万年青 病害虫対策 アメリカ ロングウッドガーデンズの場合

ロングウッドガーデン(Longwood garden)

アメリカ フィラデルフィア近郊にある大きな観光庭園

自国の植物を大切にするアメリカ人

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
多くのガーデナーを志す生徒がいます。
皆、すべて違う考えを持っていて、デザインについても意見が分かれます。
温室の美しいロングウッドでは皆あのアメリカ式のゴージャスなデザインが好きかと思ったら、半分くらいが人工的なデザインはいいけど好きじゃない、このような自然のままのデザイン?が好き、将来そんな仕事に就きたいと言っています。
デザインというよりは、自国の自然のまま、保全をするようなイメージでしょうか。
イギリスでも、多くのナショナルトラストのメンバーが自国の木、花、植物でガーデンを作りたいと言っていて、国も英国の木を保全する活動に予算を割いています。公園などに自国の木を植えれば予算がつきます。
ロングウッドのゴージャスな温室を作るには、メキシコやカリフォルニア、フロリダ、カナダなどから3日や1週間かけて車で運び、色鮮やかな花や植物を揃えなければなりません。
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自国の、また、アメリカの場合ですと地域の植物、地形を生かした植物デザインでは、よりゆったりした、優しいデザイン、自然のままのデザインになります。落ち着く、心が静まるようなデザインがこれから伸びてくるのかもしれません。
植物が国をまたいで行きかうことで、病害虫や雑草がまん延することもあります。昔からの生態系を維持していくエコロジストが多くなっています。

ロングウッドガーデン

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-25℃でも外でおもとを育てているロングウッドガーデンにて 庭園内の彫刻

 

ロングウッドガーデン 噴水

外の庭園と、大きな温室が多数ある巨大な植物園。噴水や野外のコンサートなども行っている、植物を中心としたテーマパークといった方が正しいかも。

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ロングウッドガーデン 熱帯の部屋
小川と池がつくってあります。熱帯なので採光がよく、藻がよく育ってしまいます。こちらは、藻を防ぐための方法をいくつか持っていて、これは、黒い環境にも害のない液体を入れ、光の反射をよくし、かつ藻が光合成しにくくするものです。

温室は巨大で、それぞれにヘッドガーデナーというトップ、ボスがいます。害虫に対しては、それぞれのボスの方針で、徹底的に農薬で害虫を殺す、という戦略の方と、益虫などによる総合的な防除【IPM=Integrated Pest Management】を目指している方がいました。

病害虫の表 それを食べる益虫

病害虫   Spider

Mite  ハダニ

Thrips スリップス あざみうま

Aphid  アブラムシ

これから、特に3月の暖かくなってきた時期からスリップスの被害を受ける人がでてきます。豊明園では2月からスリップス用の予防薬をやります。これらの害虫は温室害虫とも呼ばれ、温室などの温かい場所で繁殖、越冬するので外棚はそこまで気にしませんが、温室では気を付けておきます。やわらかい新芽が好物なので、新芽の動き始めにきちんと防除。

上の写真のように、植物の小さな毛と同じくらいの大きさで1ミリ以下、ほぼ見えないと思います。あざみうま の名は多くが顔が長く馬面で、「馬出よ」といいながらアザミの花をふって、出てきた花粉食のアザミウマを数える古い時代の遊びに由来します。スリップスは6000種以上確認されていて、おもとの世界では害虫として嫌われていますが、他の害虫、ダニを捕食するものもあり、それらは益虫として研究が進められている。

多くが植物を食べるが、花粉や菌類の胞子を食べるものまでいる。足が短く、動きは活発ではないが風にのって移動する。ロングウッドガーデンは殺菌剤、殺虫剤も使用するが、基本的にできるだけそれらを使わず、益虫を使って温室内をコントロールしたいと考えていて、イギリスと同じく益虫を買っていた。

常緑 万年青の耐寒性 アブラムシ

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
朝6時半の温室
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外からくる植物のチェック
アブラムシを発見 1年で10万ポットの植物が入れ替わるロングウッドでは、約3万鉢が外から運ばれてきます。それらを可能な限りチェックして、病害虫を未然に防ぎます。
アブラムシやスリップスなど発見したらロットごとに注意書きをして、展示のチームへ 今の展示チームは天敵を使って防除するより、美しい温室のため、直ぐに殺虫殺菌剤を使うのを好むので、広がる前に防ぎます。

