仙寿の舞(せんじゅのまい) Senjyu no Mai
基本情報
分類 薄葉系統 獅子系
作出年代 昭和60年
登録
作出者 水野雅章(豊明園三代目)
命名者 水野雅章(豊明園三代目)
登録者
作出地 豊明園 (愛知県)
仙寿の舞 写真と解説
おもとの系統の中で、初心者さんに真っ先に覚えてもらえるのが獅子系統です。くるくると巻く、可愛らしい姿は女性や若い方に人気で、引越しおもとなどでもよくでます。そんな獅子の中でも、芸の一番素晴らしいものは『四君子(しくんし)』です。でた当初は、その気品のある芸、巻きの魅力に、獅子のスーパースターと呼ばれました。
その四君子を作出した園が、この【仙寿の舞】を作出しました。青、縞、縞覆輪と様々に柄を楽しみ、粗い地合いを持ち、若いうちは高い甲竜を現し、成長するにつれ低い総雅糸竜を現す。巻き方は強く、折れ曲がるような‘角巻き’をみせて力強い。姿は乱さず、きめの細かい地合いは繊細で上品な容姿となり一見して判別がつく。
巻き、芸ともにしっかりと現し、迫力がある。角巻きや高い甲竜を見せる。
特上縞、櫛目縞と呼ばれる均一に入った縞柄が、より美しさ、気品を引き出す
角巻きの見本ともいえる角巻き
板を折ったように折れ曲がり、葉に角 つのが見える
これだけの葉数があると、より迫力が見える
高い甲竜が華やか
若いころは巻きも穏やかで親とは似ても似つかぬ姿だが、地合いや姿に気品がある。
四君子の獅子芸
巻き、龍がよい。この四君子を目指して、獅子の交配を行っている
獅子の良い芸を出すコツ
春、芽の出る時期は陽を強めに、後に弱めることで葉の伸びもよく、作りやすいでしょう。羅紗のような芸を現しますが、芸をよくしようと陽が強ければ、獅子の巻きが悪くなってしまいます。芸の良さと獅子の巻き、両方を同時に引き出す陽の採り具合を見極めてください。
苗から若親までは順調に生長します。殖えの良い木なので若いうちから子上げをするため、親木がなかなか大きくならず、芸が変わらない若親の時期が1〜3年ほどあります。 おもとは辛抱草とも言われ、ここでじっくりと力をつけることである年を境に素晴らしい芸をみせてくれます。芸が良くなれば、芋切りなどをしない限り、毎年美術木として維持しやすい木です。