錦鉢 小菊の魅力
小菊は菊を鉢の胴にあしらった柄で、古くからの歴史があります。中国の故事に菊の露をすって不老長寿といえるほど生き永らえた仙人の話にあるように、長寿を代表する柄で、無病息災、邪気払いなどの意味を持ち、花言葉は高貴。天皇および皇室の紋になっています。花の形が太陽に似るので、花の中でも最も位の高い花とされています。
おもとの鉢には、地の黒にこの小菊をさりげなく使った柄が多いですが、大輪の菊や、乱菊、菊水のような菊が水に浮いている柄、菊尽くしで鉢を埋め尽くしたものまで様々な文様があります。
あっさりとして、上手におもとを引き立ててくれる小菊は展示会はもちろん、自宅での観賞用にも喜ばれる柄です。
たかが小菊、されど小菊
どのおもとにも上品に寄り添い、引き立ててくれる七々子と並ぶ名脇役
黒の余白の美、落ち着きが品の良さを出しています
昔からの慣例で価値以上に非常に安くなっていますが、
国産で、ここまでの技術の高さ、手間、仕事の緻密さなどを考えると実際の価値の3分の1ほどか。それだけに、初めの一鉢に使われる鉢でもある
豊明園