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万年青植え替えの時の消毒【殺菌剤・殺虫剤】
おもとの消毒【殺菌剤・殺虫剤】について
おもとをきれいに育てるなら、定期的な消毒が必要です。春、秋の人も心地よいと感じる温度で、おもとは生長しますし、病害虫も活発になります。なので、春、秋はきちんと消毒をしましょう。
私たちでは約1カ月に1回、殺菌剤をしています。殺菌剤の袋には殺菌剤と書いてありますが、もう発生してしまった病気にはほとんど効きません。予防薬として使っています。なので、病気が出る前に消毒をするのが基本です。
病気は虫が媒介するので、竹酢液をその時期は週に1~2回、水やり変わりにやるようにしています。また、おもとの菌は水が多いと繁殖するので、葉に水がかからないように水やりをすることも肝要です。
秋、春の植え替えのときは、写真のように消毒液に数分、涼しいときはもう少し浸してしまいます。1000倍の殺菌剤ダコニールに展着液を入れています。この利点は毎月の消毒では根や葉の溝、隙間までしっかりとかからない場所もすべて消毒液に浸すことができ、完全に殺菌できます。薬害が怖いので、長く浸すことはNGです。特に暑い日にやる場合は気を付けます。
万年青の薬害
・新芽の出る前後農薬の濃度を間違えて散布した時におこります。又日中気温が急激に上がり葉の芯に溜まった農薬が濃くなった時に起こりやすい。
症状は1月後に萎縮した葉が現れてよく分かります。葉の薄い日月星系統・薄葉系統などに良く見受けられます。
・植え替え時に消毒液に長くつけると起こりやすい。気温の高いときは特に注意。また根毛の元気な時は付ける時間を短くします。
万年青が枯れる原因、理由 枯れないようにするための方法、対策 の薬害のページでも紹介していますが、万年青が全滅や、すべてにダメージを受けるのは薬害で失敗したときです。薬害が起きても多くは多少葉焼けが起こる、生長障害が起こる程度ですが、ひどくなると葉の形が変わってしまう、生長が止まる、次の年も影響が残ることも。以下の薬害の予防の通り、農薬の濃度、天気に注意しましょう。
よくある失敗
濃度を間違える
1Lの水に1mLの農薬のところを、10mLにしてしまうと、10倍の濃さになる。濃度が10分の1ならただ薬がきかないだけですが、10倍になると薬害は起きやすくなる。対処法は、それがわかったら、大量の水で少しでも農薬を洗い流すことです。特に新芽などの生長点、新葉は水の吸収が強いので、それらを洗い流します。
高温、強い直射日光
高温や直射日光は普段より水の吸い上げがよくなります。いつも以上に薬液を吸収しすぎて薬害が起きる。また、薬液の水が蒸発して、濃度が濃くなる、光で化学物質が変化して、ということも考えられます。
天気の変化
曇りだと思っていたのに、急に日が差してしまった、温度が高くなってしまった、という天気の急変はどうしようもないです。そうならないように、対処法として私たち豊明園は夕方に薬剤散布をやるようにしています。
植え替え時に長く薬液に付け過ぎる
植え替えをしていて、消毒(殺菌、殺虫)で薬液につけることがあります。数分や、涼しい期間なら10分ほどなら大丈夫ですが、急な訪問や電話などで忘れてしまって漬けすぎてしまったら、薬害が1か月ほどで出てきます。特に、高温、直射日光が強いとよく薬液を吸うので注意。予防法は忘れないようにする、対処法は水につけておくぐらいか。
薬害の予防
★農薬の分量を計器で正確に測る。
★日中の気温の高い時、直射日光の強いときは農薬散布をしない。(曇りの日にする)
★涼しくなってから農薬散布。
★オモトを浸ける時間をはかる。薬剤に植え替え時に漬ける場合
よく殺菌、殺虫剤を効かそうと農薬を倍の濃度で → 薬害
農薬は倍の濃度で、倍の効果はありません。ただ効果が少なく、もしくはなくなることもあり、薬害のリスクだけは倍以上になります。
病気が出始めたら心配になり、強い薬や、しっかり効かせたいと思う気持ちは痛いほどわかります。他の万年青に病気をうつしたくないです。それでしたら、規定量を散布します。規定量が一番効果が高く、薬害も少ないです。農薬自体、できれば使いたくないもの。規定量できちんと使いましょう。また、他の竹酢液や、ワラ灰など古くからの知恵を使って、害虫をへらす、免疫力の高い健康な万年青作りをしていきましょう。
例えば、殺菌剤・殺虫剤の濃度について 1000倍を2000倍、3000倍 →これでは薄くなっていますね。1000倍を500倍や300倍で濃くすると、効き目が悪くなるものもあり、かつ、薬害のリスクは飛躍的に上がります。
●動画解説【万年青の育て方 トラブル編】万年青が枯れる理由③薬害 濃度の間違い、高温、直射日光、漬け過ぎ
【万年青の豊明園】【Why OMOTO are Affected by Phytotoxicity?】
おもと わら灰 灰汁(アク)水について
薬剤散布後のおもと
薬剤散布(薬散)後のおもと。展着液が入っているので、しっかりと万年青についています。展着剤のおかげで、見た目は多少悪くなりますが、殺菌剤、殺虫剤の効果が1-3週間ほど続きます。展着剤がないと、水やりですぐに殺虫剤、殺虫剤が流れ、効果がなくなります。
農薬散布
○マンネブダイセン水和剤 500倍 殺菌剤、マンネブダイセン水和剤を散布すると少し黄白色の痕が付着します。
農薬は数種類を交互に散布すると効果が上がります。何度も同じ殺菌剤をやると、耐性、抵抗性がついてくる。
○メーカーの希釈倍数を守ること。葉の表面、裏面全体を農薬散布
農薬を正確にはかり希釈する。
万年青の薬害 要約ver. 1分で読めます
原因、一年で一番薬害が起きやすい時期、症状、春から夏の生長期に薬害が起きやすい理由、対処法をご紹介します。
万年青の薬害の原因には、濃度の間違い、高温と日光、薬液に漬けすぎ、などがあります。
一年で一番薬害多いのが、春から夏の生長期です。それも、生長期なので新芽に吸い上がった薬液も集まり、新芽がやられてしまうからです。
症状は、薬剤散布の約1か月後、新芽が最悪枯れる、枯れないまでも、委縮する、縮む、短くなる、丸葉になるといった、普段とは違う葉、生育不良の葉になってしまいます。運が悪いと次の年も継続します。
なぜ春から秋の生長期に薬害が起きやすいのでしょうか。その理由は、
1、気温が高くなる
2、日光も強く、そのために薬液を吸い上げすぎてしまう
3、高温と日光で新芽に溜まった薬液が濃くなり易い
4、生長期なので新芽に吸い上がった薬液も集まり、新芽がやられてしまう
5,殺菌剤よりも強い殺虫剤もやることが多いので、より薬害も出やすいです。
対処法として、私たち豊明園は涼しく、日光も当たりにくい夕方に薬剤散布をやるようにしています。薬剤がしっかり効くように、数日は雨のない日がベストです。
万年青が枯れる原因、理由 枯れないようにするための方法、対策 の薬害のページでも紹介していますが、万年青が全滅や、すべてにダメージを受けるのは薬害で失敗したときです。
●動画解説 【万年青の育て方トラブル編】薬害の原因、症状、対処法、一年で一番薬害が起きやすい時期、春から夏の生長期に薬害が起きやすい理由
【万年青の豊明園】 Phytotoxicity OMOTO Rohdea
・参考ページ 万年青の消毒 農薬 殺菌剤、殺虫剤について