万年青を枯らす原因、理由 初心者、中級者、上級者 他の植物をやっている人

万年青を枯らす原因、理由 初心者、中級者、上級者 他の植物をやっている人

ついついやってしまう失敗

前の記事 万年青が枯れる原因、理由と枯らさない方法

植物を好きな方で、植物を枯らしたことがない人はいない

万年青は日本に自生している植物で、かつ、万年、青いという名前の通り、常緑の多年草、寿命も樹木と同じほど長いです。なので、枯れないと思われている方もいらっしゃいますが、そこは植物、生き物にはいつか死があります。人による、枯れる理由を15年お客様と自分の万年青たちをみて、いくつか傾向があるのでご紹介します。

創業120年を超えるノウハウを持った私たちでも万年青を枯らすこともありますし、50年、80年と万年青を趣味にしている大ベテランや長老でも枯らしたことがあります。植物を好きな方で、植物を枯らしたことがない人はいない、これもまた事実。是非、枯れたことから何かを学んでいきたいと思います。

初心者の枯らす理由

初心者の枯らす理由は、やはり右も左もわからないこと。丈夫な品種を選んでも、水やりのタイミング、肥料のタイミング、植え替え、置き場所など、万年青に最適な場所が、自分のお棚のどこなのかがまずわからないからです。私たちもこのHP上に多くの情報、いろんなケースを載せて紹介していますが、お客様の場所、日当たり、風通し、万年青の状態はどれも違います。えいやとやってみて、1年育てばだんだんと勘がついてきて、ここまではよいな、と分かります。

ベテランも初めての場所では初心者と同じ

では、賞を取るような30年以上のベテランが新しい場所に引越して、最初からうまくできるか、というと、全く違います。基本はできているのでそこそこの出来にはなりますが、今までの場所のようには、まずうまくいきません。どんなに上手な人でも、その場所に少しづつ合わせて最適化していきます。

私たち万年青の豊明園も、初代の頃は愛知県のJR岡崎駅のすぐ近くで商売をしていましたが、今の場所に豊明園2代目3代目が引越してきて、一年目は葉が焼けるわ冬は寒くて凍るわで大変だったそうです。そういった失敗をへて、ひよけから風当たり、置き場所を少しづつ変えてきました。

 2-3年目の初心者の枯らす理由

限界を見極めようとする、気候の違い

おもとを一年育ててみるとだんだんと分かってくるので、もう一歩肥料を多く置いてより上手に作ろう、という考えもでてきます。水やりももっと葉をださせたいということで、水も多くなったり、様々に万年青の限界を知ろうと思います。ここで枯らしたり、根腐れなどを経験して、これ以上はだめかもと分かってきます。

 万年青栽培は毎年一年生

また、一年目と次の年で気候が変わっていく年があります。万年青栽培は毎年一年生という格言もある通り、気候が変わればベストな水やりや肥料も変わっていきます。夏の暑さ、梅雨や長雨、冬の寒さ、風、季節外れの高温など、毎年異常気象の昨今です。どれも、一番良いものを目指さず、7分目、8分目を目指してやりすぎに注意して作れば、上手にいくでしょう。

中級者

酸いも甘いもわかってきます。万年青をよく作る楽しさも味わい、また、万年青がうまく作れなかったり、もしかすると倒してしまう悲しさ、悔しさも味わうでしょう。ですが、失敗の経験から、ここまでやってはだめかなという基準もできてきます。

ここまでくると、枯れる前兆、根が傷む前兆をかすかに捉えれるようになります。植物の「これはやめてくれ~!」というサインをキャッチできるようになって、対策ができます(たいていは私たちが何かをやり過ぎているのでそれを減らしたり、やめたりします)。

 好きな品種は強い?弱い?

初心者の時もそうですが、自分の好きな品種が弱い品種ですと難しくなります。日本に自生している万年青の品種の90%は丈夫ですが、いくつか水やりや肥料は控えめにした方が良いものもあります。中級者になりますと自分の好きな品種をやってみたいと難しい品種にチャレンジすることもあるでしょう。丈夫な品種、枯れにくい品種ならOK!弱い品種ですと今までのように思ったようにいかず、失敗することがあります。

 品種に合わせたお棚作り

自分の集める品種が強いのか弱いのか、ということを経験すると、万年青によって自分の棚や水やり、仕事の合間に世話ができるかなどがよくわかってきて、ある人は自分のお棚でよくできる品種をそろえるようになったり、お棚の中でも日当たりの良いところにこの品種、悪いところはこの品種と場所分けもできてきます。

逆に、特に丈夫といわれる品種でも、自分の棚だとなぜかできない、また、弱い品種と聞くのに、自分の棚ではなぜかできる、ということがあります。これこそ、棚に合わせて品種を考える面白さです。

