万年青 11月

おもとの管理

オモトのもつ豪壮、華美、絢爛、優雅、繊細、侘び、さび、渋みといった美の真髄を、いかんなく発揮したおもと名品展が10月から11月にかけて各地で盛んに展覧され、目のあたりに鑑賞することができ、心がうたれます。この機会をとらえて、オモトのよさを賞美し、作風の研究に、棚入れの目標に、ぜひ参考にしてほしいものです。

豊明園の第一温室

寒さを感じるようになる11月までは日中の強い日射しは避け、朝の柔らかい光で作ったほうが安心です。写真の場所は朝11時までガラスこしの日光が当たり、自然に影になります。

潅水

おもとの表面が乾いたら、晴れた日の朝、抜水を行う。

採光

できるだけ日光にあててやります。いわゆる小春日和といわれるような日葉、日の出から日没まで、1日中採光しても良いくらいです。しかし葉の薄い薄葉系統や千代田系統などは午後には日陰にしませんと葉を焼いてしまいます。

四君子(しくんし)

獅子系の代表品種きめ細かい地会いで葉は角巻きは強く、甲竜、雅糸竜を現す、性質は強健で作りやすい品種です。昭和36年、豊明園で生まれた品種。 

施肥

10月中まで植え替えのすんでいるものであれば、上旬に薄い液肥を2~3回与えてもよいでしよう。

寒さ対策

夏の通風から冬の防風へと変わる時です。上旬には、まだ防風のことは考えなくてもよいでしょう。下旬になつて木枯らしが吹くようになりますとおもと棚の周囲に寒冷紗を張って、風を防ぐようにしましょう。11月に入り北風が強くなり急に冷えました、防風ネットを張る。この時期灌水の間隔を開けるようになりました。寒風を防ぐように管理しています。

おもと根の動き  11月3日 力和(りきわ)

秋は、植え替えや棚入れに適した時期で、展示会もこの時期に集中して開かれます。
おもとは日本に昔から自生しているものなので日本の環境に適応しています。冬の寒さにはとても強いですが、マイナス3℃以下になるときは場所をかえてあげましょう。
おもとが大事だといって、暖房のきいた部屋に置いておくのは
実はおもとのためにはなりません。温室育ちの弱いおもとになってしまい、次の夏を元気に育ってくれません。(芋が締まらない)
寒さにしっかり当てることで、丈夫なおもと作りを。豊明園でも、1~3回、葉の色が少し変わるほど寒さに当てます。(色が変わるのは葉が凍っているせい)霜が当らない場所へ移動はしたほうがいいです。
水苔
寒くなると水苔の芽が少し茶色くなります。
おもと 葉受けリング
寒くなると葉が垂れやすくなります、葉を安定させるために葉受けリングをつかいます。

万年青 夏から秋の管理

採光

 夏の間遮光していた寒冷紗はまだ付けたままにしておきます。地域にもよりますが、寒さを感じるようになる11月までは日中の強い日射しは避け、朝の柔らかい光で作ったほうが安心です。写真の場所は朝9時まで直射日光が当たり、自然に影になります。

秋への管理 水遣りの時間帯  

朝、夕、だいぶ冷えるようになりました。豊明園では、夏場の夕方の水遣りから、朝の水遣りに切り替えました。夏は、朝の水遣りですと、日や、昼間の暑さでおもとが蒸れるため、夕方に、おもと自体の温度を下げるためにもやります。これから寒くなってくると、水が凍ってしまうのが良くないので、朝の水遣りに替えていきます。残暑が厳しいと、朝の水遣りにかえるのがもっと遅くなります。

芋吹きなど、室内や優しい環境で育っていた物は夜露に弱いので、ビニールを引いて夜露に当てずに管理。外で、強く育ったものは夜露に当てて管理します。10月からの長雨はあてないようにしています。
今日は、大葉の夏の水遣りについてのお電話をいくつか頂きました。大葉は、羅紗などと違い鉢が大きいので、水持ちします。
羅紗などと同じように2日や3日に1回の水遣りでは、水が多過ぎてしまいます。
全国大会入賞者とよくお話をする機会があるのですが、皆さん暑い7、8月は月に3回ほどの水遣り!とおっしゃいます。10日に1回です。(植え込み用土により違いがあります)豊明園も、愛知の夏は38℃まで上がりますし、夜間の温度も28℃をなかなか切りません。それでもこの水遣りにすることで、根落ちがほとんどなくなりました。大葉の夏の水やりすぎや、根落ちのあった方は参考にしてください。

秋  万年青の根っ子 10月13日 写真 新根の根毛に勢いがあります。

夏から秋にかけては、温度がとても高くなりますね。よしずや寒冷紗を使って、昼間は日よけをしてください。おもとは日本に昔から自生しているものなので、日本の環境に適応しています。
地域によっては、夏場、温度だけでなく、湿度もとても高いところがあります。そういったところでは、風通りを良くしないと病気にかかりやすかったり、水のやりすぎで根ぐされを起こしてしまいます。すこしでも、夏場に風を通してあげましょう。また、湿度が高いので、思ったより水を必要としていない時があります。鉢に楊枝や串をさして、鉢の中の湿り気をみて、しめっていたら水やりを控えましょう。
鉢に串をさして、また赤玉土や富士砂の色の変わりを観察して、鉢の中の湿り気をみてください。下葉の赤い葉は4年目の葉自然に落ちます。3年葉まで付き元気な国宝錦。