表紙
三才圖會 三才図会 とは
三才図会(さんさいずえ)は、絵を主体とした中国の類書。明の万暦35年(1607年)に完成し、1609年に出版された。王圻(おうき)とその次男の王思義によって編纂された。全106巻から構成される。
萬年青は、草木十二巻・花卉類の中にあり、その巻には、牡丹、芍薬、菊、蘭、水仙、百合、芭蕉、薔薇など全55種の内の一つとして紹介されています。草木は全部で12巻まである。
三才とは天・地・人をいい、万物を意味する。世界の様々な事物を、天文、地理、人物、時令、宮室、器用、身体、衣服、人事、儀制、珍宝、文史、鳥獣、草木の14部門に分けて説明しており、各項目が図入りである点が本書の大きな特徴である。
江戸時代に日本で出版された類書(百科事典)『和漢三才図会』(寺島良安)は、本書に触発されて編著されたものである。
特に中国の歴史人物の絵が多数載っているため、日本の中国史の書籍には『三才図会』から画像を引用していることが多い。しかし、この本の歴史人物の画像は歴史的に根拠があるものではなく、古く清の時代の『四庫全書総目提要』でもこの点は批判されている[1]。
動植物の絵には正確なものもあるが、文献の記載から絵をおこしたために、鱟(カブトガニ)のように実物とかけはなれた絵になっている場合もある[2](なお『和漢三才図会』では正確なカブトガニの絵が描かれている)。
国会図書館の情報
三才圖會 106卷. [30] 30巻目 (明) 王圻 纂集[他] 萬暦37 [1609] 序刊
以下のP113、114、160は国会図書館のHP上のページです。
草木十二巻 花卉類 目次に萬年青
国会図書館 p113
↑ P114
右ページ目次の最終行 上段に萬年青
萬年青の絵
↑ P160 萬年青
良く実が付き、子株も上がった力強い万年青ですね。
400年以上前の中国でこのように描かれていたことは感慨深いです。
多くの日本の江戸時代以降の書物が、この三才図絵や、1712年に医師・寺島良安が編纂した和漢三才図絵から引用して万年青の紹介をしている。
萬年青
萬年青葉
似芭蕉隆
冬不衰以
共多寿故
名
オモトの葉は芭蕉に似る
冬も衰えないことから
また多くの寿に使う?故に名が萬年青という
でしょうか。
三才図絵の萬年青でわかること
中国では、少なくとも1607年には萬年青があった 日本と同じ、自生地の一つでしょう
萬年青が萬年青と呼ばれていた 藜蘆の名は三才図絵の萬年青の項にはでてこない
※江戸時代の文献には萬年青の絵があり、藜蘆レイロと書かれているものがある 逆に、藜蘆はシュロソウなどの違った植物のことを差していると言われる方もいます
中国の北か南かでも違いますが、冬にも枯れず、耐寒性があったことを知っていた
萬年青がとても縁起がよく、お祝いなど寿ぐ(ことほぐ)場面で使われ、そのため名前も萬年青という素晴らしい名前になったこと
日本の江戸時代の書物にはこの三才図絵の文を写したものも多い
今後知りたいことは
上記の文の正確な和訳は?
中国で萬年青と書かれた最古の文献は?どのように書いてあるのか?
藜蘆は三才図絵に載っているのか?他の文献には載っているのか?
同じ1600年前後の薬草書に萬年青は載っているのか?
中国のすべての薬草書、植物書、百科事典の中の万年青の扱いについて
1600年前後の萬年青が描かれた中国の陶器や日本の伊万里焼、有田焼などがイギリスやアメリカなど世界中のセレブがもっていました。三才図絵の縁起の良い植物という認識だったと思いますが、それ以前はどうだったのか?
古書、古文書が読める方、是非、万年青の歴史を知るために力を貸してください。