都の城 (みやこのじょう) Miyakonoziyou 都尉

基本情報

分類    大葉系統 覆輪系  江戸おもと
作出年代  十五代藩主島津貴久公の天文二年(1533)のころ?

登録
作出者   不詳
命名者   不詳
登録者   日本萬年青連合会

都の城(みやこのじょう)

 

大型種、立ち葉型で葉肉厚い 濃紺緑色に白い覆輪を見せます。薩摩万年青の丈夫な代表品種。薩摩おもとの元祖ともいうべき品種。江戸時代中期に都城より鹿児島へ持ち帰られ、育芳園番付に載せられて、文政の初め頃は江戸へ出た。江戸時代を於て全国的に分布。都城地方では庄内(しょね)おもとと呼ばれ、大立ち葉系と「小庄内」と呼ばれる垂れ葉の小型種もある。又「苫破り」として(大型の都の城。90㎝)の大きさの物も。「赤松高嶺」都城中型で覆輪の深い系統。(餅屋高嶺)ともいう。根変わりして名前が付けられた。

十五代藩主島津貴久公の天文二年(1533)のころからの品種

『都城高嶺』 別名 都の城(みやこのじょう) 十五代藩主島津貴久公の天文二年(1533)のころまでにはすでに存在したもので、霧島方面の山より出現したものと思われます。駿府の徳川家康公に贈られ、江戸城に移された話も残っています。葉は生け花として大量に生産され、お正月などに実付きで使われています。

 

「都城」と「都尉」

渡辺藤村氏の『萬年青の種類と培養』によれば「古くは「都尉」と書かれ、いつの時代にか「都城」となった」と記されています。尉とは、判官の位で、都を護る検非違使のことです。おもとで尉の位をつけられたのは「都の城」くらいのものでしょう。いかに大切にされたかがわかります。立ち葉性で地合い厚く、覆輪深く、紺地の強い大葉です。壮観な薩摩おもとの根幹ともいえる代表品種。

 

都の城(みやこのじょう)  生け花

都の城(みやこのじょう)  生け花  濃紺緑色の葉、地合いは厚く白い覆輪をかける。よく生花に使われます。

万年青 生け花 万年青(おもと) 生け花

花材 万年青 品種 都の城(みやこのじょう)
都の城の実12月色づく、オモトは大変に日持ちがよく、11月から水をこまめに換えると4カ月程持ちます。

 

オモト切り花のハウス 有田町  切花用 都の城

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オモト切り花のハウス 徳島  切花用 都の城

2020年万年青 生け花 都の城

2020年万年青 生け花 都の城

 

4月に地堀した品種 都の城(みやこのじょう)の芽の動き

おもとの芽 (21年6月4日)
4月に地堀した品種 都の城(みやこのじょう)
遅く鉢上げしたため花芽は結実しませんでした。

おもとの芽 (21年6月16日)
4月に地堀した品種 都の城(みやこのじょう)
日中気温が30℃まで上がるようになり生育が早まりました。

おもとの芽 (21年6月26日)
4月に地堀した品種 都の城(みやこのじょう)
1月で15cm~20cmほど生育しました。

 

江戸時代より続くおもと『都の城』(みやこのじょう)の紹介

 

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おもとの品種 『都の城』(みやこのじょう) 約18cm鉢
寛政11年(1799年 松平定信の寛政の改革の時代)の銘鑑にその名が見られる、『永島』などとともにとても古いオモト。とても丈夫で、青々とした葉が万年青らしい、引越しやお祝い、また、敬老の日に贈られるおもと。

 

イメージ 2
おもとの品種 『都の城』(みやこのじょう) 約18cm鉢
大葉系 覆輪、葉は濃緑色、葉肉厚い立葉、葉先は尖る。純白の覆輪が深くかかり、とても丈夫。大葉の地植えにも向く品種で、庭師さんで引っ越し万年青として、新居の庭の石の脇や、木の下に植え込んでくださる方も。実も成りやすく、お正月には赤く色つく縁起物。

昭和30年ごろに、新潟で地植えの都の城に図が入り、『聖光都の図(せいこうみやこのず)』として大切にされている。

 

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