10時~14時頃は、完全に家の陰になりますが、14時以降は周りを囲ったすだれの間から穏やかな日を浴びます。



ただ一筋に万年青をはぐくむ
【万年青の豊明園】【How to use Pump】
ポンプをしっかり水に沈めてから使う
電源が水没しないように
延長コードも水に濡れないように管理する
出にくくなったら、まず電源は漏電など、水に濡れていないかを見る
出にくくなったら、ノズルの蓮口の部分は汚れていないかを見る
水が雨水や汚い水などでは、蓮口の目に汚れがつまり、水が出なくなるので要注意
私たち、万年青の豊明園として、万年青の用土はどれでもよい、どれだって上手に作れる、と思っております。用土に合わせて、水やり、肥料をやりましょう。
畑の土では肥料の効きもよく、万年青は大きく、立派に育ちます。葉の伸び、子の上がり方もよいでしょう。
逆に、砂利系統が多いと、水持ち、肥料持ちは悪いですが、小型でガチっとした万年青になります。万年青の芸を凝縮、濃縮して、緑の宝石や、緑の美術品と呼ばれる万年青をつくる、大木を鉢の上に表現する、盆栽にも似た、独特な万年青の世界観です。
これは、どちらがいい悪いではなく、それぞれの楽しみ方の話です。
自分の万年青の用土の特徴を知って、水やり、肥料、害虫の管理に生かしましょう。
地植えで青々と元気に育つおもと。アメリカのロングウッドガーデンズ。
今回は、お話を簡単にするため、土というのは畑の土、赤玉土は売っている赤玉土、砂利は朝明砂のような花崗岩を考えています。
それぞれの特徴は、皆様が想像する通り、土けがある方が、水持ちも、肥料持ちも、また、害虫の出やすさも高いです。
土は一番水持ちがよく、肥料持ちがよいです。そのため、水やりの間隔もとても長いでしょう。土の中に肥料を持ちやすいのと、腐葉土などが入っていれば、すでに肥料を持っているのも特徴です。そのため、害虫も紛れていることも。
水持ち、肥料持ちはとてもよいです。園芸店でもホームセンターでもどこでも売っていて、手に入りやすく、使う前に害虫がいることはありません。ですが、やはり土けを好んで害虫が潜むことも。
多くの園芸を楽しむ方は、楽しむ植物に合わせて鹿沼土、日向土、腐葉土、軽石などを混ぜ、自分の狙った水持ち、肥料持ちのブレンドにします。
水持ち、肥料持ちは悪いです。水をやってもすぐに下から水が出てきてしまい、生長期、夏場は水やりが頻繁になることもしばしば。その代わり、害虫の潜むことは土、赤玉土と比べて非常に少ないです。
土、赤玉土は非常に水持ちがよいので、水やりのやり過ぎに注意します。あまり用土が乾かないのに、水をやり過ぎると、根腐れを起こします。逆に、しっかり水が持つ分、水やりがなかなかできないお仕事で忙しい人やズボラな方はよいでしょう。
砂利は水切れに注意します。土、赤玉土と比べて、用土に水はほとんど含まないので、よく乾きます。
万年青は、芋があって乾燥にも強く、また、ある程度乾燥して、根が空気が好きなので砂利で植えることがあります。よく乾いた方が、小型で締まった出来になり、独特な万年青の美意識の愛好家には好まれます。
土、赤玉土は用土に肥料を貯めておくので、少ない肥料で良く効きます。砂利では肥料もほとんど下に抜けてしまい、肥料の効きは悪いです。
土、赤玉土は虫が出やすい、潜みやすいです。殺虫剤、殺菌剤は土にもかけるようにします。砂利でも潜むことがあるので、殺虫剤、殺菌剤はやります。
土では、土の中に微生物がおり、善玉悪玉といますが、土が葉について病気がでることがあります。
まず表面をみます。土、赤玉土では色が変わりますので乾きは良く分かりますが、中は水を良く持っているので、中の水持ちをしっかりとみて、水をやります。
表面だけ乾く、うわ乾きでは、中はまだ水をたくさんもっているので、根腐れの原因になります。
