9/18-20 栽培記録

江戸時代から人気のおもと 根岸の松

 

9/18-20 栽培記録

9/18 水やりなし

9/19 ごく薄い液肥ですべてしっかりと水やり この秋初めて朝の水やり 9時から

日中、30℃以上にはなるが、そんなに長い時間でもなくなったのでこれから朝の水やりになるか 朝夕はひんやりとする

9/20 外棚は一日雨にあて、午後3時からはビニールをひく

温室は水やりなし

 

 

おもとの豊明園

 

家康 (いえやす)

分類    羅紗系統
作出年代  昭和43年
登録    平成  4年
作出者    水野淳蔵 (豊明園2代)
命名者    水野淳蔵 (豊明園2代)
登録者    水野淳蔵・水野正輝
作出地    愛知県(豊明園)

家康 (いえやす) 3.3号鉢 3年生雅糸竜を現し葉肉厚くなる。

家康 (いえやす) 3.3号鉢 1年生芋吹き 葉先は丸葉で芋が硬いため繁殖は芋吹き、若いうちから雅糸竜を見せます

家康 (いえやす) 3.8号鉢 4年生 日陰作りの作品、葉幅4cm内外の広い葉に、元から先まで白覆輪を掛け、緻密な雅糸竜を葉いっぱいに現す威風堂々とした力強い姿。羅紗のなかでは少し大型、羽を広げた鷲のような勇壮さがある。地合いは柚子肌で、性質は強健、採光、肥料ともに強くて良い。繁殖は芋吹きが主で、未だに数が少なく、棚入れに希望者も多い。

鳳 (おおとり)

分類    薄葉系統  胡麻斑
作出年代  明治43年
登録    昭和 9年
作出者   慈照院波多野某(東京都)
命名者   小西義清(兵庫県)
登録者   小西義清(兵庫県)

鳳 (おおとり) 4.0号鉢

葉全体に胡麻斑を見せ、腰太く葉先は尖り、中ほどから折り下げる。黄白色の覆輪を見せる。葉繰りも良く子上も良い品種。採光は強めにして作る、肥料は普通。

鳳 (おおとり) 3.3号鉢 芋吹き1年生美しい胡麻斑柄を見せ覆輪を現す。

鳳 (おおとり) 3年生 4号鉢 葉に甲竜を現し始める。100年以上人気が続く万年青はだれが見ても見分けのつくおもとです。葉全体に胡麻斑を見せ、腰太く葉先は尖り、中ほどから折り下げる。黄白色の覆輪を見せる。葉繰りも良く子上も良い品種。

鳳 (おおとり) 8年生 5.5号鉢 もと親は『松の霜』から生えたもの。胡麻斑の綺麗な物を「錦鳳」とも呼ばれ少し小型に出来上がる。

『松の霜』から生えたもの。3才くらいの時に甲竜を現し、その後おおくの変遷を経て、胡麻斑の鮮明なものが完成した。中でも『錦鳳』といわれる品種は、斑が鮮明に冴えたもので小型になる。腰太く、葉先は尖り、中ほどから少しふくらみを見せ。葉先は尖り、中ほどから折り下げる。帯黄白色の覆輪を現す。甲竜は低く目立たないが、親木になると葉の中ほどに集まるように現れ、葉繰も良い。採光は強めで施肥は普通。

鳳 2年目、7月25日の写真

愛国殿 (あいこくでん)

分類    羅紗系統
作出年代  昭和5年
登録    昭和9年
作出者   不詳
命名者   水野淳治郎 (豊明園初代)
登録者   水野淳治郎 (豊明園初代)

羅紗系統 中型種
濃緑色で、葉先尖り襟組み良い葉は均整がとれ見栄えがする
採光・肥料は強め丈夫で作りやすい。

昭和9年に水野淳治郎が「愛玉殿」「愛国殿」「愛晃殿」の三品種を登録し、「三愛」のふれこみで人気が急上昇、確固たる地位を築いた。三品種に共通することは片繰りしない端正な。葉姿である。

