万年青の実の付け方

おもとの花

美しさはないが、面白い形。正月には赤い実に。

皆さん、おもとって知っていますか?

生け花をされる方ですと、おなじみかも知れませんが、お正月に赤い実をつけて観賞される、祝儀のお花です。

おもと 品種 (大象観)たいぞうかん

万年青の花芽

華道の漫画にも取り上げられたり。この植物、お庭で自然と育ち、実のつくものですが、たまに、全く実が付かないがどうすればいいですか、というご質問を受けます。一番簡単な方法をご紹介します。答えは、筆でなぞるだけ。

万年青の交配

筆でなぜているところ。
これだけで、実が付く確率はかなり高くなります。ちょうど梅雨前の今の時期、おしべから蜜がでて、花粉(おしべ)が鮮やかな黄色になって準備が整います。ここで、さささっと筆でなでればまず受粉します。自然の中では、虫がかってに受粉してくれますが、部屋の中では、虫もいないので、筆でぞってやるといいでしょう。できれば肥料も少しあげたほうでいいですね。
花芽
おもとの花芽が付くと葉の向きが十字になりやすい
おもとの花芽
花芽が膨らみ、この状態になれば雨にあてても大丈夫
おもと大勲(たいくん) 12月3日の写真  実が色づく

オモトの花芽(はなめ) 玉姫(たまひめ)

つくしのようなものが、おもとの花です。何気なく見ていたら見落としてしまうような、“花”とはいえないようなシンプルな花です。おもとは、小さな花がいくつも集まって出来ているのですが、その一つ一つから蜜が出ています。キラリ、と光っているのが見えるでしょうか?
この蜜が出ているときが交配ができる合図です。鼻を近づけると、独特の匂いがあると思います。今、うちでは温室に実親が集めてあるので、温室に入るとすぐ分かります。
この蜜の出ているとき、柔らかい筆でなでてやると交配します。朝、よく蜜が出ていると思うので、蜜が出ているときに何日かなでてみてください。
できれば、他のおもとの花芽をなでて、やると、他の花粉が付くので交配はしやすくなります。
(自家交配、近親交配より他の種類の方が受粉し易い)
おしべも白っぽいおしべから黄色くなってきて、花粉が見えると思います。それを交配したいメス木へつけてやります。

万年青の赤い実をつける方法簡単な方法

万年青の専門店が、万年青の赤い実をつける方法 をご紹介します。
その前に、万年青に赤い実が付かない、というご質問を多く受けます。その答えからお話しすると、赤い実の付け方がよりわかると思います。
万年青に赤い実が付かない理由は3つあり、「もともと実の付かない品種」「まだ実を成らせる力がない」「受粉が出来ていない」です。
そのため、
「実の付く品種」で、「花が来るまでじっくりと育て上げ」「受粉」させます。
一番簡単な受粉の方法が、この筆でこしょこしょする方法です。コツは、3つの事を確認することです。1,このように花が黄色くなっていることと、2、花のめしべから蜜がでて、匂いがあること 3、おしべの真っ黄色の花粉を確認すること です。
そうすれば、この柔らかい筆でこしょこしょするだけで、「おしべの真っ黄色の花粉」が、「蜜のでためしべ」にくっつき、受粉できます
これは、めしべから蜜がでて匂いのしている間はずっとしてあげるとよいでしょう。3日から長くても10日ほどです。
1か月ほどして、青い実が膨らんでこれば、成功です、やったー!
より詳しくは、リンクを何個も貼ってありますので、参照してください。

●動画解説 初心者向け【万年青の赤い実をつける簡単な方法】【なぜ万年青に赤い実がつかないのか?理由3つ】

【万年青の豊明園】【How to Get Red Fruits】Rohdea japonica OMOTO

●動画解説 【万年青の育て方】万年青の花の成熟具合【万年青に赤い実をつけるには】

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