夏の暑さ対策

 

異常気象が普通になっている昨今、夏場の暑さは万年青愛好家にとっては悩みの種です。お客様の失敗してしまう原因も7割は夏の暑さ、暑さに伴っての水やりの難しさにあります。(夏以外はまず失敗しません)

私たちは夏場、首元から病気が入るのを防ぐために富士砂にしたり、二重鉢にしたり、水の乾きを非常に丁寧に見るようにしています。また、真夏、昼間の気温が早くに30℃を超えるようになると、朝の水やりを夕方や、5時以前の早朝にして、昼間に鉢の中の水が高温になって煮えないように気を付けます。

他にも、設備で対応することもできます。私たちが今、3年ほど実験しているのはミストで涼しくするタカギさんの「ガーデンクーラー」という方法です。水道の水圧だけで細かな霧がでて、実際に温度は3度前後下がります。1分間の水量380ml、水道代1時間6円ほどと、万年青のお棚にも、また、環境にもお財布にも優しいです。まだ3年しか使っていないので実験段階ですが、湿度で病気もでず、万年青も楽をしているようにみえます。もしこの場所は向かない、こういう場所で使っているなど情報をお教えくだされば有難いです。

古くからの生活の知恵ですが、夏に冷たい井戸水を温室の屋根にかけて涼しくする方法です。これは井戸やポンプ、屋根に均等に水が流れる仕掛けがいるので工夫は要りますが、確実に涼しくなります。

簡単ですが、よしづすだれダイオネット(遮熱タイプ)を張るのはマンションでもできるので楽です。扇風機は電源がいりますが、電気代も1時間1円前後で夏中使っている趣味者さんも多いですね。そよ風程度ならよいですが、強風ですと直接万年青には当たらないようにしましょう。

クーラーの部屋は?

万年青の非常に高いとき、温室にクーラーを取り付けた方もいました。また、ランの農家さんのように夏場は標高が高く涼しい山へ、山上げされる方もいましたが、クーラーを切ったり、平地に戻したときに暑さをきちんと避ければよいようです。また、部屋の中で育てられる方は、クーラーのいらない涼しい温度になったときに外に出して風に当てても良いでしょう。

 

 

 

風が入るようになっている遮光ネット 見た目も涼し気

 

 

温室の外にひよけをつけることで、熱が温室に籠らないようにしている。

光を反射するタイプ、耐久性のたかいもの、様々にある。

夏も低温の井戸水を屋根に流して温室全体を冷やす。冷たい空気は下に向かうので、非常に涼しい。

 

タカギ ガーデンクーラー

 

細かなミストで涼しくなる。赤星病などがでるかもしれないので、万年青に当たり過ぎず、周りの空気を冷やすようにしたい。