ロングウッドガーデン

ランとコンサーバトリー

奥に部屋があり、デュポンやプライベートでの晩餐会、音楽会がある。奇跡の星の植物園でも結婚式や前撮りをされる方がいましたが、こちらでも同じように植物園、温室を楽しく使っています。コンサーバトリーとは大きな温室、という意味。

今日聞いて今も信じられないのですが、ロングウッドガーデンはネコを20匹飼っていて、ネズミを捕るのに使っているそうです。私が主に仕事をしている繁殖温室は殺虫殺菌剤を使うのでいませんが、それらを使わない温室はネコをはなしているそうです。ガーデナーたちの癒しにもなっているようです。ちなみに未だにネズミは見たことがありません。   2018年2月 研修

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今、病害虫研究室で研修中
この中で植物を育て、虫を観察します。
天敵を使った防除を試みていて、ここでは他に、わざわざ害虫を育てています。天敵のえさにするために。

 

完全装備で消毒

完全装備で消毒  -25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて薬剤散布の様子

 

おもとの害虫対策

オルトランDX粒剤 5号鉢に1gを目安 浸透移行性殺虫成分が植物に吸収され、植物全体を害虫から守る効果が持続します。

浸透移行性

オルトランDX粒剤 農薬は根から吸収されます。おもとの芽が動く前からおこなうときれいな新葉がでてきます。特に中葉や大葉におこないます。

ハダニ、雁 ロングウッドガーデン

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
朝  雁 がん を探しています
雁のふんが病気を伝染させるので、雁をみつけたら近づいてガーデンの外へ逃がします
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今、病害虫の研究所にいます。
1200種以上いるといわれるハダニをチェック。0.5ミリ以下なので最初はなかなか見つかりませんでした。
白い粉みたいなものは脱皮した殻で、三回脱皮します。気温が高く、乾燥した場所を好むので、ほぼ葉の裏にいます。葉の裏に霧吹きを掛ければ防除になります。
殺虫剤は益虫も殺すので使うのは最後の手段、という考え方で病害虫防除をしています。ハダニの天敵、ケナガカブリダニや、ハダニアザミウマ(スリップスの一種)を使って、天敵と、ハダニのバランスを取りながら防除していきます。
虫を捕る黄色のくっつく紙も使います。
竹酢液や自然のもので対処していく私たちの考え方とも合っていて、面白いです。
竹酢液 においで虫を来なくさせて、病気の侵入、媒介を防ぐ 害虫がこなくなるのが一番安心
ダニ用 アファーム乳剤 エセダン乳剤
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同じ水コケを使っていました。
おもとでは4A, 3Aを使うことが多いです。
こちら地下室で日を当てないように保管し、使い切るようにしています。培地で根を出させたランを水コケで管理しています。
この水コケは質はなかなかでした。棘や落ち葉は少々。気になる方は手袋をして使いましょう。棘には気を付けて。
 
 
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研究棟 クリーンベンチ
すべてアルコール消毒をしてから始めます。菊の培養。ロングウッドは菊が非常に有名ですが、このように1-2年前から苗を作っていきます。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

3/10からサマータイムが始まりました
緯度が高いところでは夏と冬の昼間の時間が違うので、サマータイムを採用しているところも多いです。このアメリカとイギリスではサマータイムがあります。一時間時間が早まります。カナダでは、夏、日が落ちるのが夜の11時になることも。

 

ロングウッドガーデンのガチョウ

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
ガチョウの足跡2018/3/31
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ガチョウのフンで藻が異常発生するので、チェックしています。
夏は日本の愛知県と同じくらい湿度が高く、気温もあがるペンシルベニア州。湖は蚊の発生を抑えるため、常に空気を入れています 水が動いてさえいれば、蚊はでてきません。メダカなどでボウフラを食べてしまうのもいいですね。10円玉などの銅もいいそうです。
有害な藻を抑えるのに、藻をたべる微生物も使っています。
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ロングウッドガーデンにて

温度を積算?を測る機械

今年は例年に比べかなり寒いです。この毎日のデータを例年と比べ、虫の発生を予測します。今年はいつもより遅く発生するでしょう。

 ロングウッドガーデン インターン

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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

雪の日
 
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研究棟
2時間前に雪かきしたばかりでこんなに積もる、この日は6時の閉館が2時になりました
 
