太陽 (たいよう) Taiyo

分類    薄葉系統
作出年代    昭和48年(1973年)
登録      平成13年
作出者   水野淳蔵(豊明園2代)
命名者   水野雅章(豊明園3代)
登録者   水野雅章(豊明園3代)
作出地   愛知県 豊明園  堂々とした迫力の『太陽』太陽系統(縞甲系統)の人気品種です。巾の広い葉に、深い覆輪、黄金色に輝く雅糸竜が昇り展示会でも、お棚でも、主役になれる木です。幅広で立ち葉性の葉姿には迫力があり ます。黄金の総雅糸竜は細かいながらも低く荒々しく、波を打ったような特徴的な葉芸を見せる人気品種。最初はみおやとして頭角をあらわした『太陽』に覆輪がまわり、表情がかわり、登録されることにそれでも、実がなると楽しみで、ついついつけてしまいます『岳陽』 がくよう を生んだ親

太陽 (たいよう) 黄金の雅糸竜

太陽 (たいよう) 黄金の雅糸竜 1月9日

 

5月20日

9月4日

 

おもと太陽(たいよう) 6月8日 実が膨らんできました。交配が良くできたことが分かります。この状態になれば上から水をかけます。又雨にも当てても良い。

 

太陽 もとは実親なので、縞覆輪も大切にされています。覆輪が深い黄金色の雅糸竜も昇っていない葉があります。交配として生えた実生は、目を付けてもらうまで、ただラベルが錦麒麟×福寿龍、となっているだけの実生です。毎年、豊明園だけでも1~2万粒近く蒔きますので、すぐに選抜がかかり、約半年で10分の1から100分の1へ減っていきます。その基準は様々で、葉肉や姿、芸、柄、独特の特徴を持っているか、など多くの基準で選抜していきます。太陽が生えたときは、おもと界が羅紗全盛の時代で、中型になりそうなこの実生は、その選抜からは落とされてしまいました。ですが、葉肉や姿がよかったこの実生は、まず、実親(交配の親)として育てられました。

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普通は、こうなるとで登録までは行かないのですが、実親としての成績がよく、実親として登録されています。実は、ここで実親として【太陽】として、名前をもらっています。(登録品として、羅紗(小葉)【岳陽】や、【萬陽】を生やしている)また、堂々とした姿と雅糸竜に少しづつですが人の目を引くようになっていきます。そして、縞だけだった太陽に、大覆輪、姿のより美しいものが根変わりして生まれました。それが、今、実親でない太陽の大元です。

「太陽」の特徴 錦麒麟 型羅紗の腰太で力強さがある。覆輪は黄白色で成木になると広葉一面黄金色に輝く。柚子肌の雅糸竜、玉雅糸竜を現し美しくよくわかる。実親としても交配しやすく結実も良い。性質は強健で育てやすく、繁殖は普通である。

実生のロマン「太陽」作出秘話

実生で作られる新品種は、葉肉や姿•芸•柄•独特の特徴を持っているかなど、多くの目利きの厳しい選別やおもと界の流行といった運もあって新品種として確立していきます。「太陽」が実生として生えたのが昭和48年。「錦麒 麟」と「福寿龍」の交配から生まれました。当時、おもと界は羅紗全盛の時代で、中型になりそうなこの実生はその選別から落とされてしまいましたが、葉肉が厚く、姿が良かったので、まず実親(交配の親)として育てられることになります。普通こうなると登録までは至らないのですが、交配親としての成績が良く、また「太陽」自体も堂々とした姿と雅糸竜で少しずつですが、人の目を引くようになっていきます。

ある時、縞柄だけだった「太陽」に大覆輪が現れ、姿の美しいものが根変わりで生まれました。それが現在登録されている「太陽」の大本です。「太陽」が実生として生えたのが昭和48年、登録されたのが平成13年なので、実に30年弱の年月がかかっています。

これまでにない姿から登録はされたものの、まだまだ羅紗人気の時代。中型品種の「太陽」にスポットの当たる日はなかなか来ませんでしたが、「太陽」を愛する熱心な愛好者の努力により、全国大会でひな壇を飾るまでになり、「太陽」への注目度も増していきました。一度注目されれば、初心者にも見分けやすい姿や鮮やかな黄金色は魅力で、メキメキと頭角を現し、今や押しも押されぬ人 気品種になっています。

太陽 若い2年生、覆輪が深い黄金色の雅糸竜が若い時よりあらわしています。

自分の好きなものを楽しむ!これが一番ですね。おもと大好きな人(マニア)が作って、育ててきた品種です。

 新しいおもとのジャンル(太陽系統のような)を育てる、という豪快なおもとの楽しみも趣味としては面白いかもしれません。