 三河の蘭萬   昭和八年八月弐五日 掲載記事

萬年青の珍貴品 愛國殿天下無比の好評

去る日萬年青界の巨頭水野淳治郎氏を岡崎驛前の自宅に訪ふて棚を視る。屈指の栽培家だけあって多数貴品あるも一本として見悪きはなく立派な作榮である。就中一種小型にして羅紗地の縞覆輪に葉繰り至て見事に二十枚を有し貴品多数のなか抜群たる優美なること恰も群れ雀中え鶴の立てるが如き感があった。直に園主水野氏に對し該種の品名及系統を問ふに之れ即ち愛國殿の珍稀品である。
水野氏曰く核種は羅紗の覇王と謂て憚らさざるものと信し最近手に入れた稀品で御承知の通り近来羅紗物の呼聲高く羅紗物観賞時代は遠からんことと思う。明治十五年頃彼の天光龍と云ふ貴品が整理公債一萬二千圓(正金一萬圓相富)にて取引せられたることがあると萬界の長老石川六兵衛などがよく御承知の事であるが丁度比愛國殿が天光龍に等しく愈々羅紗物時代となり二,三年後には必ずや一萬圓突破の聲を聞くものと信じ譲り受けたので棚に納まるを得たるは全く天祐と喜んで居る次第で愛晃殿。愛玉殿。愛國殿此の三種を三勇士と稱し居り其の第一位である。
一度水野氏の見込みを付け愛培せられたる品は必ずや人気の昇騰は従来斯界者の知ることで過去の形跡と該品の優美なる点等よりして遠からず最高稀品として取引せらる時期あるを聞く。

三河の蘭萬    昭和八年八月弐五日 掲載記事

三河吉田の萬年青陳列 土用會

三河幡豆郡吉田町の同好者主催三河園囈組合後援の土用會は八月五日吉田町料亭千丈館に於て開催せられたり。
出席者は遠く東京の鈴木菊三郎氏、島村氏、浜松の石田要次郎氏、小林常吉氏、九州の伊藤八郎氏、愛知縣下に於ては大日本萬年青聯合會長石川三之助を始め三河園囈組合副組長畔柳善蔵氏、其他一流の同好者合いして百余名に達す暑中のことにて来會者は早朝より参集夫々設けの台上に出品物を陳列、出品の主なるは輝鳳冠、玉獅子、日月星、實生等何れも人気高く盛に取引行はる。正午中食萬界の巨頭水野氏より印入タオルの寄贈あり尚全町屈指の紅裙数名の給仕に一入熱を加え何所も扇の白波を立て遂に歌う聲、舞う音も聞く取引も此間間断なく行われ極めて盛會に益々好况気分を示し午后四時盛會裡に散會したり。

当時の取引価格

地球宝 奴吹き48円  玉獅子虎 二歳6枚葉50円 輝鳳冠吹二枚 25円

根岸の松 七枚葉12円 日月星 二歳四枚葉 15円 玉獅子吹二枚 15円

金紫殿 吹二枚30円  長寿楽二代吹き二枚45円  地球宝割子七枚50円

愛玉殿 (あいぎょくでん) 

分類    羅紗系統  aigyokuden
作出年代  昭和5年
登録    昭和9年
作出者   手島岩次郎 (愛知県西尾市)
命名者   水野淳治郎 (豊明園初代)
登録者   水野淳治郎 (豊明園初代)

入門者価格で、高級品と遜色ない芸を味わえる。芸の「愛玉殿」姿の「愛国殿」二面竜の「愛晃殿」と『三愛』として親しまれる。中型で葉幅ある葉に、若いうちは熨斗葉、後に雅糸竜を現し折り下げよい重厚感ある品種。紺性強く、性質は強健。採光、肥料ともに強め。繁殖は芋吹き、子上げともに良い。

愛玉殿(あいぎょくでん) 鉢3.0号  芋吹き苗の1年生 お多福のような可愛い丸葉ばかりがでることも多い 若苗から育て上げたい

 