ちょっと長くなりそうなので、上級者のからす理由はまた別に用意します。

初級者、中級者のまとめ

初心者はまずは基本通りにやってみましょう。ベテランでも初心者でも、初めての場所はえいやとやってみないとわかりません。

小さな失敗、大きな失敗をすることで万年青の限界が分かるようになります。

気候は毎年違うので、万年青栽培は毎年一年生です。

自分の好きな品種は一般的に、弱いのか、強いのかを知りましょう。

強いもの、弱いものでも、自分のお棚に合う合わないがありますので心得ておきましょう。

 

●動画解説 【万年青の育て方 トラブル編】万年青を枯らす理由④初心者・中級者の枯らす原因、理由

【万年青の豊明園】【Why Beginners and Intermediates kill OMOTO?】

 

今まで、万年青が枯れてしまう理由、枯らさないためには、ということで、肥料、水やり、薬害や、初心者さん、中級者さんだからこそやってしまう失敗についてみてきました。それぞれ動画がありますので、興味のある方は見てみてください。

今回は、初心者さん、中級者さんの失敗の原因の次、上級者さんの失敗の原因についてご紹介します。

上級者

中級者、上級者になれば、自分のお棚で殖えた万年青も多くなります。どんなお棚でも、どんな品種でも、自分のお棚で殖えた万年青は枯らしにくいです。私たち豊明園でも、枯らしてしまうときは、新しく他所の棚から買い付けをしたときに枯らすことがあります。逆に自分のお棚では、万年青の豊明園伝統のスパルタ作りで私たちの辛い水やり、薄い肥料に慣らしてあるので枯らすことはありません。

なので、上級者になれば、もうちょっとやそっとのことでは枯らさないと思うでしょう。

昔の方法に固執

今まで自分のお棚で枯らしていない、うまくいっているからこそ、逆に昔の方法に固執してしまって、失敗することがあります。ここ10年ほどの気候の変化によって、昔の水やり、肥料などのベストの時期ややり方も変化していますが、ベテランさんほど昔との変化が大きく、対応しずらくなっています。万年青の状態、気候をみながら軌道修正していきますが、昔からの手癖をかえるのは簡単ではありません。やはりここでも万年青栽培は毎年一年生ですね。

じゃあそんなときはどうするか?

習慣を変える

手癖はなかなか変えれない、ということについて。初心者さんなら、水やりの時間や肥料のタイミングなどは毎回考えてやっているので今の気候に合わせれますが、5年、10年過ぎると習慣になっているので、自動的にこの時間なら水やり、この時期に遮光ネットをかけて、防風ネットをかけて、肥料をやってと体が動いてしまいます。それ自体はいいことなのですが、気候がここまで変わると逆にその経験が邪魔をしてしまいます。

例えば、最近、夏の暑さがひどくなってきていますが、昔と同じ水やりでは多すぎたり、昔は夏の休眠期がなかったのに、今は休眠するおもとがでてきたり、5月の日よけも、今までは1枚で良かったものが、日差しが強くなってきて、2枚は必要になってきたりといった気候と管理の変化です。

用土、鉢を変える

また、手癖や自分の万年青の育て方の習慣はなかなか変えられないし、ストレスになるので、用土や鉢を変えて、今までの水やりのまま、水持ちのよいものから悪いものにしたり、肥料のもちのよいものから悪い用土に変えたり、鉢を通気のよいものに変えるなど、そちらを変えていった方が、ベテランさんには手癖、習慣はそのままで、気候に対応しやすいでしょう。

 希少種、超レア、歴史保存種、難しい品種

自分のお棚に合う品種だけをやれば失敗しないものを、日本に数本しかないものや、超希少種(希少種は性質が弱いので希少種になっているものもある)、歴史保存種など難しいものを育てたくなります。育てたことのある栽培者がいない、つまり説明書のない万年青を、万年青と話しながら(!?)育てていくのはやっぱり面白い。その挑戦の面白さは万年青を始めた初心者さんと面白さは同じかもしれませんね。

また、人によっては、これを自分で育て、殖やさないと万年青界にとって大きな損失だ!と大げさに考えてプレッシャーで調子を崩してしまう人も。大袈裟ですが、希少種で素晴らしい品種ほどこれはあり、過去の文献には最高の品種や、みんなが待ち望んだ新品種が1本も増えずに、、という記事は多く見つけることができます。

 高級品 気に入ったもの

高級品は希少価値が高いので、値段も高いですが、同じく説明書がないので難しいです。高級品の魔力で、高いと思うとついつい水やりも多く、肥料も多くなり失敗してしまうことがあります。これは、100万円などの高級品ではなくても、自分のお棚の一番高いものや、一番気に入っている品種も同じく、水やり、肥料が多くなってしまいます。ベテランになればなるほどこの心理を分かっていて、大好きな品種なのに、わざと横目でしかみないようにして、可愛がり過ぎないようにします。

 

上級者 まとめ

自分で増やしていったおもとは枯れない

自分のお棚で、気候がどう変化しているのか知って、水やりなどの習慣を変えるか、用土、鉢などの万年青の環境を変えて、気候に対応しましょう

高級品、気に入ったものは絶対に水やり、肥料を忘れないので、あえてスパルタ作りを意識しましょう。

ゆくゆくは、日本に自分しかもっていない、説明書のない万年青を、万年青と直接話をしながら、作り上げてみましょう。

 

