い、中央に二面竜を見せしかみ葉も現す。 縞羅紗のオス木として、人気の実親です。胡麻斑を含んでいるようで胡麻斑の羅紗を作るのにも面白い。

大福は、丸葉・力和のような羅紗を生む実親の血統が良い。

 

5月6日丸小(まるこ)

羅紗系の形、芸をうつす親木、雄木として最適品種、雄しべが咲き始めました。

 

イメージ 3
12月9日
おもとの実 丸小(まるこ)
今年は雄木を作るために実を付けました。丸葉型を生む親木

竜爪 (りゅうそう)

分類   実親系統 胡麻斑
作出年代 昭和年
登録   昭和年
作出者  佐野伝四郎 (静岡県)
命名者  佐野伝四郎 (静岡県)
登録者

『竜爪』(りゅうそう) 5年生 約16cm鉢 おもとの胡麻羅紗を作出する実親。実はつきやすく、胡麻斑も美しいものをだす。図の入る物もある。

ぎっしりついた実。今の実は、まだ青いです。正月に近くなると赤く、熟してきます。8月20日

イメージ 2
ぎっしりついた実。今の実は、まだ青いです。正月に近くなると赤く、熟してきます。

おもと実親 竜爪(りゅうそう) 写真8月4日 胡麻系の雄木、雌木や千代田系との交配に使います又特に実付きの良い木です。

おもと実親 竜爪(りゅうそう)の花 写真6月9日

おもと実親 竜爪(りゅうそう) 写真 8月4日

竜爪(りゅうそう)の名は りゅうそうざん. 竜爪山から(竜爪山)は、南側の一等三角点のある文殊岳(1041m)と北側の薬師岳(1051m)の二つの峰からなる双耳峰です。昔からの信仰の山で、東側中腹には穂積神社があります。山頂からは北東に富士山、北西に南アルプスの大無間山が見えます。

睦山 (ぼくざん)

分類    羅紗系統
作出年代  昭和25年
登録    昭和55年
作出者    不明 (県)
命名者    高田与三郎 (滋賀県)
登録者    高田利造 (滋賀県)

睦山(ぼくざん)7年生 鉢3.2号  愛知県の通称八百鉄氏が三河地方で入手し、 培養していた実生である。生え3歳の時、命名者に納めた。初子が完全覆輪に一度は覆輪の子を手放すが、再度買い戻し、鋭意培養増殖に努め棚割した。葉長8㎝、葉幅3㎝内外の中型種。首太く重厚、純白で美しい総雅糸竜は盛り上がり、華やか、熨斗、剣葉も稀に現わす主に芋吹きで殖やす。

葉は色濃い緑色で、幅広く丸みがあり、純白の覆輪をかける。葉肉はいたって厚く、艶のある緻密な地合い。葉芸は押しつぶしたような甲竜、二面甲竜、雅糸竜を現し、熨斗葉、本剣を出す。性質・繁殖ともにふつう。

江戸川 (えどがわ)

分類    大葉  系統  砂子斑
作出年代  不詳
登録
作出者     不詳(東京都)
命名者  不詳 (東京都)
登録者   不詳 (東京都)

葉長40㎝、葉幅7㎝内外。中木の中立ち葉。深い緑葉に砂子斑を見せる。性質は丈夫で、子上げしやすく実付きも良い。

『江戸川』に真白い絞り図が鮮明に表われたおもと『出水の光』

天照宝 (てんしょうほう)

分類       縞甲系統 図物系
作出年代  昭和32年
登録年度  昭和年
作出者    (吉原市)
命名者    榊原清一 (東京都)
登録者    榊原清一 (東京都)

光沢のある濃紺緑色の葉に二面竜、甲竜、剣葉を見せる。葉幅広く葉先は鋭く尖ります。性質は普通、繁殖は子上げ。

天照宝(てんしょうほう) 鉢外形約14㎝ 図の無いものは非常に古く、歴史ある品種。
大葉の中で珍しく、甲竜がのる、丈夫で強い芸を示す品。実もつくので、交配親としても今期待がかかる。
 濃緑色の葉に白い大覆輪、甲竜、剣葉、鈴虫剣を見せる。変わり縞甲竜に雪白の図が現れた物、姿独特で面白い。