愛玉殿(あいぎょくでん) 鉢3.5号 素晴らしい芸全国大会でも毎年『愛玉殿』は素晴らしい作品がでます。『新生殿』と同じく、羅紗の入門品種でありながら、これ以上の羅紗品種はないでしょう。羅紗が好きであればある程、基本の『愛玉殿』に立ち返って楽しむ方が多いです。

がちっと小型にできた毎年、日をしっかりと良く採ることで葉が徒長せず、詰まってできている日が良くとれているので芸が素晴らしい毎年気候は変わっても、肥料は6~8分目、日だけはしっかりと

三河の萬蘭
昭和八年八月弐拾五日発行園芸記事より
出世した『愛玉殿』
昔の金星人気に次ぐか?
愛玉殿は羅紗地に深覆輪。シカミ強く剣を生し加わるに雪白の甲龍ある雄姿の逸品である。該種は曩に本紙於て報導したるが交接實生にして實生家の名聲高き三河幡豆郡西尾市手島岩次郎氏の棚に生まれ富貴殿と命名せられ三河交接實生研究會発行の銘鑑に別席上位にありて手島氏は我子の如く愛培せられつっありしも萬界の巨頭岡崎駅前水野淳治郎氏の懇望による譲ることとなり水野豊明園の棚に入るや忽ち人気上昇したるにある。 水野氏は萬界の偉人にして目先高く羅紗物の人気を豫測し譲り受けられたりと聞く。 きに昨今羅紗物の望人日々に増加し好況気分を示すに至る。去る明治三十七年四、五月頃無地物の金星五〇圓位にて取引ありたるも 八年の一月頃は三百圓以上に上昇し 年の秋は一躍千二百圓に昇騰したることありと、其當時萬界の巨頭として天下に鳴らした元矢作町の島現今安城町の山本新三郎氏は三河碧南より千五百圓にて買はれたるを京都の人萬界の巨頭大辻久五郎氏十一月上旬に至り耳にし態々出張山本新三郎氏に對し千七百圓迄買い進みたるも山本新三郎氏頑として應じなかったので流石の大辻氏も譲り受くるを得ず帰京せらりたりと。山本新三郎氏は該金星を増殖すべく翌春芋を切て吹したるに都合よく奴に発芽し下子を千二百圓に賣り上吹きを千五百圓にて水野氏の紹介によりて賓飯郡御油町の紺屋へ賣り計弐千七百圓の作得を収められたりときく。 今の羅紗物上向の情勢より見て或は金星の人気上昇の如く状況を観測せらるるものありて愛玉殿の呼び聲益々高きを聞く。

愛玉殿 7月24日の写真

9/14-17 栽培記録

 

9/14-17 栽培記録

9/14 雨 外棚水かかるがビニールも使って雨除け

9/15 温室 水やり

9/16 すべてのおもと 消毒 殺菌剤

9/17 曇りもある晴れ 33℃まであがる

液肥、微量元素で上の温室、外棚をふり水 上の温室は植え替えのものもあるため

日よけもする

下の温室はなし

蚊が非常に多い

 

 

万年青の豊明園

おもとの用土 パミス 軽石

おもとの用土 パミス 軽石

私たちは底砂をパミスの大、中間にパミスの中と朝明砂・矢作砂などの川砂を混ぜたもの、上に川砂、パミスの小、黒い富士砂などを使っています。(品種などで多少変えています。)

パミスは多孔質でかつ、排水がよいので、園芸で使われます。有名なもので栃木県鹿沼市から産出し盆栽等に使われる鹿沼土。私たちが使っているものはある程度の固さがあるパミスで、数年おもとの用土として使っていても微塵がでることがほとんどありません。ですが、採掘場から豊明園まで運んでもらうまでにパミス同士がこすれて微塵がでます。

袋から出したときはなかなかの微塵の量

微塵を取り除くために水で一度洗い

何回か甕の水にくぐらせるとたくさんの微塵で水が濁ります

干します

よく乾かします。

乾いた後、箱に入れて保存しておきます。私たちはすぐに使ってしまいますが、洗ったものを数年かけて使われる方はしっかり乾かしてください。保存の際にコケ、カビを防ぎます。

