万年青鉢 布施鉢

現代絵付け師 布施覚

布施覚(ふせさとる)氏は千葉県館山市在住で昭和9年生まれ、千葉大卒業後、山岳画家として活躍中に体調を崩し、中学校の教鞭を執られた時期もあったそうです。絵付け師としては40年のキャリアを持ち、錦絵作家の第一人者として知られています。色彩豊かで艶やかな鉢は、天皇家に献上、お買い上げの鉢もあり、名実ともに最高位の現代絵付け師です。

布施氏は良い古鉢があると聞けば全国各地をまわり色々な古鉢を研究、また、新しい図案を発想して独自の布施画風の繊細絵を創り出しています。布施氏の特徴を表す図案としては、龍•獅子•波濤文•吉祥文などがあります。龍と獅子については日光東照宮の図案をモチーフに使っています。生地の鉢は利山工房•利山の手作り鉢を好んで使っており、特別の作品には「布施覚」のサインを描くこともあります。

布施覚氏の作業場へお話を聞きに伺いました 2010年10月

7号鉢の絵付け風景  錦鉢の絵付けの一番難しいところが、鉢を逆さまにして描くところです。鉢の形状から、まっすぐには持ちにくく、どうしても長時間の作業には向きません。

絵付け風景

どんな鉢でも同じく逆さまにもち、描きます。こちらの絵柄では、まだ縁足金、黒しか色がのっておらず、ちょうど白の絵付けをしているところ色を重ねて複雑な絵柄、色合いを出されているので下地の色の時はまだ何が描かれているのか分からないです。

色絵具を出す口金

布施氏の絵付けは細部にわたって繊細に描かれており、色絵具を出す口金の穴はとても小さい。極細の針金が通るほどの口金で描きます。細いので、色絵具の用意が大変です。

色絵具をする

この作業が実はとても大切。先ほどの細い線用の口金ですと、色絵具がしっかりと摺られていないと、すぐに詰まってしまいます。先生曰く、この作業が一番大変で、一番重要だそうです。一つの色にだいたい2時間。高級な絵柄ですと必然的に色数は多くなり、この作業だけでほとんど一日が終わってしまいます。

金用の筆

金専用の筆

絵付け筆

筆にも太さが様々。おもとの鉢は楽鉢なので、鉢の生地も荒く、筆もすぐになくなって使えなくなってしまうそうです。細い筆はほんとに細いですね。

絵付けの絵具 金と銀

金や銀は焼きつける前は黒。黒地の鉢に金で模様を描くと、金絵具は黒なので、黒地に黒で絵を描くことに。書き落としがないように書くのは至難の業。

古鉢の写真

全国各地、素晴らしい古鉢があるときけば、実際にみて、勉強されたそうです。その写真の一つ。

作る途中の鉢

御所車や龍足の龍などまだまだ色はほとんど入ってないですね。

 

今なお大切にされている一角氏の鉢

絵付けの布施氏と、鉢作家の故一角氏は職人気質な点で気が合い、とても仲がよかったそうです。一角氏の七十歳記念の鉢を今も大切にされ、その独特な足、縄縁はまったく飽きがこない、と作業場に大切に置かれています。

縄縁御所車 桜

上の描いている途中の写真の鉢(1枚目)布施氏の絵付け 細かなところも丁寧に描いてあります豊明園所蔵の古鉢を写された鉢です。本当に逆さまにして描かれたのか!?

素晴らしい出来です。

縄縁 青海波獅子

上の描いている途中の写真の鉢(2枚目)白だけしかのっていなかったのが、ここまで華やかに。白の上にも何色か合わせています。一色ごとに、窯に入れて焼いているので、色の数だけ焼いていることになります。布施氏は天皇家へ献上の錦鉢も描いておりおもと界の誇る絵付け作家さんです。

縄縁太鼓胴 龍

布施氏の代表的な絵付け錦鉢。金で縁どられている白龍が、躍動感をもって描かれています。全国大会、地方大会でも入賞作品にはよく使われている鉢です。

布施氏の鉢の素晴らしさは様々ありますが、この写真にも現れないほど、細かいところも描き込んであります。手にとって、隅々まで鑑賞してみてください。龍の細かなうろこ、色の濃淡も素晴らしい。

赤唐草宝珠 外径約11.4cm  布施覚絵
楽焼は天正年間(約400年前)に始まる日本独特の焼き物です。楽焼は《急熱急冷》という特殊な焼成方法をとります。急熱急冷だから、鉢に細かな 微細な穴ができ、通気を良くしています。この赤が意外に思われるかもしれませんがおもととマッチします。室内で飾るときも目を引くのでおもとを上手に引き立てる錦鉢の役割を果たしています。

縄縁 鳳凰

こちらも代表的な鳳凰。古鉢の写しです。布施氏は、素晴らしい古鉢があると聞くと全国各地をまわり色々な古鉢を研究されました。

お祝い・引っ越しおもと おもと飾り鉢 鳳凰

瑞鳥 鳳凰 鳳が雄 凰が雌 伝説の生き物     澤製陶所手作り鉢 絵付師 布施覚氏 の作 縄縁が丁寧に作られています。絵付けも繊細に描かれています。

布施覚氏 2011年6月 豊明園来園

布施覚鉢 販売