万年青の道具 ランセット

万年青の道具 ランセット

ランセットとは

ランセットは Lancet と世界五大医学雑誌の名前にもなっている。

ランセットは、手術用メスの一種で、幅の細い刃物になっていて、狭い場所で切ることに特化した特殊なもの。以下に示すように、明治の文献にはすでに上がっている。

万年青の世界では、

芋切り・割り子をする為に特別に作られた刃物で、芋を傷めないように極薄刃に作られています。

 

豊明園初代の携帯用ランセット 明治からのランセッタの歴史【萬年青の歴史より】

この【ランセット】が、万年青の文献に初めて見えるのは、明治18年の【萬年青培養秘録】の中の、ナイフのような形をしたものの図版に、【ランセッタ】と示されています。どちらも、外科医が医療に用いた小さな刃物のことで、日本語で訳すときには【刃針】といいました。

【ランセッタ】はポルトガル語、イスパニア語で、今私たちが使っている【ランセット】は英語です。萬年青は江戸時代には今の価値で、一鉢1億円を超えるものもあり、そういった万年青を楽しむ人の中には、西洋医学や西洋文化に詳しい人もいたのでしょう。

篠常五郎編『萬年青培養秘録』明治18年刊 全 について

【萬年青培養秘録】のランセッタ 【萬年青の歴史より】

【萬年青の歴史より】江戸、明治という100年以上前から、様々な道具が改良されていった

 

おもとの芋切り

おもとの芋切り まず、おもとを鉢から出し、丁寧に洗います。おもとは、この芋の部分に栄養をため、生長、繁殖していきます。おもとの主に小葉(羅紗)独特の繁殖として用いられるのがこの芋吹きといういわば強制的に繁殖させる方法です。おもとの性質として、横に芽当たりがつきます。写真の白い、胡麻の粒ほどの大きさの芽当りがありますが、その上で切ります。切った芋を、日陰で管理すれば一夏で吹いてきます。

砥石とランセット

道具 ランセット おもとのメスです。
細い刃で、根をすり抜けて、余分なところを傷つけないように切れます。

砥ぐ

砥ぐ 中目・細目の砥石でこまめに研いで使うとよく切れて怪我をしにくい。他の刃物と違い、極薄なので、砥ぐときに気を付けてください。
良く研げていると引っかかります。

保管

粉の石灰に刺して保存しています。

発泡スチロールに刺してもgood。

 

 

豊明園の現在の在庫

どれもなくなり次第終了

20年以上前につくられたものや、ステンレス、鋼で作られたものなど様々です。

一部はプロに砥いでもらい非常に切れ味のよいものも。それですと、芋切りの1シーズンはほぼ砥がずに使えます。通常価格10000~20000円

いくつかの種類は、長期保管品なので塗装のはがれや若干のさびとう御座います。しかし鋼の性質はおもとの芋を切るのに最適。

豊明園 ランセッタ 販売ページ