根岸の松 (ねぎしのまつ)

分類    薄葉系統   江戸おもと
作出年代  安政4年(1857)
登録    昭和9年
作出者   篠常五郎
命名者   篠常五郎
登録者   日本萬年青連合会
作出地   

おもと 根岸の松(ねぎしのまつ)

折り下げ良く、甲竜のない優美な葉姿に、濃緑色の深覆輪。細かい線状の白い斑が全面に入る。この斑を「根岸斑」または「千代田斑」とよび、本種は千代田系統の祖先といわれる。作出者・篠常五郎が営んでいた老舗のおもと店が当時の住所で東京府北豊島郡金杉村根岸にあったことから「根岸」の名が付けられたといわれている。
葉は中立ち葉で葉先は尖ります。子出し良く実付き良い品種。
採光・肥料は普通、性質は強健。

おもと品種名 根岸の松 (ねぎしのまつ) 7年生 鉢14.5cm鉢

「根岸の松」は江戸時代には鉢に画かれている「根岸松」と書かれています。
「根岸の肴舎」

江戸おもととして非常に有名。今は多くの人が楽しんでいる千代田系統の元祖がこの根岸の松(ねぎしのまつ)です。今年が2018年なので、もう161年もたっているのですね。江戸万年青である五大州や残雪などの縞や図、金鶏のべっ甲柄などはありましたが、この根岸斑は当時なく、完全に新しいものでした。今の千代田系統の素晴らしい品種や、千代田獅子、千代田羅紗などの派生系統もこれがなければ生まれていないわけで、万年青界においては最重要な品種です。根岸の松のためだけに作られた写真の鉢も、それだけの価値のある「根岸松」だからそこ、と言えるでしょう。作りも最上級です。
写真のように実も付くので、交配も楽しめます。同じように千代田の松や千代田系統もある程度の大きささえあれば、実がつくので、まいてみる価値が大いにあります。
非常に丈夫ですが、やはり根岸斑のある白い部分は濃紺の地より焼きやすい。私どもは夏場直射日光をとってお客様ものためにも、おもとのためにも、丈夫に作りたいと思っていますが、手にした最初は直射は気を付けて。暗い場所はよろしくないですが、直射を避けた方がよいでしょう。また、寒風、強風も白い部分をやくので冬場は気を付けます。
根岸の松 根岸系統(千代田系統)という新しいジャンルの先駆けとなりました。
篠常五郎が著した『萬年青図譜』に掲載されています。篠常五郎は江戸から明治大正にかけてのおもと界を代表するおもと商です。

万年青の柄 根岸斑

濃緑色の深覆輪に明るい根岸斑を見せます。

おもとの実

根岸の松 実  9月9日の写真 11月頃より赤くなります。