●動画解説【万年青の育て方 トラブル編】万年青を枯らす理由⑤上級者の枯らす原因、理由

【万年青の豊明園】【Why do seniors kill OMOTO?】

 

 

他の植物をやっている人

他の植物の育て方の癖

他の植物をやっている(いた)人は、それぞれの植物の育て方の癖を持っています。盆栽ですと、夏の朝晩の水やりだったり、菊ですと、暦通りの育て方、伝統園芸の古典ラン(東洋ラン、富貴蘭、セッコクなど)をされる方は水やりの頻度が少ない、施設で夏や冬の管理が必要な海外の植物、ランですと温度管理など様々です。

万年青と他の植物の育て方で違うところ

ほとんどの場合、やはり植物の勘所を押さえてらっしゃるので、万年青もぐんぐん育っていきます。また、その植物で用土などの資材に凝った方ですと、すぐに自分のお棚にあった、かつ、自分の水やりに合った用土、鉢、などを揃えて上手に育てられます。

風通しなどの環境で一概には言えないのは分かった上で、ここで、万年青の育て方が他と違うところを紹介します。

盆栽の場合

盆栽ですと、夏の朝晩の水やりが万年青の育て方と違うところかもしれません。盆栽のように浅い鉢に、細い根の多い樹木を育てているので、水切れは致命傷になってしまいます。逆に、万年青は真夏に休眠をして水やりを減らすこともあるので、育て方が全く逆です。

その理由は、万年青と盆栽で、鉢と植物の大きさの違いを見ればよくわかります。万年青の方が、植物に対して鉢が大きく、その分、水も保つので、盆栽の方が万年青を楽しむとき、夏に水やりが多くなりすぎてしまうことがあります。夏の高温と休眠期は、万年青を枯らす原因 水やり に詳しいので省略しますが、万年青の年中を通して枯らす原因の1位が夏場の水のやり過ぎなので、夏場の水やりさえ気をつければ、皆さん展示会でも上位に入っている方も多いです。

 

菊の場合

日本の伝統園芸の海外の人気

菊は日本の伝統園芸でも特に海外の方に人気があります。私がアメリカに研修にいたときにこぞって日本の菊栽培をアメリカの人が真似をして、またアメリカ式に楽しんでいました。盆栽や、他の日本の伝統園芸は今、海外で非常に人気が高まっています。

菊の育て方 短日植物と暦

菊は特に暦を大切にされるお客様が多いです。短日植物である菊は、暦、太陽の日の長さを感じ取って秋に花を咲かします。なので、暦通りに作業をしていくと素晴らしいものができるように【江戸時代から!】マニュアルができているので、皆様暦通りに育てていきたいのです。

逆に、万年青は観葉植物、葉を見る植物で、花や実も楽しみますが、多くの人にとって葉がメイン。なので、昭和のころの万年青の育て方の本をみて育てていると、今の気温の高さや環境の変化に対応できずに、万年青では失敗してしまいます。

その年の気候、特に現在の夏の暑さに対応して、今の管理を臨機応変にすることで、上手に万年青を育て上げることができます。特にきっかりとした性格の方が多いので、気候に対応してコンスタントに良作、最上作へとステップアップしやすいです。

伝統園芸のランの場合

富貴蘭、セッコクですと水苔巻きが主流なので、水持ちは非常に良い。したがって、水やりの頻度も少ないです。また、東洋ランでは水持ちの良い用土を用い、遮光をしっかりとするので、やはり水やりの頻度は少ないです。

万年青栽培で一番失敗する、夏の水のやり過ぎで失敗される方は本当に少ない。なので、両方育てる方も今は特に多くなってきました。盆栽、菊は日を欲しがりますが、これらの伝統園芸では日よけネット、遮光ネットを使うのでそれらも代用でき、同じ場所で育てられます。

水持ちがいいので、水やりの頻度が少ないため、夏には失敗しませんが、逆に、春秋の新根の伸びるころの水やりも少ないため、新根が降りにくいことがあるかもしれません。そこに注意するぐらいですね。冬、富貴蘭では完全にカラカラにすることもあるでしょう。万年青はそこまでしてしまうと水切れによる葉焼けが起こるので、そこを気をつけます。

海外の植物の場合

今、非常に多くなっていますね。植物マニアの方で、特に凝った方ですと施設もプロ並みのものを揃えて楽しんでいる方も多いでしょう。温度管理、湿度管理にシビアなもの、夏に水を切ってしまうもの、など日本とは全く違う場所の自生地に合わせて環境から作りこんでいくので、非常に丁寧に事前準備をされます。自分の棚に合うのか、育てられるのかがよくわかっている方も多く、自生地 はこのような場所ですよと言えば、すぐに準備ができます。万年青の場合は日本に自生しているのでそこまでシビアな温室管理は必要ありませんので、あとは育てている植物との環境の相性になってくると思います。

 

 

 

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