2433,白地雲海青海波 金龍萬年青楽鉢 外径 約9.6cm
2025.6.17 亘氏、華氏の合作 サインなし 共作はサインがないことがほとんどです。龍を亘氏が、背景を華氏が描いています。
万年青鉢 オモト鉢
楽焼は天正年間(約400年前)に始まる日本独特の焼き物です。
楽焼は《急熱急冷》という特殊な焼成方法をとります。
急熱急冷だから、鉢に細かな 微細な穴ができ、通気を良くしています。
鉢づくりは土づくりからはじまる
― 楽焼黒鉢 × 万年青 ―
万年青(おもと)にとって理想の鉢とは何か。
その答えのひとつが、**「黒楽鉢(くろらくばち)」**です。
楽焼は、天正年間(約400年前)に始まった、日本独自の焼き物文化。その特徴は、**1200℃の高温で本焼きした直後に水に漬ける「急熱急冷」**という焼成法。この急冷により、鉢の中には目に見えない微細な空気の通り道が生まれ、高い通気性・吸水性・排水性を実現。植物が心地よく育つ、まさに「呼吸する鉢」となるのです。
黒楽鉢ができるまで
土の選定から仕上げまで、すべてが手仕事。
使用する土は、きぶし・がいろめ・瀬戸白ひききぶしの3種類。がいろめの粒が焼成後に収縮を防ぎ、鉢に独特の風合いをもたらします。(土の状態でこちらは分量をガラッと変えていきます。)
職人が土をこね、手で一つひとつ形作る「手捻り成形」。鉢の形や厚み、口縁の反りなどには、それぞれの作家の美意識が込められています。
成形後、数日乾燥させて足付け。この足の高さとバランスが万年青の根張りに影響するため、わずかなズレも許されません
門外不出の窯焼き工程
極秘の釉薬 × 窯の火加減 × 一瞬の冷却
黒の釉薬を塗った鉢は、800℃で素焼きした後、1200℃の高温で数分だけ本焼き。
すぐさま水槽へ移すことで急冷し、表面には黒の艶と、内部には無数の微細な空隙が生まれます。
この瞬間が、黒楽鉢の生命線。
通常、窯の温度や焼成時間、釉薬の配合は門外不出の秘技ですが、今回は特別にその一部をご紹介。動画もあわせてご覧ください。
鉢の中の職人技
"さな" 作りと通気調整
鉢底に空いた大きな穴を、**「さな(座)」**という内蓋のような細工で塞ぎ、水はけと通気性を調整。これもまた、万年青専用鉢ならではの繊細な工程です。
万年青に最適な鉢とは
黒楽鉢は、実用と美の融合。
通気性・吸水性・排水性に優れる
根張りが良くなる
美術性と鑑賞価値が高い
プラ鉢に比べて割れやすく価格も上がりますが、それを補って余りある魅力があります。
万年青の命を支える黒楽鉢――その背景にある職人の技と歴史に、ぜひ触れてみてください。
🎥 特別公開
【万年青 × 黒楽鉢】密着:門外不出の窯焼き現場
→「黒鉢の焼き方」「楽焼の秘密」「鉢ができるまで」を動画で解説中!
楽焼は天正年間(約400年前)に始まる日本独特の焼き物です。
楽焼は《急熱急冷》という特殊な焼成方法をとります。
急熱急冷だから、鉢に細かな 微細な穴ができ、通気を良くしています。
おもと鉢 作り方
楽焼黒鉢の製造工程