華厳 (けごん) Kegon

分類    羅紗系統
作出年代  昭和39年
登録    昭和58年
作出者    水野淳蔵 (豊明園2代)
命名者    小田耕治 (愛知県)
登録者    華厳推奨会(愛知県)
作出地    愛知県(豊明園)

華厳 (けごん) 5年生 鉢3.5号 昭和30年代に作出した品種で「華厳型」と呼ばれるほど大きなひとつの特徴を持った銘品である。葉先が尖り、葉繰り特に良く襟組みの美しさがきわだち、浮き地の総雅糸竜は見事です。性質は強健で作りやすい。繁殖は良いほうです。

華厳 (けごん) 1年生 鉢 3.3号 1年目の苗より総雅糸竜を見せます。

華厳 (けごん) 2年生 鉢3.3号華厳 (けごん) 6年生 鉢3.8号 葉数多く、重層的な姿は自然と「華厳」の名を連想させる。細葉に総雅糸竜を葉先まで現した葉は厚く、1年に出る葉は4枚から6枚と葉繰りがとても良い。中立ち葉で葉数の多い姿は襟組み良く、美しい扇を広げたよう。性質は強健なので、採光、肥料ともに強めにして肥料きれなく育てることで葉数が多くなる。繁殖は芋吹きが多い。

華厳(けごん)
羅紗系 丈夫で、総雅糸竜が昇り、姿の美しい品種。割り子 1歳
今年の葉が少しづつ、伸びてきました

華厳(けごん)
数年で、特徴である総雅糸竜が昇ってきました。最初のやわらかい赤ちゃんのような葉と比べると、もう大人の芸を見せています。総雅糸竜にも品種の特徴がでます。この華厳では、とても繊細な、細かい雅糸竜を見せます。葉全体が輝いているよう

華厳(けごん)
ここまでの親木にするには何年もかかりますが、ここまでできると楽しいですね。覆輪がよく、そういった品種では、襟組(葉の付け根、葉が何枚も重なって襟のようになっているところ)がとてもきれいに決まります。首も太く、力強い木に育ちました。細葉の品種なので、葉数がよく出て、姿が整いやすいです。
芸も早くから楽しめるので、お勧めの品種です。

 

華厳 けごん
羅紗、小葉ともいうこのジャンルは野生の万年青とはかけはなれています。
もともと30~45センチの葉であった万年青は変異が出やすいことでも有名で、
江戸時代前から覆輪や白斑、黄色の実など多くの変異が見つけられてきました。
 
特に、この羅紗、小葉というジャンルは小型の変異を集めてきて、より小さく、また、羅紗芸の厳しいものを、と変異種や交配親を選抜していきました。
中でも、この華厳は小型で、端正なシンメトリーな姿が魅力です。芸の進化は1年生から8年生までどんどんと厳しく華やかに変化していきます。
万年青の学名 Rohdea japonica