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おもとの繁殖 種まき
万年青の種まき 流れ
赤く熟した実を採取し、表皮を剥がしてタネを播きます。用土は特に選びませんが、親株の植え付けと同じ砂系の細かめの用土に播種します。タネを播く時期は、採り播きでも構いませんが、通常は3~4月に播種します。タネ播き後、乾かさず、また多湿にさせずに管理すれば、7月に芽が出てきます。
12月中旬にもなると実が真っ赤に熟す。鳥に食べられないように注意
6月24日 発芽の状態
万年青の種まきは
◎交配によって受粉・結実した種子を蒔いて増殖する方法。
◎主に新品種の作出の際に取り入れます。
◎銘鑑に掲載されている品種(図・虎物を除く)は実親から生まれたものです。
◎新品種は全国の趣味家の注目の的になります。
●●種まきの実際●●
種の採取
◎結実した青い実は、10月が過ぎ寒い風が吹き始めると成熟して赤く色づいてきます。赤くなった実は12月から1月頃(完全に熟してから)茎の元から切り取ります。
冬の寒さにあてた実は発芽率が高くなります。
交配した品種名を書き紙袋か新聞紙に包み保管します。
注意点
赤く色が付けば発芽は可能になります。野外や温室でも気をつけたいのが、野鳥などに食べられること。房に封筒をかぶせたり早めに採種される方もおられます。
幣園では12月~1月に茎ごと切り取り、掛け合わせを書いたラベルと共に茶封筒に入れ、段ボールにまとめて暖房の絶対に影響のない室内にて保存しております。
密閉はカビの恐れがあり、暖房は季節の誤認を避け無駄な養分を使わないため。
種子の保存方法
◎この紙袋のまま、ダンボールの箱に入れ、家の温度の高低差の少ない所に保存してください。乾きすぎると胚芽が枯れて発芽しないことがあります。反対に多湿になると赤い皮がくさり胚芽が傷むことがあります。
3月より4月上旬の播種まで、月に1度ぐらい乾き具合を調べるのが安全です。
種まき前の準備
3月保存してある種子を袋から取り出す。
タネを取り出すため、水に浸けて柔らかくする。名札を付け水に浸します(30分位)。
赤い皮を取りきれいに水洗いをする。
鳥が食べてフンで出るのと同じように!?
自然界では、万年青の赤い実はどのような運命をたどるかというと、多くは野鳥の冬の食糧として食べられ、フンとして種は広がっていきます。鳥は木から飛び立つ時や、木の上でフンをするので、木の根元で生えることが多いです。木陰がすきなシェードプランツ(半日陰を好む植物)である万年青としても、よい生存戦略ですね。
鳥には砂嚢(さのう/砂ぎも)と呼ばれる胃のような器官があり、そこで砂と食べ物をすり潰して、咀嚼(? 人でいう歯でかんで、すり潰す)して、栄養をとっています。
万年青の種は、赤い実と種の間にわたがありますが、その綿(わた)が残っていると発芽しないか、非常に発芽率が悪くなっていきます。また、種自体も腐りやすくなります。この綿をとり、鳥に食べられたようにほんの少しだけ種に傷がつくと、一番発芽率が高いです。
また、フンで土の上にそのままのっているような感じなので、あまり深くに種を植えると発芽率は悪くなるので気をつけます。
播種 種まき
種子床を作る。
万年青の豊明園では、普段の万年青を植える用土より細かめで、水が持ちやすいようにしています。すぐに乾いて、水をやるという環境の変化が多いものより、管理が楽なため。
中心の点(発芽点)から根と芽が出てくるところです。
点の所をま横にして蒔く。
タネのアップ。褐色の大きな部分はへそといい、発芽点の反対側にある。
種子消毒をする(発芽率が高くなる)
・ベンレート1000倍20分~30分位浸漬
・ダコニール1000倍20分~30分位浸漬
3月種まき
3月21日に種まき 種子床に蒔く(種子の胚芽を横にする)発芽点とへそを横にして播き床に均等に並べていく。
タネが隠れるくらいに小粒用土で覆砂は3mm位の厚さにする。種子の発芽温度は15℃以上です、発芽するまで気候によって30日~80日位かかります。
鉢底に水が出るまで充分潅水する。タネ蒔き完了。苗鉢は直射日光・雨の当たらない気温の変化の少ない場所で、乾かさないように管理。
種をまいてから
表面が乾かないようにビニールのトンネルの中
7月3日 新芽が勢いよく伸びています。
☆採り播き タネを採って保管せずにすぐに播くこと
おもとの種まき
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