索引
万 年青 岡崎市豊明園 栽培管理
5月11日 豊明園外培養所
この時期新根や、新芽の生長は見た目にも際立っています。この季節、屋外の棚にだして栽培する日がおおくなりますが、風の強い日や夜、冷えそうなときは、屋内にいれたほうが無難です。日々の管理が求められます。
鉄線 きんぽうげ科 5月5日垣根につたわせてあります。この時期に花を咲かせます。豊明園ではおもとを外の棚へ出す、目安とする花です。
5月12日 豊明園第一温室
5月23日 豊明園第二温室
潅水 水やり
晴天の午前中に鉢の底からたっぷり流れるほどに抜水をします。新根が出てくる時期ですので早めの潅水に心がけます。天候の変わりやすい時期ですので鉢の用土の渇き具合の変化を見ておこないます。
写真のように、底から水がたくさんでて、中の水や空気が全部かわったな、新鮮になったな、と思うまでやるとよいでしょう。今の時期、外に置いてあるおもとですと、毎朝1回の水遣りです。
鉢の渇き具合を楊枝・赤玉土・富士砂など色の違いを観察しながら換水するのも一つの方法
採光
オモトが一年中で、最も活発に成育する月です。できるだけ朝早くから日光に当てて管理します。11時頃から日差しがきつくなってくるので西日をダイオネットを張ってさえぎり日を弱くさせます。
防風と防寒
上旬はまだ冷え込むことがあります。また風の強い日は防風ネット・寒冷紗などを張り風よけします。
施肥
鉢の前後に置き肥え
液肥 スーパー1・マルチケーミン
病害虫予防 合馬竹酢液
肥料は植え替え後10日ほどしてから与え始めます。水肥は晴天の日におこないます。置き肥は鉢の大小、オモトの成育具合により大きさをかえます。
病害虫
5月6日 農薬散布 防除
丹精込めて育てているオモトが、病害虫におかされて、オモトの見どころである葉がみにくくなったときほどくやしいことはありません。 オモトの害虫はカイガラムシの仲間とスリップスと呼ばれるものがおもに寄生します。殺虫剤散布を定期的に行います。カイガラムシ場合オモトの葉にすすが付着することがあります。病気は赤星病が発生します。
ペタット オモトの交配時に虫の捕獲
おもとの花 交配作業
おもとの花 交配
オモトの花開花直前
オモトの花開花 品種 永島(ながしま) 雌しべから蜜が出ています。
5月23日 豊明園 外培養所
5月27日 芋吹き 新芽が出てきました。
5月30日 長寿楽の図(ちょうじゅらくのず) 新根元気よく伸びています。
5月30日 月光冠(げっこうかん) 子供が出てきました。もう少し大きくなると新根が葉を破ります。下葉が赤くなってきます。
5-6月は万年青のボーナスステージです。2月から4月で新根、枝根が伸びていますので、ここから新芽、葉っぱもぐんぐん伸びてきます。水、肥料を適度にやって、のびのび生長させてあげましょう。
水やり
晴天の午前中に鉢の底からたっぷり流れるほどに抜き水をします。新根も出てくる時期ですので、あまり乾かし過ぎず、早め早めの水やりを心がけます。天候の変わりやすい時期ですので鉢の用土の渇き具合の変化を見ておきましょう。
写真のように、底から水がたくさんでて、中の空気や水が全部かわったな、新鮮になったな、と思うまでやるとよいでしょう。
万年青の豊明園では、外棚は毎日から2日に1回の水やり、温室は2-3日に1回の水やりです。雨、曇り、風の吹く日、晴れの日で天気を見ながらやっています。ご自分の環境に合わせて水やりをしてください。
採光 日当たり
5月は、オモトが一年中で、最も活発に成育する月です。できるだけ朝早くから日光に当てて管理します。11時頃から日差しがきつくなってくるので西日をよしずや、すだれ、ダイオネットを張ってさえぎり日を弱くさせます。
防風と防寒
上旬はまだ冷え込むことがあります。また風の強い日は防風ネット・寒冷紗などを張り風よけします。
外のお棚で育てている方は、冬の寒風、強風で葉を傷めたり、5月までの風の強い日は、風による乾燥で万年青の白い部分を焼いてしまう方がいらっしゃるので、気を付けてください。
施肥
有機質の肥料を約1か月ごとに置いていきます。肥料の動画でもご紹介しましたが、2週間後から1か月後が一番肥料成分が出てきます。肥料をしっかり効かせてください。天気の良い日には、私たち万年青の豊明園では、液肥の スーパー1や、微量要素のマルチケーミンを5000倍ほどでかけています。ワラ灰のアク水も定期的に使っています。
病害虫予防には、合馬竹酢液を5000-1万倍で使っています。
肥料は植え替え後10日ほどしてから与え始めます。
病害虫
丹精込めて育てているオモトが、病害虫におかされて、オモトの見どころである葉がみにくくなったときほどくやしいことはありません。 オモトの害虫はカイガラムシの仲間とスリップスと呼ばれるものがおもに寄生します。殺虫剤散布を定期的に行います。カイガラムシ場合オモトの葉にすすが付着することがあります。病気は赤星病が発生します。赤星病、スリップス、消毒についても別に詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
こちらは、ペタット 虫の捕獲に使います。
おもとの動き、生長色々
芋吹きの芽が出たり、新芽がでたり、新根がでるので楽しい日々です。
こちらの華厳は、根なしの状態から生の水苔にさし新根が沢山でてきました。
月光冠(げっこうかん) 子供が出てきました。もう少し大きくなると新根が葉を破ります。下葉が赤くなってきます。