数日前はみんな半そで半ズボンの春や夏がきた!って格好だったのに、、
彼女は研究棟の研修生で、24才、大学で学位をとってロングウッドガーデンの研究室でインターンをしています。アメリカの就職事情はかなり厳しいようで、学位まで取った学生も多くは卒業までに就職できず、パートタイムや職探し、その他にこのようなインターン(このインターンも人気の場所は競争が激しい、、)をして経験を積みます。経験さえあればポストさえ空けばどんな仕事もすぐに決まるそうですが、なかなか学生にそこまで要求するのか、という感じもします。また、コネが非常に重要だともいっていました。
 
 
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彼女はテネシー州からきているのですが、実家に帰るのは10時間のドライブ。こちらでは当たり前で、イチローのマーリンズまではロングウッドから3日かかりますが、植物が運ばれてきます。夏の休暇、サンクスギビング11月終わり クリスマスとあと数回帰るそうです。車社会です。
ちなみにロングウッドガーデンの北東にニューヨークがありますが、そこまで車で3時間です。
 
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この森を抜けて仕事に行きます。朝6時半
 
中国人の研修生にとって、このインターンは非常に特別なもので、代々、先輩から限られた後輩へ伝えられているそうです。
コソボの人にとっては、大学の4-5年のうち2年は国内や国外のインターンが授業の一つで、インターンのリストと推薦状を渡され、自分で申し込みます。実地で学び、職に生かすという考え方でしょうか。彼女はニューヨークのアジサイ農家を選び1年研修し、このロングウッドガーデンにまた1年研修で来ています。インターンリストはアメリカからヨーロッパまで様々。

ロングウッドのクリスマス

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
ロングウッドのクリスマスは一年前から始まっています
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一年前から皆で分担して、クリスマスボックスやツリーの飾りつけを作っていく
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ボックスの紙とリボンを選んでいるところ
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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
クリスマスの飾りの倉庫、一軒丸々使っています
1年以上前からクリスマスの準備をしています
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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
大きな敷地の中に家がいくつかあり、ガーデナーのための家だったり、クリスマス用品の倉庫だったり、、
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ビールショップに行ってきました。ペンシルバニア州は歴史がある、古い州でアメリカの禁酒法の名残で、普通の食料品店でお酒が買えません
ビールを買うにはビールショップへ、ワインやウィスキーを買うにはリカーショップ?へ行かないと買えず、たくさんは飲みませんが好きな私としてはなかなかひと手間です。
こちらはビール文化?があり、種類がめちゃくちゃ多い!アメリカ全土、世界中に輸出するような大きな会社から、ペンシルバニア州だけ、もしくは小さな街だけ、のようなほんとに小さなビール会社まで。
 
一緒に働いているガーデナーの夫が数人でビール工場を始めていて、今ちょうどアルコールを売る許可の申請中。日本よりかなり敷居が低い気がします。
禁酒法
アメリカ合衆国史における禁酒法(きんしゅほう、英語: Prohibition)は、1920年から1933年までアメリカ合衆国憲法修正第18条下において施行され、消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止された法律である
wikiより

プロフェッショナルガーデナー

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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
2年制のプロフェッショナルガーデナーたちのプラントセールス。
自分たちで育てた野菜や花、展示で使い終わった植物を集めて、他の職員や来場者に売っています。
このお金を集めて、イギリスガーデン旅行(修学旅行?)のお金にします。
寄付で自分たちの学費は払わなくてよく、逆に半分以下ですがロングウッドで働くことで、お給料ももらいながら、という学校の運営の仕方は非常に勉強になりました。

石と万年青の永遠性 ロングウッドガーデン

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ィラデルフィア チャイナタウン
春節
5~8頭の獅子が獅子舞を踊り、店の前で爆竹を付けていく。すごい迫力で鼓膜がやぶれそうなぐらい。最後に、レタスがつけてあり、それを獅子が食べて次の店へ
レタスは中国語で『生菜』とかいて ションサイ と発音します。『成財』と同じ発音になるため、縁起がよいということで、レタスなんですね。ちゃんと食べた証なのか、獅子舞から食べられたレタスが高々と少しづつ放り上げられます。
 
