根岸松の図 (ねぎしまつのず)

分類    薄葉系統  千代田系 図
発見年代  大正末期
登録    昭和9年
発見者    水野淳治郎(豊明園初代)
命名者    水野淳治郎(豊明園初代)
登録者    日本萬年青連合会
作出地    不明

安政4年に作出された「根岸の松」に図があらわれたもの。葉長15㎝、葉幅3㎝内外。葉先は尖り、扇状に開いた葉姿は女性的な品の良さがある。鮮明に入る図は根岸斑と調和して美しく、扇に描かれた錦絵を感じさせる。図性の違いにより二宮、河原井、榎本、館山などの各系統に分かれ、変わらない人気を保っている。また最近では、固定された感のあった図性に変化が現れ、新しい図性の系統を確立する夢を追うマニアが増えています。図性の良いものほど性質が弱く、採光と施肥のバランスに気をつける。

根岸松の図 (ねぎしまつのず) 鉢3.8号 1年生

『根岸松の図』来歴   根岸松の図物語

大正13年佐世保市・高柳梅松氏の「根岸の松」に素人目にわ見えない米粒ほどの図柄が芯葉に入っているのを水野淳治郎氏が目を付けたのが始まりです。後に愛知県武豊町の名作者・榊原純平氏に売却、同氏が丹精込めて数年培養、昭和3年に3本の子付になり親子共に鮮明な図柄を現しおもと界を驚かせた品種です。図柄のよい割子を水野淳治郎が仲介し、越後の石油王中野忠太郎氏が1万円(米1俵10円60銭)にて譲渡された事は有名です。以来平成の今日まで趣味者に愛されて萬界の稀貴品、至宝として人気が続いています。

根岸松の図 (ねぎしまつのず)
この品種は、図物の中でも、また、根岸系統(千代田系統)の中でも人気のある品種です。江戸時代、おもとの柄に縞や曙、高隅など柄がそんなになかった頃、『根岸の松』の出現で、雰囲気は一気に変わりました。
それほど、この根岸系統の斑は珍しかったのです。
その『根岸の松』に、図の入ったものが『根岸松の図』で、大正末期から昭和の時代の話題をさらっていきました。系統が様々にありますが、時代や人の手をへて変わっていきます。性のよい、図の白さの良い物が良いです。図の変化で、打ちこみ図となっているもの、図の柄、白さ、入り方でも様々ですし、もとの根岸の松の斑の白さ、渋さ、覆輪の深さでも様々。何しろ良い物は常に数が少ない、図物の最高峰です。図の面白さは毎年確実に綺麗になるという保証がないところ。毎年同じ木で賞がとれることはなかなかありませんし、いきなり今年素晴らしい図になったということもあります。性の良い物なら、初心者でもビギナーズラックがあります。この変化が面白くて、ベテランの上作者さんほど、
好んで挑戦している品種です。賞を狙うなら、一枠(10鉢)良い物を揃えたいですね。最初、『根岸の松』の米粒もないほどの図から、ここまで人気がでてきたのもその魅力、面白さですね。