万年青の花

万年青の花芽(はなめ) 

つくしのようなものが、おもとの花です。何気なく見ていたら見落としてしまうような、“花”とはいえないようなシンプルな花です。

おもとの花

おもとは、小さな花がいくつも集まって出来ているのですが、
その一つ一つから蜜が出てきます。真ん中柱頭、雌しべ(グリーン色) 雄しべ(黄色)柱頭を囲んでいる6つの花粉、写真では5つの花粉が開き残りの1つはまだ白い状態。上の花を見ると柱頭から少し粘液が少し見えています。

おもとの花芽(はなめ)

キラリ、と光っているのが見えるでしょうか? この蜜が出ているときが交配ができる合図です。鼻を近づけると、独特の匂いがあると思います。今、(5月30日)うちでは温室に実親が集めてあるので、温室に入るとすぐ分かります。柱頭の中心に粘液(透明)が見えます。回りに6つの雄しべが取り囲んでいます。
この蜜の出ているとき、柔らかい筆でなでてやると、交配します。朝、よく蜜が出ていると思うので、蜜が出ているときに何日かなでてみてください。
できれば、他のおもとの花芽をなでて、やると、他の花粉が付くので交配はしやすくなります。
(自家交配、近親交配より他の種類の方が受粉し易い)

万年青の花粉

おしべも白っぽいおしべから黄色くなってきて、花粉が見えると思います。
それを交配したいメス木へつけてやります。

おもとの花粉

黄緑色の雄しべを根元で切り取った写真で、
左側、2つのクリーム色の花粉袋「葯」が付いています。一つの花粉袋の真ん中に割れ目があるのが分かりますでしょうか?
右側、熟すとそこから裂けて中の花粉(右)が開きます。

動画解説 5月の万年青の花芽について