砂利では乾きが一番見にくいでしょう。富士砂のような色の変わる花崗岩ならよいですが、朝明砂などの白い砂利はわかりません。鉢底や、鉢の中をみて、水やりのタイミングをみます。
化粧土、黒くて重たい火山砂礫、見た目美しく水を吸収すると真っ黒くなり万年青を引き立たせます。乾いている時は灰色ぽくなります。保水力は良いが、乾きやすい。水の通りがよく、雑菌・バクテリアの繁殖を抑えるので、灌水した水の腐敗を防ぎ、根腐れもしにくくなります。
土や赤玉土では、水持ちがよい分、根の伸びはよいでしょう。どちらかというと、棒根という長い根が出やすいです。どの用土でも、乾きがよいと、枝根をたくさん出します。
私たち万年青の豊明園では、砂利単体で植えることは少ないですが、万年青の魅力を凝縮させる、そのためにわざわざ万年青が大きくならないように作りこんでいます。ここは盆栽の世界に通じるものがあります。
その場の土で十分です。乾きがよいようなら、腐葉土などを入れておけば水持ち、肥料もよいでしょう。日当たり、雨でかかる水がよければ、一度植えたら、基本的にはほっておいて大丈夫です。日照りが続く場合は、水やりをしてもよいですね。
それぞれの用土の特徴は分かっていただけたでしょうか?
大きく、子もどんどん増やしたい方では、土や赤玉土をもちいて、肥料を良く効かせて、そのかわり病害虫の管理はきちっとやります。水やりもやり過ぎに注意します。万年青の美術品を作る方、葉芸で品評会を狙う方でしたら、砂利系など乾く用土を多くして、ガチっとつくってみるのも面白いでしょう。
用土の特徴を引き出して、万年青を楽しんでください。
【万年青の豊明園】【Difference between Soil and Gravel】
おもと 雨よけビニール
おもとの日よけ
ダイオネット(ダイオラン)の巾2m
市松模様なので通風がよく軽くて丈夫遮光率40~50%
万年青の道具 ランセット
ランセットは Lancet と世界五大医学雑誌の名前にもなっている。
ランセットは、手術用メスの一種で、幅の細い刃物になっていて、狭い場所で切ることに特化した特殊なもの。以下に示すように、明治の文献にはすでに上がっている。
芋切り・割り子をする為に特別に作られた刃物で、芋を傷めないように極薄刃に作られています。
この【ランセット】が、万年青の文献に初めて見えるのは、明治18年の【萬年青培養秘録】の中の、ナイフのような形をしたものの図版に、【ランセッタ】と示されています。どちらも、外科医が医療に用いた小さな刃物のことで、日本語で訳すときには【刃針】といいました。
【ランセッタ】はポルトガル語、イスパニア語で、今私たちが使っている【ランセット】は英語です。萬年青は江戸時代には今の価値で、一鉢1億円を超えるものもあり、そういった万年青を楽しむ人の中には、西洋医学や西洋文化に詳しい人もいたのでしょう。
【萬年青の歴史より】江戸、明治という100年以上前から、様々な道具が改良されていった
おもとの芋切り まず、おもとを鉢から出し、丁寧に洗います。おもとは、この芋の部分に栄養をため、生長、繁殖していきます。おもとの主に小葉(羅紗)独特の繁殖として用いられるのがこの芋吹きといういわば強制的に繁殖させる方法です。おもとの性質として、横に芽当たりがつきます。写真の白い、胡麻の粒ほどの大きさの芽当りがありますが、その上で切ります。切った芋を、日陰で管理すれば一夏で吹いてきます。
粉の石灰に刺して保存しています。
発泡スチロールに刺してもgood。
どれもなくなり次第終了
20年以上前につくられたものや、ステンレス、鋼で作られたものなど様々です。
一部はプロに砥いでもらい非常に切れ味のよいものも。それですと、芋切りの1シーズンはほぼ砥がずに使えます。通常価格10000~20000円
いくつかの種類は、長期保管品なので塗装のはがれや若干のさびとう御座います。しかし鋼の性質はおもとの芋を切るのに最適。