イメージ 5
パミス
袋から出し洗い、天日で乾燥させます。

軽石で良く作るコツ
大の軽石3袋洗うとこのような細かい微粒子が沢山出てきます。用土は使用する前に洗い、天日で干してから使用することです。細かい粉微粒子が多い状態で植え込むと根詰まりし易くおもとの出来に左右されやすい。

 

軽石の良いところは

保水性、排水性が高く、多孔質なので川砂と比べても保肥性もあります。軽いのでおもとの鉢が軽くなり、扱いやすく、使いやすいです。大葉などの鉢の大きなものでは特に楽です。微塵も使っていても出にくく、長期で使えます。

私たちは秋の植え替えの際、水やりが多すぎてよく根が落ちているときはパミスの割合を減らして(例パミス4 川砂6)、川砂を増やします。逆に、水が少なかった場合は、パミスの割合を増やし(例パミス6 川砂4)、川砂を減らします。

川砂だけで植えたほうが芸がしまってよくできますが、その分乾きも早く、繊細な水やりが必要です。

 

軽石(かるいし、pumice、パミス)とは、火山砕屑物の一種で、塊状で多孔質のもののうち淡色のもの。浮石(ふせき)あるいは浮岩(ふがん)ともいう。 ウィキペディアより

 

 

豊明園

徳川11代将軍家斉公 万年青を楽しんだ将軍 万年青の歴史より

 

おもと永島(ながしま)

徳川11代将軍家斉公は万年青を楽しんだ将軍、また園芸を楽しんだ将軍として知られています。

「栗元小おもと」という小型のオモトを文化の末(1818) 巣鴨辺りの旗下士の家の永島の子より変生したるを請い得たる

また、その実弟 田安家三代 徳川三卿もおもとを楽しみました。

豊明園

9/6-13 栽培記録

9/6-13 栽培記録

9/6 水やりなし 降水量0 21℃-31℃

9/7 水やりなし 降水量7ミリ  23-30℃

9/8 温室 竹酢液

9/9 雨 水やりなし

9/10 雨 水やりなし

9/11 雨 水やりなし

9/12 とても弱雨 水やりなし

9/13 曇り 遮光ネット1重 温室はネット正午のみ

温度が昼間も28℃ほどまでしか上がらず、水やりは夕方やらなくてもよい気候になったか

9/20-26が今年のお彼岸です。このまま涼しくなるなら、彼岸明けに植え替えをするのがいいタイミングでしょう。昨今は彼岸明けでも暑さが続いたので、もう少し後に植え替えをされる方も多かったです。

植え替えを終え、1~2週間たったのち、秋の肥料をしますとよいです。

植え替えは、1~2年に一度で大丈夫です。古い本には年に2回を推奨しているものもありますが私たちは、1~2年に1度の植え替えをしています。実親や実生は2~3年に一度のものも。

植え替えの時期は夏、冬はさけ、春、秋の彼岸前後がよいでしょう。

 

 

豊明園

 

 

播磨明石6万石 藩主 松平左兵衛直韻 万年青の歴史より

 

江戸残雪(えどざんせつ)

 宗石の虎(そうせきのとら) 宗碩の虎

播磨明石6万石 藩主 松平左兵衛直韻

芝高輪の下屋敷で変化した「明石産の立葉おもと」が草木奇品家雅見にのる

文政12年(1829)年に江戸四谷に住んだ幕臣水野忠暁が編集した『草木錦葉集』にその名を見ることができます。

おもとは歴史の生き証人 「江戸残雪」えどざんせつ
今ではほぼ鹿児島にしかないといわれる江戸残雪。古くに薩摩藩の武士が皆おもと好きで、江戸から持ち帰ったと言われている。貴重でかつ希少、日本の心を映すおもと。
鎌倉、室町から江戸の武士文化は、おもとのすっとした凛々しさとマッチしたようで、武家文化とおもとは様々な言い伝えが残っています。また、薩摩藩のある鹿児島では、武家の家にはおもとがあると言われ、おもとは武士の心、いつ主君のために命を賭しても構わないという心に寄り添う植物です。

 

万年青 豊明園