江戸の大名のおもと 間部下総守詮勝「根岸の松」

江戸おもと

間部下総守詮勝は、越前鯖江4万石藩主、間部家8代目になります。

根岸の松 (ねぎしのまつ)

篠常五郎が「増訂万年青図譜」の中の「若松」という万年青の説明で、「安政(1854-60)年間、根岸の松と共に同一の種より産出せり。当時、閣老として重望を負える」間部総州候の最愛する所となれり。、、この種に触れ賞玩することただならず、「根岸松」と共に切に要望せられたとも、この二品は空前絶後の神品にして更に替品なく、、、

とあり、「若松」、「根岸の松」をともに切望されたことが記されています。現在も品種として残っている「根岸の松」が多くの明治の名鑑に横綱の位置に現れているのも、大名がこの「根岸の松」を愛したからにほかなりません。

現在の私たちも4万石の大名が楽しんだ根岸の松と同じものを楽しめる、ロマンがありますね。どれだけ大切に育てられていたことでしょう。

萬年青の歴史より

豊明園

品種紹介 根岸の松 (ねぎしのまつ)

『根岸の松の圖』物語