万年青鉢の文様 菱(ひし)
多くの菱紋をあしらった万年青の鉢があります。菱紋について
文様の意味 菱
正倉院御物
からも多くの菱文様を使った宝物、衣服、絵巻物が残っています。
また、家紋の数は紋帖にのる6000種ありますが、植物門が最も多く、その中でも菱紋を基にしたもの300種と最多。それだけ人気がある文様なんですね。
では、その菱紋の意味は、
菱の突起が魔を遠ざける、魔除けと考えられています。魔除け、厄除けを意味することから、古くからその人を守りたいという願いを込めて、衣服や宝物で使われる文様です。
他にも、桃の節句のひな祭りに菱餅を飾り、不老長寿や子孫繁栄を願ったとされています。
それぞれ、仙人が食べ不老長寿を得たという菱の実の話や、四角を伸ばすことで長寿を祈願した、菱が心臓の形や心そのもの、また、大地を表現しているともいわれ、古くから日本人の様々な願いに寄り添う植物だったのですね。
菱という植物
一年草の水草。池沼に生え、葉が水面に浮く浮葉植物。種子は食用にされる。
食用
ヒシの種子にはでん粉 が約52%程含まれており、ゆでるか蒸して食べるとクリのような味がする。 英語で、water chestnut(水中の栗)とよぶ。
マキビシ(撒菱)
忍者が追手の追跡の逃れるためにまき、足に刺さるように菱の実をまいた。水草のオニヒシ、ヒメビシを乾かしたものをつかっていた。
菱紋の鉢いろいろ
豊明園所蔵古鉢
吉祥合わせ
菱花紋になっている
花が菱型に形作られています
花菱紋
魔除けの万年青とも相性ばっちり!
京都・祇園の短冊家さんにて
特別に作っていただきました