5月も後半になると、日差しによっては朝の8時にはネットを引くことがあります。
おもとの花 交配作業
まとめ
5月は万年青のボーナスステージです。新根をどんどん出させて、新芽を1枚でも多く伸ばしてあげましょう。水やりはしっかりと、乾かし過ぎずに。
採光は朝、午前中の日を良くとって、午後からの日は遮光をしてもよいでしょう。
肥料はこの時期が一番大事。しっかりと丁寧にあげてください。
この時期まで、寒い風、強い風で葉を焼くことがあるので、気を付けてください。
病害虫はこの時期活発なので、定期的な消毒は必要です。
●動画解説 【万年青の育て方】5月の栽培の基本 水やり 採光 日当たり 置き場所 病害虫予防 肥料 交配 花 実 防寒防風
【万年青の豊明園】【How to Grow OMOTO in May】Rohdea
万年青の実を楽しみにしている方は、
5月の万年青のトラブル・注意点
下葉落ちのような問題ないものから、薬害などの最悪枯れてしまうものまで紹介します。
こんにちは、万年青の豊明園です。5月の万年青のトラブル・注意点についてお話します。
トピックは、
下葉が落ちる、植え替えの新根が折れる、
肥料切れ、水切れ、西日、直射日光による葉焼け、
病気、虫、真昼間の水やり、高温、強い光と薬害 まとめ です。
5月の栽培の基本でもお話しましたが、5月の万年青のボーナスステージ。新芽、新根がぐんぐん伸びる生長期です。だからこその肥料切れ、水切れ、といったトラブルや、虫や病気も極めて発生しやすい時期なので、消毒によるトラブルもあります。トラブルの軽い方から解説していきます。
下葉が落ちる
はじめての方はびっくりされますが、この生長期は葉が交代する時期でもあるので問題ありません。暖かい場所では葉の寿命は2年、寒冷地ですと3年です。私たち万年青の豊明園の愛知県岡崎では、葉が2年たつと、春から秋まで、下葉はだんだんと枯れ落ちてきます。木に力が付き、勢いがつくと2年の葉の寿命が3年、4年と持つようになります。
植え替えの新根が折れる
この時期、まだ30℃を超えない時は、植え替えをされる方もいらっしゃるでしょう。春の植え替えは桜の時期の方がよいですが、まだ植え替えはできます。その時、新芽がもうかなり出てきているので、植え替えの際は新根を折らないように気を付けます。植え替えが刺激になり新しい根はでますし、枝根も出やすいですが、多少のダメージになります。
植え替え後も、乾かすと新根が止まるのでしっかりと水やりをしましょう。
肥料切れ
ぐんぐん新芽が伸びたいこの時期、肥料が切れると葉数は少なく、葉巾は狭くなってしまいます。根が傷むほど濃い肥料や、多い肥料はNGですが、適度な肥料や液肥で新芽の伸びを加速しましょう。
水切れ
新芽、新根が伸びる際は栄養ももちろんですが、まず水を吸収して大きくなります。生長したいときに水がないと、新芽、新根は生長がとまり、ひどい時には1-2週間機嫌を損ねることがあります。鉢の表面や底がしめっていれば水は控えますが、乾いたらたっぷりと上げてください。
西日、直射日光による葉焼け
日が強く、白い部分は葉焼けがしやすいです。昼間の直射日光や、長く西日に当たる場所では、寒冷紗、日よけをやることで強い日を遮ってください。
病気、虫
気温も25-30℃になり、病気、虫にとっても最高の時期です。病気で古い葉や去年の葉を傷めてしまったり、新芽を葉食い虫やスリップスに食べられてしまうと1年後悔することに。農薬や虫取り紙、竹酢液などの民間の虫を遠ざけるものを使ったり、風通し、適度な日光で健康的なお棚を整備しましょう。
真昼間の水やり
秋、冬、春は朝の水やりがベストです。5月も天気の良い朝の水やりは万年青にとっては最高です。それでも、気候が変わって昼間に35-40℃近くになるようでしたら、5時6時の早朝や、夕方の水やりに変更してください。昼間にあげた水が日光と35℃以上の気温で熱湯になり、根芋を傷め、最悪倒れてしまいます。
高温、強い光と薬害
農薬を散布する際、注意書きをよく守ってください。散布で一番気を付けることは、強風時、高温、強い日光は農薬を中止すること。強い風で思わぬ方向へ薬剤が掛かってしまうので、強風時は中止します。高温や強い日光の時は、薬害が発生しやすく、最悪枯れてしまうので注意します。風のない、温度の低い、散布後に直射日光や強い光が当たらないときに農薬は使うようにしましょう。
ダメージのまとめ
下葉が落ちる、植え替えの新根が折れる、はまず問題ありません。
肥料切れでは葉巾が狭く、葉数が少なくなります。
水切れでは最悪長期にわたって生長が止まります。
西日、直射日光による葉焼けは真夏にむけて日よけをしっかりとしましょう。
病気、虫 はこの時期枯れることはまずないですが、観賞価値のある葉を傷めるので注意します。
真昼間の水やり、高温、強い光と薬害は最悪万年青が倒れてしまうので気を付けましょう。
今回はちょっとびっくりするようなこともありましたが、万年青は日本に自生する非常に丈夫な植物です。多少のキズができても夏や秋の新芽で隠れて気にならなくなりますし、来年には綺麗な新芽を見せてくれます。最悪枯れてしまうようなことさえ押さえて、ワクワクするような万年青の新芽を楽しみましょう。
●動画解説 【万年青のトラブル】5月 最悪枯れる薬害 下葉落ち 水切れ、葉焼け、赤星病、肥料切れ、水やり 植え替え 病害虫
【万年青の豊明園】【How to Grow OMOTO in May】Rohdea