白雲閣 (はくうんかく)| 万年青の品種紹介・種類 | 羅紗・雅糸竜 | 動画解説

基本情報

分類    羅紗系統
作出年代  昭和25年 1950年
登録    昭和46年
作出者    橋本庄松 (愛知県)
命名者     安井勝太郎(愛知県)
登録者    安井勝太郎(愛知県)

白雲閣(はくうんかく) 6年生 鉢3.8号

葉長7cm、葉幅3㎝内外の中型種。腰折れが低く、平葉型で、熨斗葉、本剣、棒葉、葉面溢れるばかりの総雅糸竜を見せる。濃紺地に純白の鮮明な覆輪をかける。葉面を純白な糊に覆われた姿は魅力的である。少し芋が柔らかいので、肥料は少なめが良い。子出し良く、繁殖は良い。

白雲閣(はくうんかく) 6年生 鉢3.8号 白い深覆輪に雅糸竜を現し葉の折下げ襟組みが良い。性質は強健で作りやすい。

 

白雲閣 子付

白雲閣 子付

子は若いころはでやすい

 

純白の雅糸竜

 

6月3日 白雲閣(はくうんかく)純白の雅糸竜が美しい。若いなんにも芸を表していない葉から、本芸を見せ始めるところは、どの品種もどきどき、わくわくの瞬間です。今年の新芽、魅力的!楽しみです

おもと 白雲閣(はくうんかく) 5月9日 4年生 至芸を現し始める。水遣り加減は富士砂の色の変わりを良く見ておこないます。

白雲閣の葉芸の変化

白雲閣(はくうんかく) 1年生鉢 3.3号
広い葉巾に白覆輪を見せます。
白雲閣(はくうんかく) 2年生鉢 3.5号
覆輪深くなり雅糸竜・剣葉を見せる。
白雲閣(はくうんかく) 3年生 鉢 3.5号
雅糸竜・剣葉を現し葉が細長くなります。
白雲閣(はくうんかく) 3年生鉢 3.8号
日光を良く当てて作ると子供が出やすくなります

 

 

 

●動画解説 お客様の質問から【葉芸の変化って何?】羅紗の魅力 白雲閣の葉芸の変化、1年生から7年生

【万年青の豊明園】【What is “Change of Hagei”?】【Hakuunn-kaku】

・今回は、葉芸の変化、についてお話していきます。

このYouTubeで芸の変化についてもっと教えてください、との視聴者さんからコメントを頂きました。本当にうれしいです。ありがとうございます。

そのコメントを受けて、今回は、白雲閣、という羅紗万年青について、芸の変化を見ていきます。

まず、おもとの芸の変化で紹介したように、羅紗万年青という万年青は江戸時代に改良されてきて、年を取るごとに変化が現れる万年青のグループです。他の万年青が1才の子供から、5~8年の大人になっても大きくなる、スケールアップするぐらいの変化、しかないですが、羅紗は親と子では100%同じ品種とはわからないほど変化をします。

・そのガラっと変わる変化が羅紗の魅力の一つですが、そのうちの一つ、白雲閣という品種を紹介します。そして、その子からの変化を見ていただきます。

◆この品種は、名前の通り、白い雲が現れたように、葉に白い雅糸竜が現れます。雲のようにもくもくと盛り上がり、葉の厚み、芸の良さは驚くほどです。

◆この品種自体は、昭和25年、1950年に愛知の橋本さんによって作出され、以来ずっと人気を高めてきました。万年青鉢では3.5号から3.8号前後で、11センチほどの鉢に入るぐらいでしょうか。マグカップくらいの鉢の大きさで、羅紗の中では中型です。

・その白雲閣の子供、1年生がこの木です。また、右手の木がちょうど2年目の葉が出始めていますが、この右の葉の丸い葉も白雲閣らしい1年目の葉です。葉芸の変化で紹介した力和と同じく、親と子で全く違う顔をしています。

・似ているところを見つけるなら、純白やクリーム色の覆輪と、少し淡い、少し緑の色の薄い葉色でしょうか。

・これから、だんだんと葉芸が出始めます。まだ若く無芸の葉もあれば、

◆2年目にして芸のしっかりのった葉が出ることもあります。他の羅紗おもとと比べ、芸は若くから出やすい、早くから芸の楽しめる品種です。

・この木も2才。1歳からも大きな変化があります。

・3-4才の白雲閣。もう芸の葉の方が多くなってきました。この木を見ると、棒のような葉が見えると思います。これを私たち万年青愛好家は【剣葉】といっています。けん、つるぎのようなまっすぐな葉です。

・白雲閣は芸として、白い雲のような雅糸竜、この剣葉、先ほどの2才の木にみせた、熨斗葉を主体とした芸を見せてくれます。

◆この木も2才。白雲閣らしい魅力があふれていますね。

・白雲閣の育て方は、他の羅紗と同じく、やはり日を強く当てる、採光を強くした方が芸の出がよいです。ですが、この木のように、どうしても昨年葉、一昨年葉の古い葉、特に白い葉が焼けやすいので注意します。ちなみに私たちはこのぐらい焼くまで日を取っています。

・子もでやすいので、肥料は多すぎるといけませんが、少なすぎると剣葉が出やすくなるので、適度に、少し多めに上げた方がよいでしょう。肥料が少ないと葉巾が狭くなりやすいです。剣葉はこの木の特徴、魅力の一つなのでいいのですが、もし剣葉ばかりですと肥料が少ない証拠です。

◆こちらは3才、肥料はちょうどよかったのでしょう。剣葉が少しみえます。もう1年目とは違ってきています。親として、本芸までもう少し。

・3-4歳のこの木もしっかりとした葉がでています。葉巾も広いですね。

◆4年生。この年前後で白雲閣は子供が出やすいです。この木も子供が出てきていますね。どの万年青もそうですが、子がでると親は自分を犠牲にしても子供を大きくしようとします。一見、親の生長が止まったかと思うほどです。なので、子が出始めたら、出そうな木は肥料は気持ち多めにしてあげてください。

・こちらも子供が出始めた3-4才。にぎやかですね。2-3本一気に子供が出ることもあります。

◆親です。6年生。ここまで立派な白雲閣の芸はお目にかかれないですね。白雲閣らしい白い雅糸竜がばっちり引いて、よくまとまっています。

◆このように、親と子でとんでもない芸の変化をみせる白雲閣。万年青でしか味わえないこの変化を楽しんでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

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