 
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより
晴れていたので昼休みに皆と散歩。春の訪れを感じます。
現在は研究部門にいるので、写真禁止な場所や植物が多いです。ロングウッドガーデンだけの新品種やその交配、論文用の植物、研究を手伝っています。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより
春らしくなり、葉も元気になってきました。何度も復活してくる強さが万年青にはあります。
日本庭園ではおもとは単体で植えられることは実は多くなく、木の元や石の元に植えられます。特に石とおもとは縁起の良さという点で相性がよく、石の変わることのない永遠性と、万年青の万年栄えていくという永遠性が掛け合わさって、非常に縁起がよい取り合わせだと言われています。おもとをさりげなく使い、かつ、おもとの緑が場を引き締め、日本庭園を素晴らしいものにしてくれます。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

雪がたまたま降ります
おもとは雪が降っても元気

ロングウッドガーデンの夏の気候

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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

スノードロップ
おもとの近くにあります。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより
おもとの近くにあります。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

おもとの群生の近くのタワー
ここペンシルバニア州は日本の夏に気候が似ていて、夏はかなり蒸し暑い、湿度の高い夏が来るそうです。イギリスでは冬は寒くても、夏はかなり涼しく、多くの夏に弱い植物でも生き残れますが、ペンシルバニア州では夏の湿度にも、冬の-25℃にも耐えうる植物でないと外では生き残れません。
そのロングウッドガーデンで元気に、どんどん増えているおもと。おもとは丈夫だとはわかっていましたが、こんなに丈夫だとは。相性もよかったんですね。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

春に向けてチューリップ花壇

鹿よけの ネット
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

2月の後半から鹿よけの電気柵を張っていく 夜6時、閉園した後にインターンがきて、柵をはる。
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鹿害

鹿はチューリップがよほど好きなようで、若芽が食べられている
アメリカの大きな問題のなっています。ガーデニング好きな人から困っているという話をよく聞きます。特に、この場所はかなりの田舎で近くに林も多く、チューリップや野菜をやられたという話です。
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鹿用のピーナッツバター

これを電気柵につるし、このピーナッツバターを食べに来た鹿がビリっとなってこなくなる
土日も含め、近くに住んでいるインターンが電気柵をやります。住むところを与えられていますので、皆さんこういった仕事もきちんとやります。2人づつで、朝も早いです。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより
研究棟の廊下
ロングウッドの菊は展示が素晴らしく、秋には菊を見に世界中からお客さんが集まります。その原点がこの靖国神社に奉納された菊
おもとと同じように、1000年前から日本で薬草としても使われていた菊。皆が、日本では菊は1000年の歴史があるんでしょ?と聞いてきます
1000年前の薬草の本におもとと一緒にでてくる菊
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより
研究棟の廊下
椿は常設展示しています。菊に魅せられたアメリカ人
菊という日本、中国の植物をデザインでまったく違う印象にさせるロングウッドのデザイナーにはたまげます。
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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

ここからゆっくり歩いて5分の場所におもとが植えてあります。もう20-30年になるので、自生しているような感じです

Koyo 君子蘭 Clivia サンライズSunrise 竜骨と甲竜

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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

研究棟 君子蘭
このロングウッドガーデンで新しくできたサンライズSunriseという品種。おもとの甲竜のような山が花びらにできています。こちらでは船底の竜骨Keelingという言葉で表現していて、非常に面白いなと思いました。オモトでは竜の背ひれに見立てるよと教えてあげるとそっちのがかっこいいじゃんと。やはりここで作った品種なので思い入れがあり、皆さん好きなのが伝わってきます。ちなみに、300-900ドル。フィラデルフィアフラワーショーと、ロングウッドガーデンの売店で売っている珍しいもの。
君子蘭の黄色の花を最初に見つけたのはうちの研究員だといっていました。
君子蘭 Clivia クライビア Wikiより
クンシラン(君子蘭)属 Clivia は南アフリカ共和国スワジランドに産するヒガンバナ科の属のひとつで、クリビア ミラビリス Clivia mirabilis を除き森林の薄暗い場所に自生する。「ラン」とつくが「ラン科」ではない。クロンキスト体系ではユリ科に含める。
ウケザキクンシラン(受咲き君子蘭)Clivia miniata の園芸品種が日本国内では良く知られている。
肉厚の葉とオレンジ色の花を楽しむ園芸植物。南アフリカの平原が原産。ヨーロッパを経由して、日本には明治時代に渡来した。ヨーロッパでは花を楽しむものとされていたが、日本では万年青などと同様にの美しさを楽しむようになった。それゆえ、古典園芸植物に分類される。
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北アメリカ君子蘭協会 君子蘭コンテストのお手伝いをしました。
植え替え講座
アメリカでも日本でも、同じようなことをしているんだなぁと関心 根も太く、万年青と同じように割り子もしますし、アケボノといった言葉も通じます。
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斑入りや羅紗葉、花の形など多くの品種があります。

皆さん植物が大好きでたまらない様子。
数人の方は車で10時間!!?かけてロングウッドまで出品に!日本のおもと大会でも熱意のある方はそれ以上遠いところからいらっしゃいますが、こちらでも。好きですね。

Gunjaku 君子蘭 ロングウッドガーデン

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研究棟 フィラデルフィアフラワーショーの準備 君子蘭
こちらでは、素立の部、株立ちの部があり、それぞれ競う
鉢は素焼き鉢かプラ鉢であまり気にかけないようです。おもとのように鉢も含めた総合芸術としてみているのではなく、花と姿が主体
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これらの君子蘭の葉を拭いていきます。
おもとの羅紗の襟組のように、葉元のジグザグ(ジグザグで通じます)を鑑賞する文化があるようで、そこもきれいに拭きます

フィラデルフィアフラワーショーの準備 君子蘭

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フィラデルフィアフラワーショーの準備 君子蘭
研修生全員でショーのために君子蘭の植え替え、葉を拭いて、花の支柱を立てる。おもとと同じく、首元の襟組をみるので、そこも綺麗に拭いて整える。花の時期は一定ではないので、早く咲いたものは少し寒いクーラーへ入れる。
花は本当に素晴らしいです。おもとの大会を見ている私としては、やはり鉢にこだわらないのはもったいないような気もしてしまいます。どんなに素晴らしい君子蘭でも、素焼き鉢では、、。逆に花が素晴らしく華やかなので、鉢にこだわらない方が引き立ててよいのかもしれません。
デュポンの家には、飾り鉢の植物はたくさんあり、鉢を楽しむのは一部の人の趣味なのかもしれません。海外の人が日本の園芸をみてその種類や歴史に驚くと同時に、鉢の素晴らしさに驚きます。文化の違いもあるかもしれません。
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ロングウッドガーデン
航空写真
今も庭園が拡大を続けています。
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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて

アメリカのおもと

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寒さの厳しさと、鹿の多さ 
アメリカの冬に非常に適しているおもと
イギリスも冬の寒さが厳しければもっと万年青がクローズアップされるでしょう。暖流の影響で、北海道からそれ以上の緯度にも関わらず、比較的温暖なイギリスではおもとだけが残るということはなかなかないです。
アメリカは-25℃【フィラデルフィア】まで下がり、鹿が非常に多いので、様々なガーデンで冬に万年青だけが残ります。
日本の鹿が多い自生地で万年青が殖えているのと同様、
面白い発見でした
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-25℃でもおもとを育てているロングウッドガーデンにて
ガーデンの様子
春らしくなってきました

デュポンハウス

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デュポンハウス
ここにデュポンは住んで、園芸を、庭つくりを楽しんでいました
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ドッグウッド ハナミズキ?の病気
先端が黒く枯れているのがわかるでしょうか?
すべての病気がわかるわけではないので、わからない病気は提携している大学や研究機関と調べます
まずは写真をとって

 Choshun-kaku ボランティア 土壌検査 ロングウッドガーデン

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-25℃の極寒でおもとを外で育てているロングウッドガーデンより

元高校教師、大学教授のスティーブ、椿の土壌採取をしているところ
この常勤のスタッフからボランティアを含めると1500人以上が働いているロングウッドガーデンだからこそかもしれませんが、リタイアした人が以前の職を生かしてボランティアをしています。皆さん週に1回、遠くの方ですと1時間以上かけて午前中だけ一緒に働きます。皆さんお孫さんに会いに行くから来週はパス、だったり、自分の予定と合わせて、ボランティアを楽しんでいます。
おもとの世界もそうですが、多くの志のある方によって支えられ、おもとという文化が育っていき、次の世代に伝えられていきます。
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アメリカ人の気質なのか、やるとなるととことんやり、あとは終始リラックス。また、やる気のある人や能力のある人にはかなりの権限?を与えて、自由にやってもらっている印象です。ロングウッドガーデンの土壌の検査はほぼこのスティーブが一手に担っています。彼のスマホにはガーデナーから土壌検査の依頼がたくさんきます。

 

おもとは万年青と書き、その常緑が永遠に続くかのように栄えていったので、万年、青々と栄えるという意味で、万年青と書きます。

アメリカのオモト ワシントンDC スミソニアン博物館